木偶房 日日録

江上之清風 山間之明月

座して半畳臥して一畳

2011年02月28日 | 作事記
「座して半畳臥して一畳」という言葉がありますが、
これはヒュマンスケールの原点を示していると考えられます。
住宅を計画する時は、4つの基本サイズ(半畳、2畳、4畳半、8畳)を使用します。
この4つの正方形の配列のみに限定して考えます。
これより大きな正方形は、木の梁の標準的梁間(2間)を超えるので不合理となります。


今、建設中の家も基本サイズ(2畳と8畳)のみで計画しました。


ちなみに、「方丈記」の鴨長明の方丈も正方形です。
1丈は3.03mなので、面積は3.03×3.03=9.18平米で
約5.56畳の広さとなります。







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ミモザが咲き出しました

2011年02月27日 | 日日録
ピエール・ボナールに「ミモザの見えるアトリエ」という絵がありますが、
その黄色があまりに幻想的なので、我が家もあやかろうと4年前に
ミモザの苗を植えました。
ミモザの葉を好んで食する蛾か蝶がいるらしく
1年目は葉のほとんどを食べられてしまい、枯れ木寸前まで追いやられました。
2年目はやっと生き延びた命を長らえるだけで精一杯で暮れました。
3年目にやっとミモザらしい花を咲かせて一寸幻想的な気分を味わいました。
「石の上にも三年」とはよくいったもので、ミモザも4年目でやっと花咲く時がやってきました。
ミモザの花は結構長持ちするのでこれから1ヶ月くらいは楽しめると思います。



昨年気がついたのですが、ミモザは花咲いたまま枯れます。
散るということがないのです。桜のように散り際の美学というものがありません。
そのまま化石化してしまうのです。
勝手な言い分ですが、そこが納得できない唯一の欠点です。


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近代絵画を「比」で見る

2011年02月27日 | 書画記
風景画を描こうとした時に、
空と地の構成比をどうするかを決めなければなりません。
何となく感覚的に決まるということもあると思いますが、
私は、「比」を意識して決める方を好みます。
近代絵画を振り返ってみても作家により好みの「比」があるように思われます。
私が勝手に分類したものが下表です。

ロマン派や自然主義の頃(フリドリッヒ、ターナー、コンスタブル)は、
第5比(5/8黄金比)を使用していますが、
印象派になると第2比(2/3)と第3比(3/4)を使用しています。
画面に占める「空」と「地」の割合を見ても、
「空」から「地」へと変化していることが分かります。
これは、夢(ゆめ)重視から現(うつつ)重視になった表れでしょうか?
また、同じ印象派でも、
楽観的な人(モネなど)は第2比(2/3)、
悲観的な人(クリムトなど)は第3比(3/4)を好むようにも思われます。
第4比(5/7)は、誰も使っていないようなので仮説が誤っているかもしれません。


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障子の桟は外か内か?

2011年02月26日 | 日日録
かつて、日本中韓流ドラマブームのただ中にありましたが
我が家もその例に漏れず夫婦ではまっていました。
当然のように「冬のソナタ」にはじまり、「朱蒙」、「淵蓋蘇文」、「風の国」などの
時代劇ドラマを数々見てきました。
その時、
ふと気づいたのですが、障子が逆です。
最初はたまたま間違いかと思いましたが、
どのドラマで見ても障子が逆です。
何が逆かと言えば、障子の桟が外側で障子紙が内側に張られているのです。
日本では、障子の桟が内側で障子紙は外側に張ります。
すぐ隣で、同じ障子文化を持っているのに全く逆とは知りませんでした。
何故かは知りませんが、韓国は外面重視、日本は内面重視ということでしょうか?
韓国は、外面的品位を重視する儒教の伝統が深いので、
その価値観が現れているのでしょうか?
面白いものです。
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「サーブド/サーバント・スペース」を分ける。

2011年02月22日 | 作事記
ルイス・カーンは、リチャーズ医学研究棟などの建築で
空間をサーブド・スペース(サポートされる空間)と
サーバント・スペース(サポートする空間)に分けて表現することを唱えています。
我が家でこの区分を考えると
サーブドスペースは、居間、台所、主寝室となり、
サーバントスペースは、玄関室、台所、洗面所、浴室、便所となります。
この空間区分で計画した家の立面はこんな感じになりました。

普通に考えると、
サーバントは召使いなので目立たないようにすると思い
私は単純にそうしてしまいましたが、
リチャーズ医学研究棟では、召使いのサーバントスペースの方が
よく目立ち全体を支配しているように見えますし、
非常にかっこいいのは、さすがルイス・カーンというところでしょうか。



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断熱材を吹き付けました。

2011年02月21日 | 作事記
断熱材の吹き付けが終わりました。
家の内側が断熱材にすっぽり覆われました。
元設計の断熱材は、グラスウールだったのですが
エコポイントの影響か、日本中の断熱材が超不足状態で
全く手に入らず、我が家も結局、
ウレタン吹き付けに仕様変更を余儀なくされました。

断熱材のおかげで工事が中断したため、
引き渡しへの影響も危惧される状態です。
グラスウールを破綻させ、スタイロフォームを破綻させ
日本の断熱材の生産能力を全く考慮しない政策を実施した
民主党に責任をとってもらいたい気持ちです。


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「比」を「音」で考える

2011年02月20日 | 書画記
ピタゴラスが、「比」と「音」の関係を発見し、
ピタゴラス音律を生み出したと言われています。

美しい比は、必ず協和音に違いありません。

調べてみると
第1比 1:2  完全協和音  完全8度(オクターブ)
第2比 2:3  完全協和音  完全5度
第3比 3:4  完全協和音  完全4度
第4比 5:7=1:1.414  不協和音   減5度
第5比 5:8=1:1.618 不完全協和音  短6度
という結果でした。

第4比は、不協和音でした。
第4比については、美と関係ないのかもしれません。




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春の訪れ

2011年02月20日 | 日日録
庭に「ふきのとう」の芽が出ていました。

もうすぐ春です。
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「経営位置」を「比」で考える

2011年02月12日 | 書画記
謝赫の「画の六法」という画論のなかに、「経営位置」という言葉があります。
これは今で言うと、構図あるいはコンポジションのことだそうです。
絵を描く時に、キャンバスのどこにものを配置するかを
決めなければなりませんが、何を手がかりにしたら良いのでしょうか?

私は、キャンバスを一定の比で分割し配置する方法をとっています。
その比は5種類あると考えます。
第1比  1:2
第2比  2:3
第3比  3:4
第4比  5:7=1:√2
第5比  5:8=1:1.618
第1から第3までは、ピタゴラス比で
第4は対角線比で
第5は黄金比です。
私見では、全ての絵画はこのいずれかの比の組み合わせで
成り立っていると思われます。
例えば、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの絵画は、1:2です。
絵の画像を表示できないのが残念ですが、
こうした見方でいろいろは画家の「経営位置」を見るのも
一つの楽しみです。

私は、最も月並みな2:3をよく使いますが、最近3:4に挑戦しています。

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大雪の中

2011年02月11日 | 作事記
早春の大雪の中、軽井沢に行きました。
我が家の工事は、断熱材の調達問題でほとんど進まずの状態で、
雪に埋もれていました。


早朝に出発しましたが、関越自動車道が超渋滞となっており、
なんと、花園から大泉までの50キロが3時間かかるという状態です。
今日は中止しようかとも思いましたが、
東北自動車道にルート変更して行ってみることにしました。
東北自動車道で佐野藤岡ICまで行き、そこから50号線で北関東自動車道の太田桐生ICへ
高崎から藤岡経由で上信越自動車道へ、
碓氷軽井沢ICの出口がまた渋滞なので、
手前の松井田妙義ICで下りて碓氷バイパスで軽井沢へという道のりです。
なんとこの選択が大正解でした。
関越の渋滞をよそに、予定より30分早く到着できました。

北関東自動車道の高崎~岩舟間の開通が待ち遠しくなりました。

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