イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

貧乏人の核兵器

2008-02-20 20:06:26 | テレビ番組

東芝がHD DVD撤退公表。

「え゛――――ッ!!」と青ざめた次世代先取り組のAVユーザー、どれくらいいたんでしょうか。

すでに先月頃から「HD値崩れ」の報道はネット上でも散見されていましたしね。

昨年暮れ、どういうわけか高齢家族の風の吹き回しで、地デジ対応デジタルハイビジョンレコーダーを買うことになってしまったとき、押し詰まって忙しい(プラス出費も多い)時期の大物買いに消極的だった月河は、某大手メーカーの担当者に「いや、いまブルーレイとHDで揺れ動いているし…」と躊躇を匂わせると、「もう製造参入メーカー数、ソフト供給者数で大勢決してますよ」とハナで笑われたものです。“次世代”の一歩手前レベルの商品買うのに何グダグダ言ってんだ、ってなもんだったんでしょう。

初めて“レンタルビデオ”というものを利用したのは88年のお盆休み。いつ得意先から呼び出しがかかるかわからない営業職の哀しさで夏休みとは言え遠出もできず、んなら劇場封切で見逃した映画でも観つつ家でゴロシャラすっか、と通勤途上にある大手家電店併設のレンタル店に立ち寄ると、当時はVHS方式のでっかい(いまとなっては普通)ケースとβ方式の小さめなケースが、タイトルごとに夫婦茶碗よろしく並んでいたものです。

ただ、すでに“VHSしか置いてないタイトル”はあっても、“βしか置いてないタイトル”はほとんどなかった記憶がある。

あれがいつの間にかVHS一本になったのは90年代に入ってからだったと思いますが、正確にはいつ頃だったかもう思い出せません。思い返せば84年、月河がモノラルのビデオデッキを、人生初入手のクレジットカードで奮発した頃には、家庭用ビデオの雌雄はとっくに決していたんですね。当時は“Vのほうがβより長時間録画できる”くらいしか意識せずに選んでしまったのですが。

互換性のないシステムを「ウチのはアッチよりこんなところがいい」「いやウチのでできるこんなことはアッチのにはできない」と競って売り急いだ挙句一方は敗退して市場から姿を消しサポートもなくなり野となれ山となれ、残るのは梯子はずされたユーザーのみ…という愚行を何度繰り返せば気がすむのかな。

まぁ、技術・販売戦略鎬を削った末にBDHDのどちらが勝とうが、世界標準なるものがどうなろうが、うちら消費者は“不要不急のモノは買・わ・な・いが唯一不変最強の戦略。これは次世代録画機に限らず、耐久消費財/消耗品を問わず“世の中で値段付けて売ってるものすべて”に言えることでしょう。

『安宅家の人々』は昨日(19日)に32話まで来ました。心に“悪魔”が入り込んだ久仁子(遠藤久美子さん)、嫉妬の対象が、宗一(内田滋さん)の心を捉えてしまった雅子(小田茜さん)であるのは間違いないけど、「じゃあ目にもの見せてくれよう!」と言葉や行動の毒を向けたい相手は雅子なのか、宗一なのかはたまた…という気持ちの揺れがある。

遠藤さん、悪魔入ったヴァージョン久仁子になると、中森明菜さんばりの低音ウィスパーヴォイスに。怒りの感情が湧き起こると声がキンキン、ハイになる人と、ドスッと低音になる人がいるのは確かですが、ちょっと演技の引き出しが少ない気もします。

コメント
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