あかあかと日はつれなくも秋の風 芭蕉
今頃になるとこの句を思い出す。日中はまだまだ暑いけれど、どことなく秋の気配が、ということであろう。
この句は多分、以下の歌を念頭に置いたものだと思う。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行
しかし、何となく、前者の芭蕉の句の方がリアリティがあるような気がするのだ。
それはおそらく、「あかあかという日」と「秋の風」という鮮明な対比がもたらす効果であるかもしれない。
この対比により、同じような情景でも、芭蕉の句の方が動的に感じられるのだ。
門外漢の知ったかぶりはこの辺にして、私自身が見つけた秋の気配を載せることにしよう。
この銀杏は名古屋駅付近の路上で見かけたものだが、「エッ、もう?」という感がして見上げると、どういう訳かひと枝だけ色づきはじめているのだった。
季節に敏感な枝と、そうでない枝が一本の樹のなかで同棲しているのだろうか。
これは名古屋のテレビ塔の夕景であるが、やはりどことなく秋の気配が漂う。
最後は、全く関係ないが、某所で見つけた鳩の巣である。こうして樹木に巣を作るのはキジバトであろう。
どうやら、抱卵している様子。無事に雛がかえればいいが・・。
<今週の川柳もどき> 07.9.16
三代目次二代目と三代目
政策は次ページまずは血統書
始めから結果が見えてつまらない
(自民総裁選)
会社員と名乗られるのも腹が立つ
(国交相公務員身分隠して献金)
共産が自民を越えている不思議
(昨年の政党収入、共・282億
自・262億、民・125億)
混乱はイランのせいと八つ当たり
(ブッシュ、イラン空爆の前哨?)
北極海横切ってゆく船遊び
(氷なく新航路開設)
日本を見下ろすようなビルが建つ
(上海、101階、492メートル)