メルシャン軽井沢美術館では、
最後の企画となるアンリ・ル・シダネル展が行われています。
私は、この時まで全く知らなかった画家です。
こういう企画のできる美術館がなくなるのは本当に残念ですね。
「運河(ムイ)」という絵が気に入りました。
黄昏時、運河沿いに並んだ石造りの家の窓から灯がもれています。
何でもない静かな絵です。
黄昏と月夜の絵がこの画家の本領のようです。
昼の絵もありましたが、モネみたいと感じてしまいました。
日の出から黄昏時まではモネ、黄昏時から月夜まではシダネルと
二人で住み分けたのではないかと思えるほどです。
「室内(ジェルブロワ)」という絵も気に入りました。
これも静かな静物画ですが、花瓶に入れられた薔薇の赤が実に豪奢です。
こういう赤に匹敵するのは、セザンヌのリンゴの赤くらいかなと思いました。
「月明かりのテラス(ヴィマラランシュ)」という絵も気に入りました。
月を描いた絵は見たことがありますが、月の光そのものを描いた絵を見たのは初めてです。
痛く感心しました。
と、この絵を見ていると、突然、昔読んだ詩が脳裏に浮かびました。
誰そ 彼と
かはたれ時と
忘れずに 幽暗の田の面を渡って
風が吹く
ノヴァリスも風となれ
ヘルデルリーンも風となれ
萩原朔太郎も風となれ
・・・読み人知らず
最後の企画となるアンリ・ル・シダネル展が行われています。
私は、この時まで全く知らなかった画家です。
こういう企画のできる美術館がなくなるのは本当に残念ですね。
「運河(ムイ)」という絵が気に入りました。
黄昏時、運河沿いに並んだ石造りの家の窓から灯がもれています。
何でもない静かな絵です。
黄昏と月夜の絵がこの画家の本領のようです。
昼の絵もありましたが、モネみたいと感じてしまいました。
日の出から黄昏時まではモネ、黄昏時から月夜まではシダネルと
二人で住み分けたのではないかと思えるほどです。
「室内(ジェルブロワ)」という絵も気に入りました。
これも静かな静物画ですが、花瓶に入れられた薔薇の赤が実に豪奢です。
こういう赤に匹敵するのは、セザンヌのリンゴの赤くらいかなと思いました。
「月明かりのテラス(ヴィマラランシュ)」という絵も気に入りました。
月を描いた絵は見たことがありますが、月の光そのものを描いた絵を見たのは初めてです。
痛く感心しました。
と、この絵を見ていると、突然、昔読んだ詩が脳裏に浮かびました。
誰そ 彼と
かはたれ時と
忘れずに 幽暗の田の面を渡って
風が吹く
ノヴァリスも風となれ
ヘルデルリーンも風となれ
萩原朔太郎も風となれ
・・・読み人知らず
メルシャン軽井沢美術館に行ってきました。
メルシャンのウィスキー蒸留所の敷地内に開設された美術館です。
広い敷地内に美術館棟やショップ棟、レストラン棟などの複数の建物が
小さな村をイメージして配されているとのことです。
美術館は、元は樽貯蔵庫でフランスの建築家ジャン・ミッシェル・ヴィルモットという人が改装を計画したそうです。
改装なので外観は貯蔵庫ですが、
内観は黒、灰、白のトリコロールで綺麗で静かな空間にまとめられていました。
特に、訳もなく突き出した2階の簡潔なデッキは気に入りました。
こうした空間も今年の11月16日で閉館になるとは残念です。
残念ですが、ショップで今までのいろいろな展覧会のカタログが
なんと1冊200円で販売されていたのには驚きました。
驚きのあまり、よりどりで5冊買ってしまいました。
かなり得した気分です。
メルシャンのウィスキー蒸留所の敷地内に開設された美術館です。
広い敷地内に美術館棟やショップ棟、レストラン棟などの複数の建物が
小さな村をイメージして配されているとのことです。
美術館は、元は樽貯蔵庫でフランスの建築家ジャン・ミッシェル・ヴィルモットという人が改装を計画したそうです。
改装なので外観は貯蔵庫ですが、
内観は黒、灰、白のトリコロールで綺麗で静かな空間にまとめられていました。
特に、訳もなく突き出した2階の簡潔なデッキは気に入りました。
こうした空間も今年の11月16日で閉館になるとは残念です。
残念ですが、ショップで今までのいろいろな展覧会のカタログが
なんと1冊200円で販売されていたのには驚きました。
驚きのあまり、よりどりで5冊買ってしまいました。
かなり得した気分です。
今回は、前作と同じ家型モデルです。
間取りも1階がLDKで、2階が寝室と水回りです。
では、何がテーマかというとカッティングです。
家型を斜めに切ったその切り口をスタディしています。
建物は3次元の立体で図面は2次元の平面です。
カッティングのスタディの面白さは、2次元と3次元のギャプにあると思います。
2次元では何でもない斜めの線が立体に立ち上がった時に、
想像を超えるものになる時があって、その瞬間が面白いのだと思います。
2次元で面白くても3次元にすると、ちっとも面白くない時も多々あります。
まだ単純なカッティングしかできませんが、
斜めカットは、その先に面白い世界が開けていると思います。
間取りも1階がLDKで、2階が寝室と水回りです。
では、何がテーマかというとカッティングです。
家型を斜めに切ったその切り口をスタディしています。
建物は3次元の立体で図面は2次元の平面です。
カッティングのスタディの面白さは、2次元と3次元のギャプにあると思います。
2次元では何でもない斜めの線が立体に立ち上がった時に、
想像を超えるものになる時があって、その瞬間が面白いのだと思います。
2次元で面白くても3次元にすると、ちっとも面白くない時も多々あります。
まだ単純なカッティングしかできませんが、
斜めカットは、その先に面白い世界が開けていると思います。
盆休み中に父、母を伴って湯の丸高原に行ってきました。
軽井沢町内の名所はどこも超混雑が予想されるので、
ちょっとだけ遠出をしてみました。
お昼すぎに湯の丸高原の地蔵峠に到着しました。
ここまで来たので、池の平湿原まで足を伸ばそうとしたら、
池の平湿原へは車の乗り入れが禁止されており、
上高地のように専用のシャトルバスで行かねばなりませんでしたが、
行ってみると、高原のさわやかな風がそよぐ快適な風景を堪能できました。
池の平湿原に向かう遊歩道を歩いていると、
路傍の高山植物に蝶が群がりついていました。
こういう光景は、麓ではあまり見かけませんが
短い夏を精一杯貪っているのだなと思い、
生命力を感じました。
軽井沢町内の名所はどこも超混雑が予想されるので、
ちょっとだけ遠出をしてみました。
お昼すぎに湯の丸高原の地蔵峠に到着しました。
ここまで来たので、池の平湿原まで足を伸ばそうとしたら、
池の平湿原へは車の乗り入れが禁止されており、
上高地のように専用のシャトルバスで行かねばなりませんでしたが、
行ってみると、高原のさわやかな風がそよぐ快適な風景を堪能できました。
池の平湿原に向かう遊歩道を歩いていると、
路傍の高山植物に蝶が群がりついていました。
こういう光景は、麓ではあまり見かけませんが
短い夏を精一杯貪っているのだなと思い、
生命力を感じました。
19世紀ドイツの建築家ゴットフリート・ゼムパーが称えたそうですが、
建築を構築する方法がふたつあります。
テクトニックとステレオトミックです。
テクトニック(tectonic)は、軽量の線材を空間を囲み込むように組み合わせて結構する方法で、
日本の伝統的な木造建築はこの結構術によっています。
ステレオトミック(stereotomic)は、重量部材(石や煉瓦)を積み上げることで空間を結構する方法です。
西洋の石造建築は、この結構術によっています。
このふたつの結構術を建物の表現方法として利用できると思います。
今回上梓したDek-6は、
2階の居間・食堂は、ガラスで囲まれた透明で解放的な空間としてテクトニックで表現し、
1階の主寝室や水廻りは、壁で囲われた閉鎖的な空間としてステレオトミックで表現しました。
このふたつの概念は、空間の性質を決定し表現する要素として非常に有効だと思います。
しばらく使ってみようと思います。
建築を構築する方法がふたつあります。
テクトニックとステレオトミックです。
テクトニック(tectonic)は、軽量の線材を空間を囲み込むように組み合わせて結構する方法で、
日本の伝統的な木造建築はこの結構術によっています。
ステレオトミック(stereotomic)は、重量部材(石や煉瓦)を積み上げることで空間を結構する方法です。
西洋の石造建築は、この結構術によっています。
このふたつの結構術を建物の表現方法として利用できると思います。
今回上梓したDek-6は、
2階の居間・食堂は、ガラスで囲まれた透明で解放的な空間としてテクトニックで表現し、
1階の主寝室や水廻りは、壁で囲われた閉鎖的な空間としてステレオトミックで表現しました。
このふたつの概念は、空間の性質を決定し表現する要素として非常に有効だと思います。
しばらく使ってみようと思います。