イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

それを言うならアクセサリー

2007-11-21 20:59:24 | テレビ番組

今日も朝イチから病院詰めで、外来ロビーで小一時間『スッキリ!』(日本テレビ系)を見ていました。先日の川島なお美さんに続いて、今度は阿部寛さんも四十路の初婚ですね。芸能界はさながら“年貢納め週間”になってますな。お慈悲を、お代官さま(何のこっちゃ)。

科目ふたつ回って、会計済ませて、あーやれやれと院外処方箋とともに調剤薬局にたどりつくと、『ワイド!スクランブル』でも阿部ちゃんの記者会見。ヒット作『トリック』つながりからか、阿部さん直筆のお相手女性の似顔絵を渡されてテレビ朝日の美術さんが描き直したヴァージョンを記者団に公開なんて舞台裏もあって、他局より(日テレも阿部さんが某ビールのCMイメキャラを演じたときモデルにしたのは自局の阿部祐二レポーターだった、というコジツケを持ってきて、結構頑張りましたが)ちょっとテンション↑↑でした。

『トリック』での名コンビ仲間由紀恵さんから山田奈緒子調で「どうやって言いくるめたのか見てみたいものだ」「しかもお相手は28歳というではないか。私も同じ(28歳)なのに一度も誘われなかった、どういうことなのか」とツッコミなのかなんなのかわからないお祝いメッセージもあり、記者からこの仲間さん祝辞の件で水を向けられた阿部ちゃんが「…また余計なことを」「…何でしたっけ?(「同じ28歳なのに誘われなかった、とのことです」と記者から再度聞かされて)…スミマセン」とたじたじな一幕もあり。

「同い年の(しかも美人女優の)私が手近にいながら、その私をさしおいてこいつうー」みたいなニュアンスをくっきりはっきり織り込んでも、嫌味にならない仲間由紀恵さん最強。月河は阿部ちゃんのお相手になった女性よりも、こういうベタにネタな祝辞を記者経由で会見場に送って「余計なことを、でもスミマセン」と返してもらえる対等共演者・仲間さんが、同性として直球でうらやましい。

阿部さんに比べて、『トリック』以降当たり役と言えるキャラや作品にいまいち恵まれない仲間さんですが、目指せ平成の吉永小百合(…お互いに迷惑か)。

再放送の『真夏の薔薇』は第9話まで来ました。一時は碧(安永亜衣さん)をはさんで手術室で殴り合い、輸血用血液大量に床にぶちまけてローションプレイみたいになってた靖顕(よく見ると陽あたり良好竹本孝之さん似の入江達也さん)と稲彦(池田政典さん)ですが、8話ぐらいから志高い医師同士の友情・職業的パートナーシップみたいのも芽生えてきて、なんか若い男女の三角関係面ではまだドロドロ“修羅場って”きません。

独走で昼ドラワールドなのはもっぱら稲彦の父英雄役・小野寺昭さん。碧が指にはめてきたルビーの指輪は自分がかつての不倫相手・郁子(姿晴香さん)に贈ったもの、実家は神楽坂の小料理屋、じゃあ息子が結婚したいと連れて来たこの娘は自分の…?…途端にヒキツケ起こしたみたいに棒立ち、どうかなさいましたか?と碧に問われて「あなたのその、指輪を見て、今度の芝居の衣装…じゃないな、ソウショクヒンをね…」ってしどろもどろ。英雄は一応、押しも押されもせぬ有名大物俳優って設定なんですけどね。とりあえず演技派設定ではないと。

“驚き”“動転”“狼狽”など細かい心理の襞をどすんと“硬直”。これ一本で表現してしまうわけ。

(しかもこの大物俳優、分刻みの若手売れっ子ってわけではないにしても在宅時間長すぎ。「脚本の例の直し、頼んだよ」とマネージャーに命じたあと夜の自宅玄関まで見送りに出てきたりします。大物なんだか小物なんだか。)

息子がそれと知らずに異母妹と結婚しようとしている、それはなんとしても食い止めねばならない、しかし外の女に子を産ませていたことを妻・萌子(鰐淵晴子さん)に知られてもまずい。それで英雄、「問題だぞ」「あの娘はダメだ、絶対反対だ、結婚なんて無謀だ」「あの娘に近づくとオマエは不幸になる」と目ぇ据わらかして言い張る言い張る“怒り”でも“叱責”でもなくひたすら“言い張る”。

稲彦も、碧の清楚さ謙虚さを気に入っていた萌子も唖然呆然です。

小野寺さんの演技も狙っているのかいないのか、ちょっぴりでも「お父さんがそこまで言うなら」と考え直させるような説得力が鐚一文なく、異母兄妹疑惑を知っている私たち視聴者が見てても「アータね、も少しやり方言い方思いつかないの?」ってぐらい一本槍の生兵法で芸無しです。いや、演技じゃなくて、キャラがね。

この作品の9年後の同枠昼ドラ『危険な関係』で“微笑みブラック”な財閥総帥を演じられた小野寺さんを思い出すと、やはりベテランの域の人でも9年の上積みは大きいと思います。ある種“箱庭”“盆栽”のお芝居である昼帯ドラマでの“出し入れ”を覚えられたということかもしれない。

『真夏の~』の脚本はケレンの帝王中島丈博さん、『危険な~』は翻訳お文芸ものを得意とする金谷祐子さん。このへんのドラマ世界観の違いもあるでしょう。

9話では英雄、とうとう「稲彦、ちょっと来なさい、いいから来なさい」「オマエの身体の中にある邪悪なものを祓っていただくからね」って、陣内智則さんのヒゲコスプレみたいな祈祷師呼んじゃいました。

何か取り憑いてるの、どう見てもお父さん、アナタなんですけどね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする