Nonsection Radical

撮影と本の空間

カメラを持たずに

2011年01月16日 | Weblog
かさ張る買い物になるかもとカメラを持たずにケータイリュックをポケットに入れてお出かけ。
このところ関西は寒い日が続き、今日も朝から冷え込み、風も強い。
セーターの上にシンサレートの中着を着て、さらにポーラテック200のフリースを着る。
ズボンは二重だ。
おつむを米軍のワッチキャップで暖め、手袋、もちろんハクキンカイロ使用。
それでも風がビュービュー吹くと寒さがしみ込んで来るので、住宅街を歩き、風を防ぎながらの行軍。
目指すホームセンターの手前まで来た時に、ふと国道の向かい側を見ると怪しげな瓦屋根が。
そういえばこの辺りは歩いた事がないなと転進。
道の曲がり具合から、昔からの集落である事がわかる。
買い物を忘れ、いつものように徘徊しているとお寺に出会う。
細道から入ったので寺の正面は見えず。
やたら古い。
これはかなりの年代物だなと、正面にまわると立派なタテモノ。
説明板を読むと本澄寺と由緒ある寺らしい。

さらに道を進んで淀川の堤防へ。
堤防から川向こうを眺めると樟葉の街並みがクッキリ。
絶景だが、猛烈に吹く寒風に身が凍えるほど。
そういう河原にも野良猫は暮らしている。
自分もこの河原で寝てみようかと思った。(一晩だけど)

もう一件近くの春日神社にも入り、光とタテモノの配置などの妙技を確認。
思い出したので、買い物へ。
店を出た頃には日は陰り、さらに風は冷たくなり、小雪も舞う。
かさばる荷物を手に、トボトボ帰宅。

ある場所まで来た時に、ふと「そういえばこの辺りにあの子の家が」と古の記憶が。
何度目かの初恋のジョシがこの辺りに住んでいたはずとの記憶が急に蘇る。
もちろん家の場所など知らない。
この辺りだとの話を聞いただけだ。
暗くなった住宅道路をさりげなく歩き表札を確認して歩く。
もちろん今更本人にも会いたくないし、本人もこの地にはいないだろう。
ただ、たださ、なんとなくさ。
当然当時とタテモノも変わっているだろうから、わかるはずもないとは知りながら。
見つかるはずもなく、さあ帰ろうと思ったその時に、あった!
表札があった。
チラッと家を見上げ、逃げ帰るように立ち去る。
あとは振り返らない。
1回だけ振り返ったけど。

同じように路地をジグザグに歩きながらマッチになった気分。
家に着いた頃にはカラダがかじかんでいた。
ココロは少しだけ暖かかった。
コメント (5)
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