バイオの故里から

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放射線に対する生物反応の可能性

2007年08月16日 | 生命科学 生物誌
研究者 菅原 努  所属: (財)体質研究会

報告概要 低線量放射線による新しい発がんモデルを構築するべく,分担研究者のデータ及び文献調査で集めたデータを比較検討した結果,放射線(比較的低線量)に対する細胞レベルでの生物反応に大きなばらつきがあることに気付いた。細胞の種類,照射時の条件によって反応の大きさのみならず,方向(促進と抑制というような)さえも異なることを見出した。細胞のage responseと突然変異細胞周期による生存率と突然変異率の比較がWatanabeらによってHela細胞(図2)とGHE細胞(図1)とで調べられている。前者では生存率と突然変異率とは鏡像の関係にあり,後者ではほぼ平行している。適応応答の有無については,正常細胞では見られるが悪性細胞では見られない。マウスm5S細胞で見られるが,悪性化した6110細胞では見られない。ヒト正常線維芽細胞のHE19,HE22,HE57で見られたのに,Hela細胞では見られない。前者でも細胞間連絡を絶つと見られなくなる。 J-Store >> 研究報告コード R013000111

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