六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

お盆をめぐる風景 ア・ラ・カルト

2011-08-14 00:44:13 | よしなしごと
《実りの予感と実らない風景》
 いつも行く床屋の駐車場になんか果実が光っていました。
 ひとつはやや楕円がきついのですがカリンだと思います。
 これを焼酎に漬けたのを飲んだことがありますが、良い香りがしました。
 最近はもらってきたりしたものを切って風呂へ浮かべたりします。
 これもまた良い香りを楽しめます。

        

 もう一つはざくろです。
 この前ここへきたときは小さな赤い花だったように思うのですが、もう果実がほんのり色づいています。
 次回には弾けた実を見ることができるのではないでしょうか。

        

 思いがけないところでそれらを見かけて少し心豊かになった帰途、ウ~ンと思う光景に出会いました。折からの日照りでひび割れた休耕田の模様です。
 おりからニュースは、何年かぶりで米相場が再開され、しかも当初高値で相場が成立しなかったと伝えていました。ということは、今年穫れる米は、災害や原発事故の放射能禍の影響でかなりの高値が予想されるということです。
 私たち庶民は安全で値ごろなお米を手に入れることが出来るのでしょうか。

        

 戦後、戦地からの復員者に「帰農せよ」とか「増産」を呼びかけ、日本第二の湖・八郎潟を埋立ててきた日本のコメ作りの歴史とはなんだったのでしょうか?

《この歳まで知らなかったこと》
 もちろん専門外のことも含めて知らないことは山積しているのですが、意外と驚くのは身近なことで「エッ、そうだったの?」というようなことがらです。
 
 私が水撒きに出ると遊びに来るとんぼがいるのです。それは本当に遊びに来るのです。私の直ぐ目の前へ止まって、携帯のカメラをもって近づいても逃げようとしません。30センチ以内に近づき、接写にしてもOKです。

 私はそれを、子供の頃から知っている「ムギワラトンボ」だと思っていました。
 念の為に写真を参考にググッてみました。そうしたらそれは「シオカラトンボ」とありました。しかし、私の知っている「シオカラトンボ」はまさに青白い塩を吹いたようなトンボなのです。

        

 それでさらに「ムギワラトンボ」で検索を進めました。
 そしたらそれはシオカラトンボの幼い色彩、並びにそのメスの形態だというのです。
 つまり、私が別のトンボだと思っていた「ムギワラトンボ」と「シオカラトンボ」は同じ種類のものだったのです。
 それも幼い頃から、つまり、60年以上前からズーッとそう思ってきたのです。

 やだなあもう。この世の卒業試験に出題されたら間違えるところでした。

《献花としての鬼灯=ホオズキ》
 今年は心ならずして死に招かれた人たちがたくさんいらっしゃいます。
 そのほか過去の戦争や災害、病災、事故、犯罪、自死、などなど、あらゆる形でこの世界から去った人たちに、この世とあの世を往来するための灯火として鬼灯を捧げます。

        
 
 あなたたちがいなかった世界へあなたたちはやって来て、そして私たちを残して去って行きました。あなたたちが残していってくれたこの世界に私たちはやってきて、ここを去る日までこの世界に住んでいます。
 お盆は、そんな当たり前のことを改めて思い出させます。
 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする