W杯ベスト8をかけたパラグアイア戦は、理想的な試合運びであったと思う。惜しいのは4度ほどあった相手陣営をくずした場面とコーナーキック等のセットプレイで得点を奪えなかったこと。チームとしてはよく機能していたので、プラス個々の力がアップされていけばベスト8には到達できるのではないかと思った。今年は南米に勢いがある。南米予選でアルゼンチン、ブラジルが苦しんでいたが、両国のレベルが落ちているのではなく各国が力をつけていたためと本大会を見て思った。南米勢にスペイン、オランダ、ドイツがどうからんでいくのかが今後の楽しみである。
PK戦は残酷なものである。ただ、最初の5人による戦いはメンタル面ふくめて、筋書きのないドラマが生まれる。私は選手として厳しいPK戦の経験はないが、顧問としては何度もPK戦の歓喜と悲哀を味わってきた。
中央大会がかかった決勝で、一進一退でフィールドプレイヤーの最後10人目まで持ち越されたケースが最長。この時は人望もあり、チームをしっかりまとめてきたキャプテンが最後、枠をはずしてしまった。
GKのプロを目指しているコーチの指導をうけ、本人の運動能力も高く、自他共に中学生レベルのPKであれば5回に2回は阻止できると認められているチームとの決勝で、延長戦で1点を奪いながら、終了間際に中盤のチェックが甘くなったスキをつかれたミドルシュートが、ここしかないというポイントに飛び、同点にされてのPK戦。試合の流れからもGKの力からいってもムードとしては絶体絶命であった。この時は8人連続しっかり枠をとらえて決め、8対7で優勝した。一番しびれたPK戦であった。
他にも一人目、二人目が失敗した後、ひっくり返した例などPKにまつわる思い出はたくさんある。負けた時は、どうしても『~だったら』が選手にも顧問にも残って気分的にしんどさを引きづってしまう。最後の2年間ぐらいになって、PK戦で心を乱されることはなくなった。指示は1、3,5番にチームとして悔いのない人間に蹴ってもらおう。である。こちらから指名することはしない。
PK戦の厳しさを目の前で見た後輩が、毎日のキックの積み上げの大切さなどを学び成長していくのである。そういう意味で、PK戦は結果に関係なくチームの財産である。そう考えれば今回のW杯は日本にとっては収穫の多いものであった。
PK戦は残酷なものである。ただ、最初の5人による戦いはメンタル面ふくめて、筋書きのないドラマが生まれる。私は選手として厳しいPK戦の経験はないが、顧問としては何度もPK戦の歓喜と悲哀を味わってきた。
中央大会がかかった決勝で、一進一退でフィールドプレイヤーの最後10人目まで持ち越されたケースが最長。この時は人望もあり、チームをしっかりまとめてきたキャプテンが最後、枠をはずしてしまった。
GKのプロを目指しているコーチの指導をうけ、本人の運動能力も高く、自他共に中学生レベルのPKであれば5回に2回は阻止できると認められているチームとの決勝で、延長戦で1点を奪いながら、終了間際に中盤のチェックが甘くなったスキをつかれたミドルシュートが、ここしかないというポイントに飛び、同点にされてのPK戦。試合の流れからもGKの力からいってもムードとしては絶体絶命であった。この時は8人連続しっかり枠をとらえて決め、8対7で優勝した。一番しびれたPK戦であった。
他にも一人目、二人目が失敗した後、ひっくり返した例などPKにまつわる思い出はたくさんある。負けた時は、どうしても『~だったら』が選手にも顧問にも残って気分的にしんどさを引きづってしまう。最後の2年間ぐらいになって、PK戦で心を乱されることはなくなった。指示は1、3,5番にチームとして悔いのない人間に蹴ってもらおう。である。こちらから指名することはしない。
PK戦の厳しさを目の前で見た後輩が、毎日のキックの積み上げの大切さなどを学び成長していくのである。そういう意味で、PK戦は結果に関係なくチームの財産である。そう考えれば今回のW杯は日本にとっては収穫の多いものであった。