木偶房 日日録

江上之清風 山間之明月

ブルックナー 揃える

2012年02月26日 | 日日録
日本コロンビアから廉価なDVDが発売されたので、
思い切ってアマゾンでブルックナーをまとめ買いしました。

ギュンター・ヴァント指揮、北ドイツ放送交響楽団のDVDで、
交響曲第4番、5番、6番、7番、8番、9番まで揃えました。
ついでに、CDで弦楽五重奏曲も買ってしまいました。
これで当分楽しめます。



指揮のギュンター・ヴァントは、見た目はよれよれのお爺さんですが、
指揮台に立った瞬間に別人に変身して素晴らしい演奏を奏でる奇跡の様な人です。

若いときはブルックナーは全く聞きませんでしたが、
最近は年のせいか何故かブルックナーが大好きです。
スピノザにも興味があります。

この二人になんで惹かれるのかと考えてみると、
軋轢だらけの弁証法的世界に疲れてしまい、
調和的世界を求めているせいなのかもしれません。








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玄品ふぐ 食す

2012年02月25日 | 日日録
娘の誕生日が近いので、家族で食事に行きました。
行ったのは、柏のとらふぐ料理「玄品ふぐ」です。
予約しないで行ったためお客がいっぱいで、
8時半からの食事になってしまいました。



湯引き、てっさ、てっちり、雑炊と一通りのコースを堪能しました。
さっぱりしていておいしかった。洋食よりいいかも。




子供が大きくなったらなったで、
家族で酒を酌み交わしながらふぐを食べるのもそれなりに楽しいものです。
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フェルメールとスピノザ <永遠>の公式 読す

2012年02月25日 | 読後記
フェルメールとスピノザ <永遠>の公式
         ジャン・クレ・マルタン著
         杉村昌昭訳          以文社刊

題名に引かれて読んでみましたが、
結局、フェルメールの代表的絵画のひとつである「天文学者」のモデルは、
スピノザだろうという話でした。

なぜなら、二人は生まれ年が同じ(1632年)で、
同じ町(デルフトとハーグ)に住んでおり、
フェルメール愛用のカメラ・オブスキュラのレンズを
レンズ職人のスピノザが磨いていたかもしれないから・・・
その二人を繋ぐものこそ<永遠>の観念であるという事でした。

「何だ!それだけか。」という感じです。
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前キリスト教的直感 読す

2012年02月19日 | 読後記
前キリスト教的直感
        シモーニュ・ヴェイユ著
        今村純子訳        法政大学出版局刊

プラトンとピタゴラスの学説に対するヴェイユ的註解ですが、
特にビタゴラスに関する美の学説には感じ入りました。

・美はひとつの神秘である。この世で最も神秘的なものである。
だが美はひとつの事実である.
存在するものはすべて・・最も粗野な人であっても最も低劣な人であっても
・・美の威力を知っている。

・神の沈黙を聞くためには、
この世においてむなしく合目的性を追求するよう魂が強いられた、
という経験が不可欠である。
そして、ふたつのものだけが魂にそれを強いる力を有している。
不幸、あるいは美の感情による純粋な歓びがそれである。

・美こそが、いかなる個別の合目的性ももたず、
ただちに合目的性のあらわれを感じさせるがゆえに、
この力を有するのだ。
不幸とこの上もない純粋な喜び・・ただふたつの道であり、等価な道である。

読んでよかった。
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シモーニュ・ヴェイユの詩学 読す

2012年02月08日 | 読後記
シモーニュ・ヴェイユの詩学   
             今村純子著  慶応義塾大学出版会刊

「労働者に必要なのは、パンでもバターでもなく、美であり詩である。」
という言葉に触発されて読んでみたのがこの本ですが、
私にとっては目から鱗の思想家でした。

「不幸」と「美」は、同じ働きをするという思考にも感動しました。
日本にも著者の様な研究者がいたことを感謝したいと思います。

 シモーニュ・ヴェイユと直接対話がしたくなり、
早速「前キリスト教的直感」を購入しました。
きっと新しい世界が開けると期待しています。

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軽井沢春の音楽祭チケット 入手す

2012年02月07日 | 日日録
軽井沢大賀ホール2012春の音楽祭のチケットを入手しました。

少しのんびり構えていたら、あっという間になくなってしまい
ぎりぎり3枚をやっと手に入れました。
前から3列目ぐらいで、
演奏者の息づかいまで聞こうと思っていましたが、
とれたのは1階の奥の方でした。
こんなに売れ行きがいいとは・・・・・

チケットは、
5月3日(木)の東京フィルハーモニー交響楽団
指揮は高関健で、ヴァイオリンは前橋汀子です。

諏訪内晶子か前橋汀子かも迷いましたが、
ブラームスの1番も聞きたいし、
前橋汀子のメンデルスゾーンも期待できると思い
これにしました。

今から待ち遠しいので、
2日の深夜には軽井沢入りしようかと思っています。
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解読! アルキメデス写本 読す

2012年02月04日 | 読後記
解読! アルキメデス写本 
   リヴィエル・ネッツ、ウィリアム・ノエル著
                  吉田晋治訳  光文社刊

 紀元前200年頃の数学者アルキメデスの写本を解読する物語です。

イギリスの哲学者ホワイトヘッドが、
「西洋の哲学の歴史は全てプラトンに対する脚注である。」と言ったように、
「西洋の科学の歴史は全てアルキメデスに対する脚注である。」と言える
人類史上最も偉大な科学者であると語られていました。

 2200年の時を越えてかすかに浮かび上がる言葉から、
アルキメデスの思考そのものを取り出す作業を追体験する過程は、
まさにサスペンス小説を読むような気分です。

 人間の「思考」そのものに触れる感覚が
これほどドキドキするものとは思いませんでした。


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