素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

[のぼうの城」を一気に読む

2009年06月30日 | 日記
 昨日から、梅雨前線のせいで、うっとうしい天気が続いている。体のほうも4日前の木津・嵐山往復の疲れが抜けきれていないので、本でも読もうと決め込む。
 先日、ウォーキングのかたわら立ち寄った本屋で、ふと目に留まって買った「のぼうの城」(和田 竜)を手にした。
 本能寺の変から8年後、ほぼ天下を手中に収めた秀吉が、聚楽第への招きに応じない北条氏を討つために、大軍勢を率いての小田原攻めを舞台に、石田三成と武州忍城(おしじょう)の当主、成田氏長のいとこ「のぼう様」こと成田長親の二人の対比を軸に、実に活き活きと描いている。
 300ページ余りの単行本だが、一気に読んで否読まされてしまった。若い時はよくあったが、中年になってからは4年に1度、オリンピックぐらいのペースでしか、そのような本には出逢わない。
 文章のリズムの心地よさで仮想の世界に引き込まれ、登場人物がリアルに浮かび上がり、映画を観るように動き回るのだった。だが、あくまでもそれは、私の頭の中にできた像であって、99人の読者がいれば、本人以外観る事のできない99通りの映像が生まれる。それが読書の醍醐味かもしれない。
 久しぶりに心が熱くなった。
  
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ブログタイトルについて(3)

2009年06月29日 | 日記
 JR東西線 藤阪駅の近くに「時遊人」という喫茶店がある。このネイミングが気に入っている。店の方も オーガニックな食材にこだわり、ゆったりとした空気が流れている。ブログタイトルを考えた時、この言葉遊びが意識にあった。
 「素浪人」という古めかしい単語の裏には「Slow人」という意味合いを含めたかったからである。
 去年の12月、少しずつ増加していた体重が87㎏になり、減量に取り組むことを決意した。たくさんの方法がある中で、スロートレーニングが一番理にかなっていると思えた。合わせてウォーキング、ゆっくり食べる。キーワードが「スロー」となった。4月から、時間にしばられない生活になり、ゆっくり構えるが生活の柱となった。
 実際、朝と夜の体重と体脂肪率を記録しながら、トレーニングを続けていくと、結果を急いではいけない。ということがわかる。1ヶ月1kg減ぐらいのペースになる。現在、79kg前後をウロウロしている。
 仕事をしている時は、決断の連続であったが、今は、その必要はない。ゆっくり
じっくり考えることができる。
 歩くスピードで物事を見て、考える。しかし、立ち止まらない。それが「Slow人」
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90㎞という距離をなめたらいかん 地獄編

2009年06月28日 | 日記
 残り30㎞足らず、木津までもどらないと自動車は使えない。木陰で必死のストレッチ。木津・嵐山の往復を試みたのは好奇心もあるが、しまなみ街道を自転車で渡りたいという思いを10年前の開通当時から持っていた。その距離がざっと80㎞。同じくらいの距離を体感してみたいということも動機の一つにあった。
 筋肉はパンパンに張っているが、何とか痙攣は止まったので、ソロリソロリと走り出す。同じ所を3時間ほど前には軽快に走っていたことを思いつつ、天童よしみの「なめたらあかん!なめたらあかん。人生なめずに~」が脳内を駆け巡ってきた
 とにかく少しでも足に負荷がかかると、ももがピクピクと反応する。もう一度両足にきたらおしまいと思い、負荷のかからないこぎ方を真剣に試みる。顔をはじめ全身から必死さ100%が出ていたと思うが、それと自転車のスピードのギャップは滑稽だったと思う。
 15:07ようやく四季彩館までもどり、ベンチに足を投げ出して休息。全身に倦怠感を覚える。あと22㎞やでと気合をかけて15:15に出発。足の痙攣はおさまって、ホットしたら次に、お尻の耐えられない痛さが押し寄せてきた。サドルから浮かせてこぐと足に負荷がかかり、おさまっていた痙攣が再発する可能性大。
 腿には負荷をかけないよう、お尻はサドルにふれないようというスタイルを工夫
する。必死でかつのろい走りは奇妙の極みだったと思う。追い抜いていく下校中の女子校生の不思議そうなまなざしが痛い。「そんな目で見んといて、嵐山まで行っての帰りで6時間近くこぎ続けてるんやで!」と叫びそうになる。人気のない堤防の道で声をあげたら不審者以外の何者でもないと理性で押さえる。
 終点まで一桁の距離になった時には、お尻の痛さにもなれてきて、普通のスタイルでこげるようになり、ホッとしたのもつかの間、ひざのまわりが痛み出す。これが出ると、ちょっとした上りがこたえる。最後の数キロは、行きには全然意識しなかったが、わずかなアップダウンの連続になっていて、力の入らない膝を持つ身にとってはどんどんスタミナを消耗していくのが自覚できた。
 16:45ようやく終点に到着。およそ7時間。全身ガタガタという状態で愛車を積み込み、つま先の動き一つでスイスイと走る自動車のありがたさを思いつつ帰路につく。
 
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90㎞という距離をなめたらいかん 天国編

2009年06月27日 | 日記
 4月からジムに通ってトレーニングをしているが、今朝の筋肉の張りと痛みは今までにないものだった。昨日の木津八幡京都自転車道の往復が原因。
 八幡の流れ橋に行った時、自転車道のことを知り、木津から嵐山までを走ってみたいとずっと思っていたが、いろいろな制約があり、なかなか実現できなかった。
 「機が熟したり!」という感じで、軽自動車の中に愛車(平凡な軽快車)を積み込んで木津に向かった。
 9:40木津市役所の駐車場で愛車を降ろし、出発。自転車道の起点の標識までは約3分。嵐山までは45㎞。木津川に沿って快調に進む。10:45中間地点の「やわた流れ橋交流プラザ 四季彩館」に到着。11:00に出発。三川合流地点で淀川を渡り、桂川に沿って、ますます快調に進む。嵐山まで、あと7kmという道標を過ぎて、12:15までには到着できると思った瞬間、気が緩み、らせん状にまわって桂川沿いに行く所を見逃し、まっすぐ行ってしまったため、30分近くロスをして、12:45に嵐山の渡月橋の終点に到着。このロスが後に、こたえてくる。
 急いで昼食をとり、13:06嵐山出発。脚の重さは感じたが、気分は上々。しかし、出てから10kmを過ぎたあたりから右足の太ももに違和感を、右をかばうと、左足の太ももに違和感を感じ始める。それがすぐに痙攣となって襲ってきた。右と左に交互できている時は、だましだましこげていたが、トータル60㎞にさしかかったとたん、両足の太ももが一緒に痙攣を起こし、万事休す。
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ブログタイトルについて(2)

2009年06月25日 | 日記
 「旅」という言葉を強く印象づけられたのは、森本哲郎氏の本との出会いである。30年以上前になると思う。「人間へのはるかな旅」が最初であった。その後「生きがいへの旅」「ことばへの旅」「ゆたかさへの旅」「サハラ幻想行」などを読み耽った。彼の著作を通じて”思索する”楽しさを学んだ。
 見知らぬ土地を訪れるという旅も楽しいが、時空を自由に行き来する思索の旅もこれから楽しみたい。
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