イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

そこの彼お茶しない

2007-11-09 21:22:02 | テレビ番組

先般の“大連立スカ劇”で何が笑ったって、すべてが露顕してから「いったいどっちが先に言い出したんだ」という話になって、判で捺した様に答えが「阿吽の呼吸」

自民・福田さんも民主・小沢さんも“そういうことを持ちかけられたら応じそうオーラ”を互いに出しながら永田町界隈を歩いてたわけで、要するにコレ、ナンパですな。ナンパの要領ですな。“声かけてもらいたそう”なところに目星をつけて声かける。

福田さん71歳、小沢さん65歳。分別盛りを通り越してます。ちょっとグロテスクですな。

小沢一郎さんと言えばかつての田中角栄学校の“級長”みたいなもんですから、党首同士サシで「党に持ち帰る」と言えば“オッケーよ”サインなわけ。

で、党首が「連立やっぞ」と号令かければ子分は満場一致団結するのがアタリマエ、というのが小沢さんの中での常識です。

ところが民主党って、小沢さんのような55年体制の申し子的出自の人はせいぜい渡部恒三さんぐらいなもので、旧新自由クラブあり、旧民主社会党あり、旧日本社会党右派あり、同中道派ありで、“政権交代の看板に足る重みのあるキャラが他にいないから”小沢さんをかついでただけで、実は小沢さんにさほど、もしくは全然、シンパシーもリスペクトも持ってない人も結構いるわけです。

「えー連立?」「参院選であんなに自民批判して勝ったばっかりなのに、民意とチガくね?」「総理とか主要閣僚ポストはこっちでもらえるんだよね?もらえないの?確約ないんならヤバいよそれ」という声があっちからもこっちからも上がって、旧竹下派“一致結束箱弁当”の時代で時間が止まっている小沢さんとしては「何で党首のオレの号令に従わないのがこんなに居るんだ」と愕然としたはずです。

で、「もう知らないこんな党、どうせ政権担当能力ないもん、オレ下りるもん」と癇癪玉。

菅直人さんや鳩山由紀夫さんら党幹部がアワ食って慰留に走ったのは、“党首がキレ辞めした党”の生傷さらしたまんまではそれこそ総選挙に勝てなくなる、何としても“修復して、雨降って地固まった”印象を世間にアピールして幕引きしたかったからでしょう。

そんなに有権者は甘くないぞ…と言いたいけど、意外に選挙民って、いろんなことを速攻忘れるからなあ。

今日は『愛の迷宮』29話をまだ録画再生していません。春樹(河合龍之介さん)がすりかえて提出した拓真(阿部進之介さん)と光男(保阪尚希さ)のDNA親子鑑定が意外な転機をもたらす、物語としてはおもしろいところにさしかかっているはずなんですが、コンペ敗退の責任を取ってゆりあ(黒川芽以さん)が辞表を提出する、提出まぎれに拓真に好きと告白する、光男は拓真を敗退なら解任すると言っていたのにやっぱりしない、それは政吉(横内正さん)に「拓真はおまえが本当の父としてすべてを受け容れてくれるか試しているんだ」と言われたからで…なんかそのへんの、会社を舞台にしたお仕事部分の描写があんまりお座なりくんなので、濃いぃ虚構の中に引き込まれないんです。

ピンポイントに主婦向け商品である昼帯ドラマにはよくあることですが、劇中の“ビジネス”の扱いがものすごく杜撰で適当。あり得ない出版社や、あり得ない建設会社が毎作平気で出てきます。

もうずいぶん昔から、いまは専業主婦であっても独身時代に一度は会社員経験のある女性のほうが圧倒的多数なはずで、ここらは昼ドラ制作局、制作会社、もっとナメないで虚構を作り込まないと視聴者に見放されるぞ。

そもそも平成3年、バブルの残照に二日酔状態の財閥系大手ディベロッパー(コンツェルン?)なら、社内がもっとバブリーにマテリアルに、キラキラ、チャラチャラしていたはずなんだがなぁ。

それと鮎川家のどよーん前近代な空気を対比させれば、“どっちに居ても心を開けず鉄仮面の拓真”と“どっちでも泳いで行けるけど気い遣いゆえにチャラく見える春樹”との対照ももっと際立つのに。

ゆりあが小学生時代からの初恋の相手・拓真への思いを“王子さま”“王子さま”と安っぽく言及し、同居の高校時代からの女友達に、今日は王子さまがどうした、明日は王子さまにどう言う…と逐一さらけ出すのもなんとも無神経な描写。施設育ちの辛酸に満ちた青春時代を通じ、心に秘めてきた大切な異性の取り扱い方って、オクテで締まり屋で努力家で…という設定のゆりあのような女子、もっとナーバス、潔癖かつ秘密主義なもんじゃないのか。

女友達に「アンタの王子さまってさぁ…」なんて言われ方をしたら、汚らわしくて即絶交もんだろう。

今日はもう一本留守録セットしておいた再放送第1話『真夏の薔薇』のほうに一気に引き込まれてしまいました。96年本放送の“中古”ドラマですが、語り口、人物のキャラの立て方、人物を取り巻く状況の匂わせ方、この人この先どうなるんだろう、過去に何があったんだろうと気がかりにさせる“釣り”力において、『迷宮』とは格段の差があると言わざるを得ません。

当分こちらをメインに視聴することになりそうです。

コメント
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