3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

横浜のマンション施工業者のデータ改ざん:下請けの下請け・・からの逆襲なのか

2015-10-17 07:44:38 | 現代社会論
横浜のマンションの施工業者がデータを改ざんして大問題になっている。
厳しい納期、高齢化で職人気質の人材が不足、低賃金の過酷な労働、親会社は高賃金で左団扇、怨念がたまっていくのではないだろうか。

以前、リフォームをしたときに、基礎工事ではないが、内装業者なども人が足りず、ちゃんとした訓練もなく、働いてもらうことになっていて、すごく大変だと親方がいっていた。
若者を訓練しようとしても、長続きしないものがいて、突然、やめるとか、一か月前、いや、1週間前でいいから言ってくれればいいのに、当日だか前日だかにやめるといってくるんで、たまらないといっていた。良心的な親方もいるだろうが・・。

働く側からしてみれば、派遣労働やら下請けの下請けなど二次三次の下請け化によって、労働者は疲弊している。

現場の常識を叩き込まれることなく、そういう育てる環境もなく、無責任体制がひろがっていたのではないだろうか。
親会社からは納期を厳しく言われ、やってらんねえ~という雰囲気。

職場の雰囲気も悪ければ、改ざん、偽装もまかり通ってしまう。
もう一度、これらのブルーカラーの人々の養成過程や賃金、社会保険などの労働条件を見直して、一から責任もって育てる体制を作らないといけない。
いくら法律で規制して第三者の検査をしたところで、間に合うはずはないのである。

それぞれの良心が問題なのである。

だれがみていようといないとだめなものはだめだという職人のかたぎが今求められている。

一ミリにこだわるのが職人、その誇りをとりもどさないとこれから何をやっても駄目だと思う。

職人気質は今は本当になくなった。

残っているのは上野松坂屋の前のどら焼きやさん、うさぎやぐらいだ。
うさぎやのおやじは職人である。
お取り寄せグルメなどには名を連ねない。
その日のうちに食べてもらわないと困る、ということで、宅急便などはやっていない。
頑固一徹、このやり方を貫いている。有名な和菓子屋がどんどんデパートに店舗を出す時代、それもやらない。
ほれぼれするのである。金儲けより職人としてのプライドである。

そういうのが大好きなのである。
そういう生き方を下請け業者だけでなく、日本全体の人は学ぶべきである。

マンションデータ改ざんは金儲けばかり、ぬれ出に泡のような儲け方ばかりの日本、底に広がる病巣がもたらしたものなのである。



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