3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

ワシントンのナショナル大聖堂の日本応援ミサ、雨ニモマケズ・・・・

2011-04-14 09:42:13 | 日記


ワシントンにあるナショナル大聖堂で11日、東日本大震災の犠牲者の冥福と被災地の復興を祈るミサが行われたとのこと。この大聖堂は、宗教・宗派を問わず式典を開ける。キリスト教だけでなく仏教、イスラム教、ヒンズー教などの聖職者も参加したということである。すばらしい。宗教・宗派を問わず、というところがいい。そして、そこでは、宮沢賢治の「雨ニモマケズ・・・」が英語で朗読された。
日本を代表する詩人、東北岩手出身、しかも自然派の宮沢賢治の詩が朗読されたところにポリシーを感じる。

雨ニモマケズ、風ニモマケズ・・・・

アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ


not losing to the rain
not losing to the wind
・・・・
in everything
count yourself last and put others before you

宮沢賢治(1896 - 1933)
A Japanese poet and author of children's literature in the early Showa period of Japan.
He was also known as a devout Buddhist,vegetarian and social activist.

詩人、童話作家、仏教の熱心な信仰者であり、社会運動家、地質学者・・・途方もなく魅力的。
銀河鉄道の夜、セロ弾きのゴーシュ、注文の多い料理店・・・日本人ならだれでも一度は読んでいる。
たくさん翻訳されて世界の人々に読まれてほしい。

 
さらにワシントンでは、桜の開花を祝う恒例の祭りが開かれ、ことしは東日本大震災を受けて被災地を支援する募金活動などが行われたことがNHKのニュースで報じられた。

この祭りは、日本から贈られたソメイヨシノなど3700本余りの桜が植えられたワシントンのポトマック河畔などを会場に、毎年この時期に開催されているものだが、9日には、ブラスバンドやダンスチーム、それに太鼓を演奏する日本の大学生のグループなど、およそ5000人が参加するパレードが行われたとのこと。東日本大震災を受けて被災地を支援しようと、中心部のイベント会場に入るのに5ドルの入場料が設けられ、一部が義援金に充てられることになっているそうだ。

折り鶴を1つ折るごとに2ドルを被災地に寄付できるコーナーも設けられ、大勢の子どもたちが、ボランティアのお手本を見ながら折り鶴を仕上げている映像が流されていた。
主催者の1人の言「どんな小さな形でもいいので、日本の復興を支えていきたい」

宗教、宗派をこえて祈る。宮沢賢治の詩を引用し、我欲を捨て、忍耐強く生き抜くという日本人へのキャラクターへの称賛と応援メッセージと受け止めたい。目頭が熱くなる。
折り鶴一つ折るごとに2ドルが被災地に寄付できるしくみも私たちにアメリカのボランタリズムの神髄を見せてくれたように思う。
ただのミサや募金活動だけではなく、そこに強烈なメッセージ性を込める。


そう、世界はつながっている。Solidarity.
経済クローバりぜーションは、世界的な規模で、カネ、モノ、ヒトの流れを加速化させたが、それは、同時に情報を共有化させ、そして、連帯感も同時に作り上げた。
私たちはひとりではないと世界の各地から寄せられるさまざまな応援メールに励まされる。


原子力発電所の事故、核兵器・・・、我々はなにかあればすぐに核に滅ぶ脆さをもっている。世界のどこにいてもその脅威からのがれることはできない。そのような脆さを共有する世界市民としての連帯感なのかもしれない。


賢治をもう一度読もう。
賢治は大好きだ。真木悠介(見田宗介)先生のものもね。

賢治、法華経、農に生きる、我欲を捨てる。そこにこれからの日本の進むべき道を考える基盤となる哲学がある。




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