六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

ポコ・ア・ポコ壊れ始めた三代目

2007-09-04 15:35:55 | 社会評論
写真は内容と関係ありません。あまりにも醜悪な話なので、せめて絵だけはと思い、過日、岐阜の県美術館の庭園で撮したものを掲載しました。

 よくポコポコと大臣や次官が辞任したり、事実上の解任があったりする内閣ですね。
 おまけに、不正経理で離党する者や、選挙違反で議員辞職もあったりして、もはや泥舟状態ですね。
 
 知り合いが主宰するネットの川柳欄に、農水相の椅子を指して、「その椅子には、きっと魔物が棲んでいるのでは」という主旨の句がありましたが(無断引用になるので句そのものは載せません)、私はそれに

    任命者にも憑いている背後霊   六

という句で応じておきました。

 背後霊でイメージしたのは、A級戦犯である彼の祖父が総理大臣になり、戦後の日本の進路を左右したといういびつな歴史と、そのDNAを引き継ぐと広言していた首相を思ったからに他なりません。

 
 まあ、しかし、そうした歴史的背景や政治思想はともかく、この三代目の管理能力の欠如は著しいと思います。やることなすことが後手後手に回るのですから。
 今回の遠藤前農水相の事実上の解任も、報道などによると、安倍首相抜きで麻生幹事長、与謝野官房長官の主導によって行われたようです。

 

 一方で、これだけ行政のトップがポコポコ入れ替わると、普通ならその行政面での停滞がでて、政治そのものが危機や瓦解に至るのではないかと懸念されます。

 ところがどっこい、農水大臣が何人替わろうが、防衛大臣が何人替わろうが、そんな気配は全くなく、その下部組織はびくともしないのです。
 これは何なんでしょうか。

 

 そうなんです。日本の政治は、私たちが選んだ政治家の中からさらに選ばれた各行政の長、つまり、大臣や副大臣のトップダウン方式によって行われているのではなく、そのもとに本来なら統率さるべき官僚機構そのものの力によって運営されているのです

 私が、かの小泉氏を一点のみ評価するのは、彼が官僚の力を制限し、政治家の理念による政治を目指したことです。

 しかし、その後も、小池前防衛大臣への官僚の抵抗などに見られるように、やはり、日本のまつりごとは官僚によって仕切られていることは歴然としています。

 

 したがって、大臣なんか誰でも良いのです。総理大臣ですら誰でも良いのです。いなくったっていいのです。
 だから、還元水自殺大臣絆創膏王子補助金詐欺師、さらには原爆歓迎大臣などなどをポコポコ連れてきて、駄目ならポコポコ辞めさせればいいのです。

 このように、理念も管理能力もない内閣のもとにあって、官僚共がウハウハ喜んでいるのが目に見えるようです。
 何にも知らず、不勉強なくせに、時折トンチンカンなことをいったり、場違いなところへ首を突っ込む大臣など鬱陶しい存在にしか過ぎず、いない方が良いのです。

 そのくせ、国会答弁の折などには猫なで声で、「ねえ君、ここんところどうなっているの。うまく辻褄が合うように作文でっちあげといてよ」などと頼みに来るのですから・・。

 

 かくて、無能な内閣の中、官僚王国は小泉氏によって少し削られた傷を修復しながら、やはり、自分たちこそ支配者であることを再確認しているに違いありません。

 ところで、安倍さんって、これから一体何をやろうとしているんでしょう。
 別に何かをしてもらおうという気はありませんし、下手に何かをして欲しくないのですが・・。





*タイトルの「ポコ・ア・ポコ」は、音楽用語で「少しずつ」という意味です。ア、ご存知でした。ゴメンナサイ




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする