ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




国立病院機構箱根病院旧本館。神奈川県小田原市風祭。2011(平成23)年11月23日

箱根登山電車に乗って小田原から2つ目が箱根風祭(かざまつり)駅。そこから北へ向かえばすぐ旧東海道で、箱根病院のある山の麓である。その病院に古い木造の洋館が残されている。『 神奈川の近代建築探訪>箱根病院会議室及び講堂』によると「傷兵院」の本館だった建物で、「設計:内務省営繕管財局、建築年:昭和11年」。今は会議室や休憩室に使われているということである。まだあるかと一応期待していた「講堂」は取り壊されていた。


『ウィキペディア>国立病院機構箱根病院』によると、政策医療分野における神経・筋疾患の専門医療施設で、1975年から2004年まで「国立療養所箱根病院」を称していた。
1907(明治40)年に、陸軍省所管廃兵院が東京予備病院渋谷分院を設置したのが始まりである。「廃兵院」とは実態を表すものなのかもしれないが、すさまじい名称で、今なら考えられない。1908年には北豊島郡巣鴨町に移転している。1923(大正12)年に内務省へ移管され、1934(昭和9)年に「傷兵院」と改称した。現在地に移転したのは1936(昭和11)年。1940(昭和15)年には「傷痍軍人箱根療養所」が併設されている。


敷地南の崖っぷちに石垣を築いて造ったコンクリートの円形ベンチがあった。2007年にリニューアルオープンした「鈴廣かまぼこの里」が眺められる。

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