どうも、ささやかな散財でも散財にはもれなくバチが当たる…というより、昨年秋頃から音響製品にはまったくツキのない月河、加古隆さん（最近は04年『白い巨塔』の音楽でおなじみ）の『映像の世紀』（95年NHK）サウンドトラックを旧盤セールで見つけて購入、とことん聴こうと思っていそいそと帰宅した途端、CDプレーヤーが音飛び音切れで再生不能になってしまいました。
昨年ネットで、欲しい機能“だけ”を備えた機種を探し、いちばん安い店を調べて買ったのですが、持ち手・フタの付け方・CDターンテーブルやピックアップの付け方、何から何まで華奢というかライトで、こりゃーどう見ても前任者（V社96年製、11年勤続）に比べると蒲柳の体質っぽいな…と思ったら、半年足らずでこの始末。“シンプル”と“チープ”は違うと思うんだけど、ある程度フィジカル強靭で、かつ機能はシンプル＆ベーシック、というのは両立しないものかしら。
とりあえず、自宅圏内にある修理のみでもOKの電機店に明日、持ち込んでみようと思います。保証期間まで約7ヶ月。期間内に同じ箇所がまた同じように不具合をきたすようだったら、安かろう悪かろうで準欠陥品をつかまされたとあきらめるほうがいいかも。
『安宅家の人々』は28話まで来ました。
子を身ごもったことと、宗一の心を“擬似お母さま”として捉えつつあること。両面で雅子（小田茜さん）に嫉妬するだけでじゅうぶん痛い久仁子（遠藤久美子さん）、さらにそれを押さえ込もうとするのでさらに輪をかけてイタくなってきてます。アイドル時代から変わらない円らな眸とショートボブカットで、設定年齢34歳よりはさすがに若く見える遠藤さんですが、ここへ来てハード収録の影響か、首の筋立ちが目立ってきてもいる。
亡き宗右衛門さんの弟・宗彦叔父さまとして『仮面ライダー剣』で烏丸所長ともどもピーコックアンデッド伊坂の研究に協力させられていた小野了さんが昨日から登場。どうしても「洗脳解けたあとドコ行ってたの？」と訊きたくなってしまいますが、『相棒』で警視庁参事官もやっておられました。
譲二の新事業（←すでに破綻フラグ）に資金協力する約束してお帰りになったけど、「譲二くんのお母さん（＝戸籍上は綾子さん）は僕の恋人だったのに、兄と出奔同様に結婚した」「キミも雅子さんを奪われないように」「人生には“まさか”がつきものだ」などの疑心タネまき発言もあったし、最終的には誰の味方になるのでしょうか。
再放送『真夏の薔薇』は57話とすでに終盤にさしかかっています。みどり（安永亜衣さん）が火室英雄の子か、それともお郁さん（姿晴香さん）の別れた夫・三田村の子なのか、みどりと稲彦（池田政典さん）は本当に異母兄妹なのか、三田村の爆弾混ぜっ返しのおかげでまたもごちゃごちゃしましたが、結局は“みどり父は三田村で、稲彦とみどり血縁はなし”で確定か。あーこれで何回二転三転したことか。
どちらにしても、幼時から父がいない家庭の寂しさが身にしみているみどりは「生まれた俊顕と、その父である靖顕さんとで家族として暮らす生活が大切」という、女性的現実主義モードになっていて、稲彦さんといまさら兄妹ではないから“男女関係も可”と言われてもその気はない…ほどではなくても優先順位が下になってしまった様子で、逆に未練たらたらな稲彦との会話シーンも、引き裂かれた恋の切なさ哀しさなどは驚くほど希薄です。
それより先週は、父？火室ック（←勝手に命名。小野寺昭さん）の、郁子が三田村殺人容疑で取調べ中との電話を受けたときの「結婚式（←稲彦と靖顕妹＝典子の）当日に殺人なんて、芝居の世界でもそうはないぞ！」、釈放された郁子を迎えに来て離婚の意思を告げられたときの「おいおい、おだやかじゃないねぇ」など噴飯脳天気発言がドラマを彩りました。おまえはトータルテンボスか。
ここに来て気がついたんですが、火室が“舞台を中心に映画やテレビでも、かつては甘い二枚目、いまは渋いベテランとして広く名を知られた俳優”という設定は、“プライベートもマスコミに注目されるので自分も家族も大変”という点でちょっとだけストーリー上影響があった程度で、別に俳優じゃなくタレント教授でも、ベストセラー作家でも、有名人ならなんでもよかったようなものです。
あえて“俳優”としたのは、どうやら中島丈博さんとしては“浮き世離れ・夢みる夢男くん”“世間知や常識が薄い”の記号もしくはエクスキューズにしたかったみたい。『偽りの花園』の早瀬川顕彦（今季は『仮面ライダーキバ』のガルル松田賢二さん）も、伯爵である父に反抗して身を投じたのは演劇の世界でした。中島さんの中では、“演劇なんかやってる男”の延長線をずーーーっと引っ張って行けば“実生活がダメ”の記号ですらあるのかもしれません。
