「藤浪の 咲き行くみれば
ほととぎす
鳴くべきときに 近付きにけり」(田辺福麻呂≪たなべのさきまろ≫)【巻十八ー四〇四二】
万葉の時代からフジは生活の中に溶け込んでいる。万葉集にあるゆらゆら揺れるフジの花房を海辺の波にたとえた歌である。「フジの花が次第に咲いて行くのを見ると、ホトトギスの鳴くはずの時節に近づいてきたなあと思う」と初夏の訪れを感じさせる一首である。
花札の4月もフジとホトトギスのセットである。
去年、ホトトギスの鳴き声を私が初めて聴いたのは5月27日だった。フジの花のイメージは4月下旬~5月上旬だが、今日、ジムの帰りに車庫の上を見上げるとフジの花が垂れ下がっていた。「今年はすべての花の開花が早いので、季節感がズレてしまう」と感じた。

ほととぎす
鳴くべきときに 近付きにけり」(田辺福麻呂≪たなべのさきまろ≫)【巻十八ー四〇四二】
万葉の時代からフジは生活の中に溶け込んでいる。万葉集にあるゆらゆら揺れるフジの花房を海辺の波にたとえた歌である。「フジの花が次第に咲いて行くのを見ると、ホトトギスの鳴くはずの時節に近づいてきたなあと思う」と初夏の訪れを感じさせる一首である。
花札の4月もフジとホトトギスのセットである。

