弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【経営環境】企業の「新陳代謝」

2020年07月17日 07時52分35秒 | 経済指標・経営環境・景気
おはようございます!
梅雨も後半戦、本気出してきたな、と感じられるくらいに雨が降る@湘南地方です。

昨日発表された「欅坂46」の改名(10月予定)
新しい名前が何になるのだろうかとJ-Plaを検索してしまう私は職業病(ちなみにまだそれらしい出願は見当たらず)。。

さて、それはさておき。
今日はこんな記事

(日経電子版より引用)
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中小企業減 容認へ転換
政府、社数維持の目標見直し 新陳代謝促し生産性向上

政府は中小企業数の維持を狙った従来目標を見直す。これまで掲げてきた「開業率が廃業率を上回る」との表現を近くまとめる2020年の成長戦略から削る。中小企業は新型コロナウイルス禍で経営環境の厳しさが増している。統廃合を含めて新陳代謝を促し、全体の生産性向上をめざす方針に改める。
(以下略)
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(引用終わり)

開業率と廃業率に関して、他国との対比を分かりやすく示してくれているサイトとしてこちらがある。
開業率、廃業率とも、日本は他国に比べるとかなり低い。

記事中、政府関係者の解説として
「事実上、廃業の増加を認める方針への転換だ」とのコメントがある。
足元の状況を考えれば、「認める」も何も「現状追認」な気もする。

統計によれば、
日本の労働生産性はOECD加盟国36か国中21位と低く、その要因が日本の中小企業の多さだ、との指摘があるとか。
だから、というわけでもないだろうが、
成長戦略の新たなKPIとして
「中堅企業に年400社以上が成長する」との目標も盛り込まれるそうだ。

総論としては、わかる。
企業の成長を促す政策が実行されることを強く望む。
だが、個々の企業にはその数の数倍の家庭と生活があるわけで。
社会全体としての成長戦略の方針転換には、その転換のあおりを受ける主体に対するケアの政策もワンセットで実施されるべきだ。
急にルールを変えて、耳心地の良い言葉で雰囲気を作って、
「自助努力だよね、自己責任だよね」といってハシゴを外すのは、違うと思う。
安全サイドに立って正義を語っても、空虚な響きだけが残る。

統計や社会全体の生産性のために個々人は日々過ごしているわけではない。
…まあ、中小零細企業もピンからキリまである、というのも良くわかるのだけど。。
当職個人としては「競争が社会を前進させる」の立ち位置なのではあるが、
それは「競争に敗れても、本人が望む限りリトライできる」が前提とも思っている。

本当に「新陳代謝」の促進を求めるのならば、それは器、装置としての企業/組織の新陳代謝であるべきで、
ダメになってしまった組織に関わっていた個人も、新しい器とともにリスタートを切ることができる。
そんな機会が用意されていて欲しい。

最後は中小企業の話だかアイドルグループの話だか分からなくなってしまったけど(笑)
今日はこの辺で。
コメント
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