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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

このみのこのみ(好みの木の実)

2011-08-03 00:52:28 | 写真とおしゃべり
 何度も書きましたが、私の住まいは地方都市の郊外、拡張してきた市街地と昔ながらの田園や田畑が入り交じったまだらな地帯にあります。

     
         実が珊瑚のようだから珊瑚樹 三五十五ではありません
 
 四十数年前、ここへきたときは田んぼの中の一軒家という風情でした。
 時あたかも高度成長期、あれよあれよという間に田畑が潰されて住宅やマンションなどが建設され、やがてこの一体も市街地となって緑が消失せるのではないかと思わせるものがありました。
 そうした趨勢が止まったのはおそらくバブルがはじけたからだろうと思います。それ以降、市街地の侵食は一段落しています。

         
     茶の実と茶の実が仲良くなって茶のみ友達 右上のはじけたのは去年のもの

 そのおかげで、田畑は残り、古い集落へ入ると車も入れないような細い道に、昔ながらの風情を見出すことができます。
 郵便局へ行くにも、銀行へ行くにも、そうした細い道を選び、むせるような緑の香を嗅ぐことにしています。

     
          左は渋柿 右は普通の柿 小さいのはガキという
 
 そしてそこには季節の詩(うた)があります。
 植物たちはもちろん、昆虫、野鳥などが身近でその営みを見せてくれます。
 私は子供のお使いのようにしばしそれらに見とれ、脇道に逸れたり、畑の中に分け入って写真を撮ったりの道草三昧を楽しむのです。
 ほんとうは、早く仕上げなければならない宿題を抱えて四苦八苦しているにもかかわらずです。

     
        無花果と柚子 ここで柚子をユズってもらったことがある

 もの好きな足長蜂が一匹、「このオッサン何者じゃい」という感じで、しばらく私の周辺を飛び交いながらついてきました。「よう!」と挨拶をしたら、「そう、俺の縄張内へ入ったらそうやってちゃんと挨拶をするのだ」と満足気な表情でツイッと去って行きました。

        
         木の実ではないが千石豆の花と実 そしてホウズキ畑
          ホウズキはお盆までに赤くなるよう葉がむしってある


 ここに載せたのは紛れもなく8月の初めのそれらです。
 夏の初めだというのに、秋への橋渡しを感じさせるようなものもあります。
 しばらくはこのまだら地帯の四季を楽しめそうです。

コメント (6)
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