川越の蔵の色調が概して「黒」だとすれば、山形の蔵の多くは「白」である。
山形にも黒壁の蔵が皆無ではないが、やはり稀である。それに対して川越の蔵の多くが「黒」というのは山形と比べまことに好対照である。
※写真の「右」が山形市十日町の「のむらや寝装」の蔵店。明治19年の建造だから、明治の2度の大火以前の建造であり、既にこの時代に防火建築としての土蔵や蔵店の建造が進められていたことが伺える。その上、単に「防火」だけでなく、塔楼が建て加えられるなど華麗な「遊び心」も忘れられていなかった。なお、この奥の方にも豪壮な蔵座敷があり、ミニ・コンサートや落語会なども開かれる。(※クリックすれば拡大します。ただしこちらのみ) 写真の「左」は川越の蔵店 レトロなポストが引き立て役ともなっている。