イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

ブンブンバンバン

2008-02-26 18:47:50 | アニメ・コミック・ゲーム

『炎神戦隊ゴーオンジャー』GP1“正義ノミカタ”、GP2“無茶ナヤツラ”録画をやっと再生視聴。30分番組でも、やっぱり3話分以上ためると視聴に骨が折れ、そこから“不戦敗”みたいに脱落して行くこともある。たまたま番組スタートらへんの23週ぐらいにTVどころじゃない生活になることもあり、このへんはもう出会い運。

今作に限っては正解でした。特撮は第12話がパイロット版で、1年続くシリーズのツカみとしてお金もかけて作られること、2話でひとつのエピソードを扱うことを、以前から知っていたからまぁ助かった。

GP1だけ先に見ていたら、速攻脱落して2は録画しなかったと思う。なんか、玩具屋さんのプレゼンテーションみたいだったもの。パワーアップ小道具や召喚されるクルマ(←“炎神=えんじん”って言うらしい)が急に声優さんヴォイスでしゃべり出したり、設定がさっぱりわからない。アイテムごとの見せ場見せ場をつなげたショータイム。

たぶん脚本家さんに、プロデューサーから「12話パイロットでこれこれのアイテムと、これこれのキャラを登場させて、紹介をセリフに入れ、それぞれの活躍場面を作って」といったオーダーが出されていると思うのですが、ひとわたり1話で“展示”だけして、背景説明のストーリー部分はほとんど2話に回した、ある意味勇気ある決断だったと思います。目くるめくグッズと必殺技とおもしろキャラをこれでもかと見せとけば、大人の目からは背景不十分でも、小さなお友達は絶対2話まで逃げないと踏んだのでしょう。自分たちの仕事に自信を持っている。この枠の制作姿勢はここが気持ちいい。

GP2でやっとわかりました。レッド、イエロー、ブルーは、危険を冒しても人の命を助けようとする勇気と優しさ、熱いハートを買われて、炎神たちから「正義の味方になってくれない?」とスカウトされた一般人なのね「この世界を救うためには、この世界の人間の力が必要なんです」とのボンパーくんの説明には説得力がある。

「カッコよすぎるー!」「オレのほうがゴーオンジャーにふさわしい!」と志願したグリーン、ブラックも、炎の中を宅配便バイクで炎神キットを届けに走り“合格”したところでパイロット版終了。

ただ、正義の戦隊の味方・武器がクルマ、チェッカーフラッグ”や“ゴール”“オーバーテイク”といったモータースポーツ用語がテーマ曲の中にも多数散りばめられているのに、敵組織がケガレとかヨゴレとか、大気汚染、水質汚濁などの地球環境破壊をイメージしたキャラ揃いという世界観がいまいちわからない。

クルマやエンジンと言えば高速道路建設に伴う森林伐採、化石燃料・排気ガスによる温室効果など、それ自体環境破壊に直結する存在だろうに。

もちろん炎神たちは「排気ガスゼロのエコ・カーだぜ!」という公式設定がちゃんと入ってはいますが。

“超スピードでぶっ飛ばす”が“敵を撃破”=“カッコいい”との小さなお友達への刷り込みになってもまずいんだろうし。そのうち、酒気帯び運転や居眠り・わき見運転、シートベルト非装着をいましめるようなエピも来るんだろうな“正義の魂と命を大切にする心が宿ってこそのマシン文明・技術”ってな着地にさせたいのでしょう。

クルマに関する趣味があまりない月河は、炎神たちよりむしろ敵キャラの造形のほうに目が行ってしまう。“ガイアーク(害悪)”とは名づけも名づけたり。パイプ、チューブ、ボルトナット、鋲、チェーン、板金などの工業製品パーツを組み合わせたイメージがナイス。ミニチュアが発売されたらぜひデスクサイドに置いておきたいフォルム。

害水大臣ケガレシアの及川奈央さんは、片脚だけブーツとショートタイツから覗くフトモモ“絶対領域”がたまりませんな。“両脚でなく片脚”ってのが最高にそそるね。お父さんたちも朝からTVにクギ付けハンダ付け。

人間キャラでは、どうにもブラック石原軍平(海老澤健次さん)とブルー香坂連(片岡信和さん)に目が行ってしまうなぁ。その…生え際。ブラックはいさぎよくオールバックでおデコ全開、ソフモヒ風に頭頂部立たせているんだけど両サイドが微妙。ブルーはふんわりナチュラルサイドパートですが、分け目のいちばん深いところがやはり…。ライダーより戦隊の場合どうもこういう箇所が気になるのは、(特に今作はOPで)メット脱ぐ場面があるからでしょうか。「頭皮、毛根が蒸れて、ますます…」…………………

……実際スーツ・メット装着して汗かいてるのはスーツアクターさんですが。

敵(蛮機獣)が巨大化するとき「産業革命~!」って言うバカバカしさがいちばん気に入ってしまいました。ハーグリーヴズもアークライトもカートライトもクロンプトンもびっくり。誰が何を発明したんだか。びっくりついでに蛮機獣のエネルギー元素も“ビックリウム”。

そのうち「構造改革~!」っつって巨大化する政治家怪獣、「政権交代~!」で巨大化する野党党首怪獣なんかも出るかも(出ない出ない)。

久しぶりに見るとやっぱり特撮ヒーロー番組はいいな。ひとりひとり、ひとつひとつのキャラにちゃんと意味があり役割担当がはっきりしているし、事件やイベントが、読解可能な因果関係に基づいて、隙間なく起こり、ひとつひとつそれなりに脈絡をもって決着しては先に進んで行くリズムがある。

ここ数年、もういい加減特撮は卒業しようかと思ったことも何度もあるのですが、この視聴読後感の歯切れ良さ“いい仕事見せてもらった”感が忘れられず、結局戻って来るんですよね。

コメント
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