イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

SPは七三でしょう

2007-11-20 20:36:33 | テレビ番組

先週は週日5日のうち3日朝イチから病院外来に詰めていたので、ふだん見ることのない700900台ぐらいの番組を廊下や待合室でとっかえひっかえ見ていたような気がします。

科を移動するたびにチャンネルも変わる。おかげで、音声は四方八方からのお呼び出しアナウンスにまぎれてほとんど聞こえないんですが、佐々木健介&北斗晶夫妻の道場に殴り込んで朝食料理対決を挑むグッチ裕三とか、人間ドック仕様の寝間着風なお召し物のおじさま(のちに字幕で作家・石川英輔さんと判明)にお江戸の大家さん・町内会事情を訊く柳家花緑・林家きく姫……夫妻??とか、「こんなことまでTVでやってるのか」と思うような絵が見られました。

軽く驚いたのは久しぶりにお顔をアップで見た川島なお美さん。結婚発表で喜びいっぱい夢いっぱい、乙女の様なはしゃぎっぷりが月河も同世代なんで観ててちょっとコソバユイのはご愛嬌として、彫刻的に堂々たる鼻筋の付け根の、眉間の上方に例の…あの…その注入口みたいのがくっきり映っちゃってるのが痛々しかった。

どうなんだろう。月河は『アイ・アイゲーム』で山城新伍さんのアシスタントやってた頃のお顔のほうが好きだがなぁ。

輪郭もパーツもクチャッ、チマチマッとして、“端整な美人顔じゃないけど、小動物系の愛くるしく男好きのする、幾つになってもかわいい系の顔”のまんま40代で、よかったじゃないですかねぇ。

四十路中盤でも“いかにもオバさん”ぽくならない、コケティッシュなヴィジュアルが同性としてうらやましい限りだったのに、ぶち壊しだろう。鼻筋だけフランス映画の女優さんみたいにしても、似合う顔と似合わない顔があると思う。

中年になってなお美しくあろうとする、飽くなき執念ですか。女優魂としてリスペクトしてあげるべきなのか。芸能人なので顔に投資するのは大いに結構だけど、なんかセンスの古い、儲け主義美容外科のカモにされてる気がするなぁ。

ミセスになって、ちょっと価値観の優先順位変わってきたり、見えてくる風景も違ってくるかもしれない。できれば、外面を人工的にどうこうじゃなく、内面がにじみ出る方向でいいお顔になってほしいですよ、ホント。

週末はSP2回(1110日)と第3回(17日)の録画を続けて見ましたが、第2回はバレーボールで放送時間延長があって、1055分ごろ時点での試合経過で見当つけて録画セットしてから深夜業に突入、2週遅れで再生して観たら、冒頭5分が吹っ飛んでました(崩)。

尻尾が切れるのと、どっちがダメージ大きいだろう。次回冒頭アバンタイトルで“前話までのおさらい”は入りますからね。結局、第1回の三代目魚武濱田成夫さんが扮したスキンヘッド仕込み杖の男が、これから語られるテロ話のラスボスとして生き残ったのかはわからずじまいのままエピソードⅡへ。

このドラマ、とにかく“もったいぶり過ぎ”

もっとサクサク話進められないものかな。

ハイテク武装テロリスト集団の計算された手口と、それを上回る井上(岡田准一さん)の悲しき特殊能力との丁々発止、ときに組織のビューロクラシーに足を引っ張られ、心ある上司(堤真一さん)にひそかに命がけの援護射撃され、人知で考え出された企みのすべてを凌駕して井上の本能が見事事件解決→要人警護に成功、でも心の痛みはいやまさるだけの井上…という哀切で、息もつかせず盛り上げていかなければならないのに、テロ集団アタマ数少なすぎ、占拠された病院の群集も従順過ぎ、もっとギャーギャー騒いで死体の山のひとつも築けよ。地上波だからって大人し過ぎだろう、描写が。ぬるい、緩い、遅い、すべて。息もつかせぬどころか、深呼吸の余裕あり過ぎ。

でもって井上も「なーんか胸の奥がザワつくんですよねー」なんて言ってないで起こせ行動。360°カメラに周られないと特殊能力発動せんのか。消えた足跡にわざわざしゃがんで「この歩き方は…軍人かな?」って、台詞言う前に思いついた時点でダッシュで院内戻れよ。

また警護される元総理(露木茂さん)が、極秘入院なのに玄関先で家族とじめじめ愁嘆場演じるは、病院玄関から一般患者のロビー通って入るは、手術間際に「ブラームス頼むよ」ってワガママこくはで、「オマエ狙われる気満々だろ!」ってツッコミどころだらけ。

ひと言“冗長”

たとえば10の話を85の尺にまとめるために血の汗を流して刈り込み編集作業をすれば、作業した側と同じ緊張感をもって、刈り込まれた部分に想像力を猛回転させて視聴者も観ることができますが、このドラマもともと5565ぐらいしか内容のないお話を10の尺に膨らまそうとしているので、節目節目がぜんぶ水脹れなんです。

岡田准一さんのジャニーズ仕込みの身体のキレを活かした生身殺陣、同僚役真木よう子さんの“華奢カッコよさ”、同じく同僚役『危険な関係』の若槻兄・鈴木ユウジさん改め神尾佑さんの“大人カッコよさ”など絵的な見どころなら満更無くもないのですが、お話的に“次回が待ち遠しいとサッパリ思えないドラマがまたひとつ増えてしまった”だけでした。残念。

コメント
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