ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




神田きくかわ。神田須田町1-24。1986(昭和61)年6月8日

中央通りと一八通りとの交差点角に神田きくかわ(喜久川)の古いビルが残っている。神田きくかわは昭和22年の開店で、すでに老舗である。建物は昭和初期のRC造のビルかと思うが、そのほうの情報は得られなかった。1986年の写真では建物の角に引き戸があるが、現在はその右に移された。
ぼくはこの店に入ったことはない。うな重の値段が2千円だった頃は昼食に一人で鰻屋に入ったこともあるが、3500円にもなってしまうと、気楽には食べられなくなった。うな重のランクは「並、上、特上」「梅、竹、松」などがあるが、きくかわは「イ、ロ、ハ」だそうだ。どの店でも鰻の量の差である。2尾分の「ハ」を食べるなら「イ」を二回食べるほうが粋ではないかと思う。
同じビルの奥は「恵比元(えびもと)」という居酒屋。上の写真では看板に「大衆酒場」とある。いまや聞かなくなった言葉だ。みんな自分は大衆ではないと思い始めて、世間から言葉としての「大衆」は淘汰されていったのだろう。実はぼくも「おれは大衆ではない」と思っている。勘違いしているかもしれない。



左:丸茂電気。1987(昭和62)年2月1日。右:須田町ビル。1994(平成4)年2月6日

神田菊きくかわと並んで中央通り沿いに2棟の古いビルがあった。丸茂電機のビルは現在、「マルモビル」(1990年頃の竣工か?)に、須田町ビルは、「ACN神田須田町ビル」(2008年竣工)に、建て替わっている。

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )



« 神田美容室/... 神田交流変電... »
 
コメント
 
 
 
きくかわ (マージナルマン)
2015-11-16 09:58:16
おはようございます。
きくかわは一度だけ思い切って入ったことがあります。
高いだけのことはあるような、そもそも高すぎるかなとも。
夏場になると、夜は店の前はよく客が並んでいる光景に会います。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。