スナック亜。静岡県熱海市中央町6。2009(平成21)年2月20日(2枚とも)
熱海の糸川周辺で旧カフェー街の面影を探す人が等しく注目するのが、スナック亜が入る建物と、その横の路地を入った2軒先の千笑という字が残る建物である。いずれも道路の角にあってあまり改装されずにきたようで、外観の古さが却って目立っている。
亜の建物は10年位前なら玉の井か洲崎あたりで見られそうな家だ。東京なら戦前の看板建築かと見られてもいいような外観だが、1950(昭和25)年の熱海大火の中心地といっていい場所だから、それ以降の建築である。「つたや」の字が残っているが建設時の屋号だったのだろう。建物の角に亜の入口があり、瓦のカーブした庇が残っている。その左にも入口があったようにも見える。昭和30年代の赤線地帯のカフェーだったと見てよさそうだ。
千笑。熱海市中央町6
角の「千笑」の文字のレリーフが大きくて目立つ。「せんしょう」と読んでいいようなものだが「ちえみ」かもしれない。家紋のレリーフもあるが、当時の流行か決まりだったのだろうか? 亜の角の上部の壁にもそんなふうなレリーフがあった。角の入口のタイルを貼った円柱は東京なら娼館の目印のようなものだが、やはりその影響なのだろうか?
現在はこの家の右奥が「森ちゃん寿し」。
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でもこれを作った人たちの「主張」というか「証」のようなものが感じられます
特に2本の角の辺りに・・・・・