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山登りと旅行の雑記帳です。

和賀山塊(生保内川~羽後朝日岳~部名垂沢下降)3日目

2013年08月26日 | 東北地方の沢
今日は羽後朝日岳の山頂に立って部名垂沢を下降する最終日。
ちょっと早めに起床して6時半出発。
これまでかなり順調に来ていて最後のフィナーレもかなり楽しみ☆

出発してすぐに出てくる15m滝。


今日も出だしからわくわくさせてくれるぞぉ。
この滝は左岸から巻く。踏み跡もあり問題なし。

2条4m滝。
左側を快適に登れる。


その次は…
なんだろう、滝が多すぎてもうよくわかんない。
でも3級くらいの滝が連続して出てきて快適に登れる。

そして今日の核心の滝はこれ。


今回最初で最後のシャワークライミング。
水流の真ん中にホールドとスタンスがあってずぶ濡れにならないと通過できない。


自分とU君はなんとか突破。
ニシさんがちょっと苦戦して、左側の壁をトップロープで通過。
ニシさん、ずぶ濡れにさせてしまってすいません。。

このあとも適度な滝が出てきて楽しい。


ナメまで出てきてもう最高ランク!


天気もかなり良くなってきてもう言うことなし!!
もう滝はないかと思いきや最後の滝。
高さもあって難しそうに見えたけど、ホールド、スタンスともに豊富で問題なく通過。


そしていよいよ源頭の雰囲気。


高山植物が出てきてまさに天国!


山の神様ありがとう!!と絶叫しながら最後のツメに突入。
振り返れば東北の山々が。


そして藪漕ぎなく草原へ。


そしてそして…


羽後朝日岳登頂!!


ここまで2日半、ようやく生保内川の源流に到着しました。
「生保内川源流地点」の文字がステキ。

遠くの町並みや田沢湖が見える素晴らしい展望。




みんなで記念撮影をして健闘を称え合う。
いや~それにしても素晴らしい沢だった。
前半の河原から滝の連続、そしてナメが出てきて最後は草原とお花畑のツメ。
そして最後はこの展望。
まさに言うことなしの六つ星の沢だった。
さらにこの山の価値を高めるのが、この山に通じる登山道がないということ。
いつまでもこの自然を残しておきたい。

40分ほど休憩をして田沢湖観光ハイヤーに電話。
なんと山頂でソフトバンクの携帯が通じたのだ(もちろんU君のドコモは問題なくバリ3だけどね)。
事前に調べておいたんだけど、部名垂沢と夏瀬ダムとの合流地点まで向生保内林道が通じていてそこまでタクシーが入れるらしい。
いろいろ遡行記録を見てみると合流地点から夏瀬温泉まで1時間ほど峠越えをして、温泉でタクシーを呼んでいるケースが多い。
でも昨年その道を歩いたときアブが大量に襲ってくるし、上り坂がけっこうきつくてかなり参ったのだった。
何とかその道をショートカットするべく営林署に問い合わせをして向生保内林道が問題なく通過できることを調べておいたのだ。
とはいえ田沢湖観光ハイヤーに電話をすると、7月の豪雨のことが頭にあるらしく本当に通過できるかどうか疑っている模様。
なので、来れるところまでで良いですと伝え了承を得る。
ただ、営林署も役所、電話で確認したとき「通過できないという報告はもらっていない」という役所的回答だったので実は自分もちょっと不安だった。
まぁ、来れなきゃしょうがないという思いで下山開始。

羽後朝日岳を背に踏み後を下る。


昨年は部名垂沢の下降地点を間違えひどい目に遭ったので今回は慎重に探す。
羽後朝日岳からは薄い踏み跡がありそこをひたすら歩いて行く。
お花畑になっていてかなりステキな稜線。


山頂から40分ほどで立派な目印を発見。


これはさすがに間違えない笑
ここから左にちょこっと見えている夏瀬ダムまでがんばるぞ!


ここからはひたすら赤テープ連打。
要所にトラロープが張ってあってかなり下りやすい。

少し下ったところで下から人の声が。
「人がいる!!」
とお互いびっくりする。
中高年の2人組の方が下から上がってきたのだ。
話を聞くとこれから羽後朝日岳に登るそうな。
一番気になっていた向生保内林道の状況を聞いたところ問題なく通過できたとのこと。
よっしゃ、俄然元気が出てきた!!

ここからは単調な沢をひたすら下り1時間ちょっとで二俣に到着。


向かって右が昨年間違えて偉い目に遭った右俣。
今考えるとロープなしでよくあんな滝下ったな。。

ここから2時間ほどかけて3時10分に林道到着。
いや~、お疲れさまでした~。


タクシーは3時半に予約していたのであと20分ある。
しかし、ここでじっとしているとアブが大量に襲撃してくるので立ち止まっているのは危険。
仕方ないのでタクシーとすれ違うまで歩くことにした。
歩くこと10分ほどでタクシーと合流。
すばやくタクシーに乗るもののアブが大量にタクシー内に入りこみちょっとパニック。
でもタクシーの運ちゃんは慣れているらしく、
「わたすは運転すっからみなさんでころすてくださいね」
と東北弁で言われちょっと安心。
ちなみに、運ちゃんの話によると、アブは熱と二酸化炭素に集まってくるらしい。
タクシー内でも後部座席の一番後ろから熱が出ているらしく、少し走り始めると全部そちらに移動してしまった。
夏瀬ダムから30分ほどで大平トンネルの駐車スペースに到着。
タクシー料金は5,250円だった。

このあとは仙北市営の東風の湯(だしのゆ)で温泉に入り、駅前の定食屋でご飯を食べ、田沢湖オートキャンプ場で打ち上げをして夜を過ごしたのだった。


<追記>
今回、かねてから念願であった生保内川を計画通り、しかもかなり順調に行程をこなせて大満足だった。
一緒に行ったニシさん、U君には感謝してもしきれません。
生保内川は、前半は河原歩きだけど、後半はこれでもかというくらい滝が出てくる。
それぞれの滝は難しくないものの、3級程度の滝が登れないとけっこう時間がかかる。
あと、行程もけっこう長いので、天候には注意が必要。
ということで、初心者同行の場合はもうちょっと時間に余裕を持った方がいいかもしれない。

(コースタイム)
1日目:大平トンネル駐車スペース(7:45)-生保内川合流地点(8:30)-600m地点河原(13:00)
2日目:600m地点河原(8:15)-魚止めの滝(9:00)-2m滝(10:30)-増水により1:20停滞-8m滝(12:50)-9m滝(13:40)-840m地点(14:00)
3日目:840m地点(6:40)-シャワークライミングの滝(8:10)-水涸れ地点(9:20)-羽後朝日岳山頂(10:20)-休憩40分-部名垂沢下降地点(11:45)-二俣(13:00)-林道(15:10)


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2 コメント

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Unknown (戸田恵子の甥っ子)
2013-09-03 00:44:37
なんかすごくておもしろかったです。

打倒!山あり旅あり休みあり
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Re:Unknown (ryuzo1025)
2013-09-03 23:16:34
生保内川は天国だよ。
でも甥っ子ほど文才がないからこの感動がうまく伝えられてないな。
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