おくのほそ道 松尾芭蕉著 村田友宏訳 角川学芸出版刊
月日は百代の過客にして、行きかう人もまた旅人なり。
教科書で習って以来それっきりにしていましたが、初めて全文を読みました。
現代語訳を読んですぐ原文を読むということを繰り返すことで、
少し芭蕉の世界に入れた様な気がします。
膨大な古典の教養に裏打ちされた文章だったのですね。
荒海や 佐渡に横たふ 天の河
たった十七文字のイマジネイティブさに改めて感動しました。
このところ日本の古典文学に目覚めて読みあさっています。
青春時代を西洋かぶれに過ごしてしまい、だいぶ遠回りをしましたが・・・
逆に、60年かかったので面白く感じるのかもしれません。
月日は百代の過客にして、行きかう人もまた旅人なり。
教科書で習って以来それっきりにしていましたが、初めて全文を読みました。
現代語訳を読んですぐ原文を読むということを繰り返すことで、
少し芭蕉の世界に入れた様な気がします。
膨大な古典の教養に裏打ちされた文章だったのですね。
荒海や 佐渡に横たふ 天の河
たった十七文字のイマジネイティブさに改めて感動しました。
このところ日本の古典文学に目覚めて読みあさっています。
青春時代を西洋かぶれに過ごしてしまい、だいぶ遠回りをしましたが・・・
逆に、60年かかったので面白く感じるのかもしれません。
キネマ旬報シアターで、「パリ3区の遺産相続人」を夫婦でみてきました。
この映画館は2回目ですが、なにやら癖になりそうな気配です。
この映画で取上げられている「ヴィアジェ」という制度は不動産売買と運命がセットになった面白い制度ですね。
フランスに200年前から存在すると言いますから、さすがフランス人です。
映画が終わって周りを見回してみると、
なんと観客の大半が60歳代と思われる夫婦です。
夫婦50割引やシニア割引という制度のせいかも知れませんが、
私たちのような青春時代を映画一色で過ごして来た世代がこの映画館を支えているんですね。
次回は、「黄金のアデーレ 名画の帰還」を観ようと話しています。
この映画館は2回目ですが、なにやら癖になりそうな気配です。
この映画で取上げられている「ヴィアジェ」という制度は不動産売買と運命がセットになった面白い制度ですね。
フランスに200年前から存在すると言いますから、さすがフランス人です。
映画が終わって周りを見回してみると、
なんと観客の大半が60歳代と思われる夫婦です。
夫婦50割引やシニア割引という制度のせいかも知れませんが、
私たちのような青春時代を映画一色で過ごして来た世代がこの映画館を支えているんですね。
次回は、「黄金のアデーレ 名画の帰還」を観ようと話しています。
日本の家 中川武著 KADOKAWA刊
葦簀(よしず)
「ヨシ」は、元来は「アシ」と呼ぶイネ科の多年草ですが、
「アシ」の音が「悪し」に通じるのを忌み、
「善し」に因んで「ヨシ」とよびならわすようになったらしい。
・・・なるほど。
畳(たたみ)
十六世紀末に近畿地方を中心に、一定の大きさ(6.3尺×3.15尺)の畳
(京間畳と呼ぶ)をもとに柱間寸法を決定する、畳割法が成立した。
・・・なるほど。
寓(ぐう)
押し出しは凛として、それでいて控えめといった住宅の表札にこそ、
「寓」の表示がふさわしいといえそうだ。
・・・なるほど。
なるほどの連続でした。
葦簀(よしず)
「ヨシ」は、元来は「アシ」と呼ぶイネ科の多年草ですが、
「アシ」の音が「悪し」に通じるのを忌み、
「善し」に因んで「ヨシ」とよびならわすようになったらしい。
・・・なるほど。
畳(たたみ)
十六世紀末に近畿地方を中心に、一定の大きさ(6.3尺×3.15尺)の畳
(京間畳と呼ぶ)をもとに柱間寸法を決定する、畳割法が成立した。
・・・なるほど。
寓(ぐう)
押し出しは凛として、それでいて控えめといった住宅の表札にこそ、
「寓」の表示がふさわしいといえそうだ。
・・・なるほど。
なるほどの連続でした。
更級日記 菅原孝標女著 原岡文子訳 KADOKAWA刊
超ネガティブ女です。
結婚しても、子供を3人産んでも心楽しむ事もなく、
最後は孤独な涙の日々です。
結婚した時は
いとよしなかりけるすずろ心にても、ことのほかにたがいぬる有様なりかし
幾千たび水の田芹を摘みしかは思いしことのつゆもかなわぬ
晩年には
月のいみじう明かきを、泣く泣くながめて
ひまもなき涙にくもる心にも明かしと見ゆる月の影かな
と歌をよんでいて、ネガティブ思考の権化のような女性です。
蜻蛉日記の夫藤原兼家も偉いと思いましたが、
更級日記の夫橘俊通も偉いです。
平安時代の夫達は、辛抱強くてたいしたものです。
超ネガティブ女です。
結婚しても、子供を3人産んでも心楽しむ事もなく、
最後は孤独な涙の日々です。
結婚した時は
いとよしなかりけるすずろ心にても、ことのほかにたがいぬる有様なりかし
幾千たび水の田芹を摘みしかは思いしことのつゆもかなわぬ
晩年には
月のいみじう明かきを、泣く泣くながめて
ひまもなき涙にくもる心にも明かしと見ゆる月の影かな
と歌をよんでいて、ネガティブ思考の権化のような女性です。
蜻蛉日記の夫藤原兼家も偉いと思いましたが、
更級日記の夫橘俊通も偉いです。
平安時代の夫達は、辛抱強くてたいしたものです。