バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

販売停止のサリドマイド、がん治療で承認申請

2006年08月09日 | 医療 医薬 健康
 深刻な薬害を引き起こし、約40年前に販売が停止された「サリドマイド」について、大阪府松原市の製薬会社「藤本製薬」が8日、血液のがんの一種である多発性骨髄腫(しゅ)治療薬としての製造販売の承認を厚生労働省に申請した。
 審査が順調に進んだ場合は、来年夏にも承認されることになる。読売新聞2006-08-09

◇サリドマイド(Thalidomide)の抗がん作用について

催眠薬のサリドマイドは、約40年前に四肢欠損の奇形児の誕生を引き起こす「サリドマイド事件」を起こしたため販売中止になっていました。しかし最近、サリドマイドには炎症やがんに伴って起こる血管新生(新たに血管が増生すること)をブロックするという「血管新生阻害作用」が発見されました。この薬理作用がサリドマイドの催奇形性の原因でもあるのですが、炎症性疾患やがんの治療における有効性が指摘されています。http://www.1kampo.com/topics-9(thalidomide).html

細胞に導入した核酸の核移行量の定量方法

2006年08月09日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 : 特許出願2005-10997 出願日 : 2005年1月18日
公開番号 : 特許公開2006-197824 公開日 : 2006年8月3日
出願人 : 国立大学法人 北海道大学 発明者 : 秋田 英万 外2名

発明の名称 : 細胞に導入した核酸の核移行量の定量方法

【課題】 細胞に導入した核酸の核移行量を正確に定量することができる方法を提供する。
【解決手段】 (a)目的の核酸とカチオン性物質とを含むカチオン性複合体を導入した細胞から核画分を分画し、(b)工程(a)で分画した核画分を洗浄し、核膜に付着しているカチオン性複合体を除去し、(c)工程(b)で洗浄した核画分に含まれる目的の核酸を定量する。

遺伝子多型検出方法及び遺伝子増幅方法

2006年08月09日 | からだと遺伝子
出願番号 : 特許出願2004-289432 出願日 : 2004年9月30日
公開番号 : 特許公開2006-101715 公開日 : 2006年4月20日
出願人 : 国立大学法人九州大学 外1名 発明者 : 川嵜 弘詔 外3名

発明の名称 : 遺伝子多型検出方法及び遺伝子増幅方法

【課題】試料からの正確、簡便、且つ迅速な目的遺伝子多型の検出方法を提供する。
【解決手段】試料中の目的遺伝子の遺伝子多型検出方法は、目的遺伝子に特異的なプライマー対を用いてDNAを増幅する工程、増幅したDNAを目的遺伝子の一塩基多型を認識配列に含む制限酵素を用いて切断する工程、切断されたDNA断片を分離する工程、
分離されたDNA断片を検出する工程、を有し、前記増幅工程は、ポリメラーゼ連鎖反応を行う第1、第2の増幅段階を備え、前記第2の増幅段階は、前記第1の段階の増幅産物を含む反応溶液を試料として前記第1の増幅段階と同一のプライマー対を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行う構成とされる。


微生物菌種推定システム及び方法

2006年08月09日 | 菌類 細菌
出願番号 : 特許出願2005-216546 出願日 : 2005年7月26日
公開番号 : 特許公開2006-191922 公開日 : 2006年7月27日
出願人 : 株式会社島津製作所 外1名 発明者 : 緒方 是嗣 外1名

発明の名称 : 微生物菌種推定システム及び方法

【課題】 高い精度で簡便に菌種推定を行うことができるシステムを提供する。
【解決手段】 被検菌由来の塩基配列と既知微生物由来の塩基配列との間に見られる相同性から、該被検菌の菌種を推定する菌種推定システムにおいて、既知微生物の保存性の高い遺伝子について、少なくともその塩基配列及び由来生物種名を含む配列データを記載した配列データベースと、被検菌の保存性の高い遺伝子の塩基配列と、上記配列データベースに記載された塩基配列とを比較し、該配列データベースの中から被検菌の塩基配列と相同性の高い配列データを検索する相同性検索手段とを設ける。

出願番号 : 特許出願平3-313215 出願日 : 1991年10月31日
公開番号 : 特許公開平5-123186 公開日 : 1993年5月21日
出願人 : 株式会社島津製作所 発明者 : 川端 成彬

発明の名称 : 好気性微生物の測定法および測定装置

【構成】 本発明は水不溶性ピリジニウム型樹脂を被覆した不織布を酸素電極の感応部に配置し、この不織布に微生物を含有しうる試料液を接触させ、接触時の前記酸素電極の検知出力の変化に基づいて、前記試料液中の好気性微生物の生菌数を測定する好気性微生物の測定法、およびこれに用いる測定装置である。
【効果】 本発明の測定方法、装置によれば、水中に懸濁された好気性および通性嫌気性微生物の生菌数を簡便な操作によって極めて迅速に、しかも精度よく測定することができ、微生物を用いる生産工程の制御、食品の品質管理に有用である。

乳酸菌を用いた植物発酵液の作用と化粧品への応用

2006年08月09日 | 菌類 細菌
Skin Care Effects of Plant Materials Fermented by Lactic Acid Bacteria and Applications to Cosmetics

曽根俊郎((株)ヤクルト本社 中央研究所 応用研究II部 主任研究員)
千葉勝由(株)ヤクルト本社 中央研究所 応用研究II部 副主席研究員)

 乳酸菌を用いた発酵技術は,皮膚生理活性を有するスキンケア製品の製造に役立っている。本稿では,乳酸菌発酵を利用した化粧品素材を概説し,また,乳酸菌を用いた植物発酵液の開発事例として,アロエベラ発酵液と大豆ビフィズス菌発酵液を紹介する。乳酸菌発酵は,植物素材の機能を向上・拡大させる可能性があり,今後さらに重要になると考える。月刊バイオインダストリー 2006年8月号(CMC出版)

【目次】
1. はじめに
2. 乳酸桿菌/アロエベラ発酵液
2.1 乳酸菌株のスクリーニングおよび保湿作用の測定
2.2 AFLの保湿成分
2.3 抗炎症作用
3. 大豆ビフィズス菌発酵液
3.1 試料の調整とイソフラボン組成
3.2 保湿作用
3.3 皮膚のヒアルロン酸産生の促進
3.4 弾力性の改善
4. おわりに


バクテリアが製造する3次元ナノ材料

2006年08月09日 | 医薬工学 製剤 DDS
-ナタ・デ・ココ繊維の産業利用-
Industrial Application of Three-dimensional Nano-material Produced by Bacteria

田渕眞理(立教大学 理学部 化学科 助教授)

 日本の半導体産業で培われたMEMS技術がバイオ分野で普及している。しかし,診断用や医療応用を考えた場合に医療費の削減に結びつくのかどうか疑問視される。これに対し筆者は,比較的低コストで生体にも環境にも優しいバイオのつくるナノテク技術に注目してきた。ナタ・デ・ココの原料にもなっているバクテリアが製造する3次元ナノ材料である。月刊バイオインダストリー 2006年8月号(CMC出版)

【目次】
1. 研究背景
2. バクテリアセルロースについて
2.1 概要
2.2 製造・加工法
2.3 性質
3. 産業利用への研究について
3.1 これまでの様々な用途開発
3.2 バイオ計測への応用
3.3 電子材料への利用
4. 今後の展開と課題


植物性乳酸菌発酵果汁の化粧品への応用

2006年08月09日 | 菌類 細菌
Cosmetic Application of Plant Origin Lactobacillus Ferment Fruits Extract

堀道政(一丸ファルコス(株) 開発部 製品開発一課)
長谷部浩平(一丸ファルコス(株) 営業部 営業二課)

 乳酸菌といえばチーズやヨーグルトなど,ミルクが原料となる発酵食品が想像されるが,ミルクだけでなく植物が発酵したところにも乳酸菌は多く見られる。特に東アジアにおいては植物性乳酸菌を利用した伝統発酵食品に応用されてきた。筆者らは,この植物性乳酸菌を応用して果汁を発酵させる技術を開発し,この植物性乳酸菌発酵果汁について化粧品に応用した際に皮膚に及ぼす影響について検討したので報告する。月刊バイオインダストリー 2006年8月号
【問い合わせ】CMC出版

【目次】
1. はじめに
2. 乳酸の皮膚への影響
3. 植物性乳酸菌発酵液の検討
4. 果汁について
4.1 セイヨウナシ
4.2 ブドウ
5. 果汁発酵液の皮膚に及ぼす影響
5.1 ターンオーバー促進作用(ファーメンテージ セイヨウナシ B)
5.2 保湿作用の検討1:角質水分量増加作用
5.3 保湿作用の検討2:経表皮水分損失抑制作用(TEWA)
5.4 シワ改善作用
6. 安全性
7. おわりに 

熱帯生物資源とグリーンケミストリー戦略

2006年08月09日 | 腸内細菌 プロバイオティクス
実施計画
代表者:吉田 敏臣 (大阪大学生物工学国際交流センター)
食糧供給、新規産業創生、環境保全の諸問題の解決を目指して、「熱帯生物資源の持続的開発とグリーンケミストリー戦略推進における国際協力活動の展開と国際的リーダーシップの確保」を図ることを目的とする。
http://61.193.204.197/html/20206A00002.htm
平成13年度科学技術振興調整費
我が国の国際的リーダーシップの確保
http://61.193.204.197/html/20106A00002.htm

脳腫瘍:増殖に遺伝子関与--UCLAのグループ

2006年08月09日 | NEWSクリッピング
 【ロサンゼルス共同】悪性脳腫瘍(しゅよう)のもととなる腫瘍幹細胞(がん幹細胞)の増殖には、メルクと呼ばれる遺伝子の働きが欠かせないとの研究結果を、米カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)のグループがまとめ、北米脳神経外科学会で7日までに発表した。メルクが正常な神経系幹細胞の増殖を制御していることは知られているが、腫瘍幹細胞で同様の働きが確認されたのは初めて。治療法や医薬品の開発に役立てたいとしている。
毎日新聞 2006年8月8日 東京夕刊