ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




喜代仲。墨田区向島5-18。2013(平成23)年8月3日

墨堤通りの言問団子店や長命寺の辺りの裏手になる。「割烹水の登」という料亭の横を入ったところにある、やはり料亭だった建物。玄関には「喜代仲」の表札がまだかかっている。撮影時は建物の横は蔦かなにかで覆われていて建物の外観はよく分からない。隣は駐車場だが以前はそこも喜代仲の建物が建っていたはずなので、元は現在の倍くらいの規模だったと思われる。
この建物で目が行くのは二階の雨戸の戸袋で、銅板のレリーフになっている。絵柄は正面の戸袋は鯉の滝登り、横の方は竹林に雀だと思う。横のレリーフは撮影時には気が付かなかった。
この戸袋は、『 都市徘徊blog>向島』と『 東京ダウンタウンストリート1980's>向島5~その1』でも注目している。『東京ダウンタウンストリート1980's』の写真は建物全体の形がよく分かる。正面左の二階の前面はベランダで、その奥にも銅板の戸袋が見えている。その戸袋も日本画の題材によるレリーフになっているのだろう。



料亭花の里。向島5-13。2013(平成23)年8月3日

隅田公園の、最近建ったらしい体育館の向かいの横丁を入ったところにある現役の料亭。『花の里』によると、大正12年の創業で、その同じ年に関東大震災に遭い、翌年再建して営業を再開した。「現在残る向島の料亭19軒中、建物の歴史の古さでは一、二を争う」ということなので、建物は大震災直後に建てたものが今も使われているらしい。

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