バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

NK細胞によるウィルス感染細胞認識機構

2009年11月22日 | 細胞と再生医療
荒瀬 尚1)2), 白鳥 行大1)2)
1) 大阪大学微生物病研究所免疫化学分野
2) 科学技術振興機構PRESTO
ウイルス Vol. 54 (2004) , No. 2 December pp.153-160
NK細胞はウィルス感染細胞や腫瘍細胞に細胞障害性を持つ細胞として, 生体防御において重要な機能を担っていると考えられている. NK細胞の標的細胞認識機構は長年不明であったが, 最近, ようやくある種のNK細胞レセプターが特異的にウイルス産物を認識することが明らかになってきた. さらに, NK細胞レセプターは, 活性化と抑制化からなるペア型レセプターを形成するが, それらによるウィルス感染細胞の認識パターンがウィルスに対する感染抵抗性を決定していることが判明した. そこで, 本稿ではNK細胞によるウィルス感染細胞の認識機構を中心に, 最近の知見をふまえ紹介する. [PDF (302K)]

らい菌の65,000ダルトン蛋白質に対するモノクローナル抗体の産生

2009年11月22日 | 抗体 免疫 抗原 
松岡 正典1), 野間口 博子2), 宮田 泰代2), 伊藤 利根太郎2)
1) 国立多摩研究所
2) 大阪大学微生物病研究所
日本らい学会雑誌 Vol.56 , No.2(1987)pp.21-25
 らい菌特異抗原の検出,精製その他種々の目的に利用するため,らい菌菌体成分に対するモノクローナル抗体(MOAB)の産生を試みた。超音波破砕らい菌により免疫されたBALB/Cマウスの脾細胞とマウスミエローマ細胞を融合したハイブリドーマより,らい菌菌体成分に対して高い抗体価の抗体産生を示す1クローンを得た。 [ 全文PDF (644K) ]

感染に応答する宿主免疫機構

2009年11月22日 | 抗体 免疫 抗原 
Innate immunityとAdaptive immunity
改正 恒康1)2), 審良 静男2)
1) 大阪大学微生物病研究所癌抑制遺伝子研究分野
2) 理化学研究所免疫アレルギー科学総合研究センター
日本内科学会雑誌Vol.92 , No.8(2003)pp.1546-1551
 生体は,感染初期に迅速に免疫応答を行うためのシステムを自然免疫として有している.自然免疫において重要なのが,抗原提示細胞に発現されている, [ 全文PDF (2017K) ]

白血病と再生医学

2009年11月22日 | 細胞と再生医療
仲野 徹
大阪大学微生物病研究所遺伝子動態研究分野
日本内科学会雑誌 Vol.92 , No.6(2003)pp.1043-1047
細胞が持つ再生能力を活かして医学に利用する,という再生医学が注目を浴びている.白血病の治療には,造血幹細胞移植が用いられ始めてすでに半世紀近い歴史を有している.造血幹細胞移植は,体外における増幅というステップを経ないが,造血幹細胞の持つ再生能を利用した治療法であり,再生医学のプロトタイプと考えることができる。 [ 全文PDF (1922K) ]