弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
本ブログがKindle本に!「アマゾン 三色眼鏡」で検索!!

【ご挨拶】企業が継続する理由

2019年06月30日 16時02分05秒 | イベント告知・挨拶・宣伝 ほか
こんにちは!
雨が降りそぼる@湘南地方です。

今日も今日とて、こぶつき勤務中。
まあ、こういう週末も良いもので。

さて、昨夜は行きつけの飲み屋さん(「ひととき」さん)の10周年記念パーティーにお呼ばれしておりました。
いささか飲み過ぎた感はありますが(笑)、とても華やかで賑やかな会となりました。

自分にとって「心の栄養チャージ」の場所。
末永く続けていただけると大変ありがたいです。

その場で、「企業の10年生存率って僅か6%らしいですよ」という話題に。
確かに自分でそう憶えていたのだけど、そういえば出典どこなんだろうな…?と思い調べてみた、ものの。。。

結構まちまち。
こんなサイトとか、こんなのとか、こんなのとか。
いずれにしても、母数が異なるから当然数値も異なるわけで(「6.3%」から「30数%」まで)。
ただまあ、実際のところ「6%」というのは、多少(厳しめに)盛っている数字であるように感じられる。
ただ、相対的に飲食業は生存率は厳しめなんだろうな、と肌感覚としては感じる。


翻って、弊所もこのたび、2012年7月1日の開業から丸7年を迎えることとなりました。
紆余曲折ございますが、まあ何とか頑張っております。

企業が継続する理由って様々だと思うのだけど、

「提供しようとしている効能」と「求められている効能」とが一致していること、が一つの要件なんだろうな、と思う。

どんなにハイテクな商品/サービスであっても、それが市場に求められていなければ上手くいかない。
商品/サービスの品質は大事。だけど、独りよがりではいけないし、売る(売れる)相手を正しく定義しなければいけない。
それらが時代に応じて変わっていく。その変化に柔軟に対処していくことは大事。
柔軟に対処していくんだけど、根っこの部分で変わらないものを持っていないと、「自分たちじゃなくても良いじゃん」ということになる。

たぶん自分の商売柄、おこがましくも
ほんの少し時代の先を見通す力
が必要だし、そこを鍛えるために日々研鑽はしている。
自分が経年劣化せぬことも大事だし、これを一個人の資産ではなく企業の共有資産としていくことが、
クライアントに対するサービス向上につながる。
そこには少なからず摩擦や軋轢や伝達効率の悪さもあったりして(笑)
“じゃあ自分でやった方がよいじゃん!?”
と思うことも無いわけではないけど、
でも、自分が持っていない可能性を持っている仲間と仕事をすることができているから、更に成長のための「燃料」をもらえる。
経験と可能性のバーターを行っている感じ。

そう。40歳半ばになっているけど、
まだまだ成長しなければいけないのだよな、と思えるのが、チーム(企業)で仕事をしている意味だなぁ、と。

8年目のスタート。
末広がりな未来を切り開くべく、頑張ってまいります。
何卒宜しくお願いします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【知財記事(農水知財)】善通寺産四角スイカ

2019年06月29日 11時18分00秒 | 農水知財
おはようございます!
梅雨どきらしい空模様の今朝の@湘南地方です。

今日はコブ2つきで出勤中。

さて、今日はこんな記事

(KSB(瀬戸内海放送)サイト「Park KSB」より引用)
=====================
ユニークな形が人気「四角スイカ」が農産品の保護制度に登録 香川・善通寺市

香川県善通寺市特産の四角いスイカが、地域の農産品を保護する国の制度に登録されました。

農林水産省が知的財産として保護、付加価値を高めるGI保護制度に「善通寺産四角スイカ」が登録されました。成熟前のスイカを立方体のケースに入れてサイコロのような形に育てたものです。
善通寺市で約50年前から栽培が始まり、現在は9軒の農家が毎年、約500個を育てています。

ユニークな形が人気で観賞・贈答用として東京や大阪などに1個1万円前後で出荷されています。立方体の栽培容器の特許を取得するなど栽培方法を確立していることなどが登録の理由です。
=====================
(引用終わり)

農水省の産品紹介ページはこちら

…いや、GI産品としては正直ちょっと違和感があるけど、、、
特性が生産地に主として帰せられる理由って何だろうと思ってみてみたら、
「「善通寺産四角スイカ」は、香川県農業協同組合が中心となり、スイカ作りが盛んな善通寺市において、付加価値の高いスイカの生産を目的として開発が始まった。
香川県農業協同組合は、美しい四角い形のスイカの生産が可能となるよう、成型栽培容器の材質や大きさ等について長年にわたり研究し、試行錯誤を続けてきたものであり、平成16年には成型栽培容器について特許を取得し(特許番号:特許第3583386号、特許権者:香川県農業協同組合)、成型栽培方法を確立した。また、美しい外観の四角スイカを生産するためには、成型栽培容器で栽培するスイカの選抜が重要となるが、選抜技術についても香川県農業協同組合が中心となり地域で伝承する体制を整えている。」
とのこと(一部抜粋)。

こういうのでもGIになるのね。気候風土の問題じゃないやん。。
ともあれ、知財制度を活用してプロモーションを行った例、という意味では注目してもよいかも。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【経営環境】事業買収と人事異動

2019年06月28日 08時33分18秒 | 経済指標・経営環境・景気
おはようございます!
台風一過、と言ってよいのか。
今は雨が上がっている今朝の@湘南地方です。

さて、ちょっと気になったこの記事

(JIJI.COMより引用)
=====================
損保ジャパン、4000人削減=ITで効率化、介護分野などに配転

損害保険ジャパン日本興亜が2020年度末までに、従業員数を17年度比で4000人程度減らす方針であることが24日、分かった。全体の約15%に相当する。ITを活用し、業務の効率化を進める。余った従業員は介護などを手掛けるグループ企業に配置転換し、新卒採用も抑える。希望退職者の募集は予定していない。

20年度末の従業員数は2万2000~2万3000人程度に減り、人件費などを年約100億円圧縮できる見通し。
=====================
(引用終わり)


このニュースの背景になっているのが、4年前のこのニュース

(ZUU onlineより引用)
=====================
ワタミ、介護事業を損保ジャパンに210億円で譲渡

ワタミ <7522> は2日、介護事業を展開する同社傘下の「ワタミの介護」の株式を、損保ジャパン日本興亜ホールディングス <8630> に売却すると発表した。譲渡価格は210億円。譲渡日は12月1日を予定している。
10月2日付で株式譲渡契約を損保ジャパン日本興亜ホールディングスと締結した。


損保ジャパンによると、今回の買収は国内で高齢化に伴う介護サービス市場の急速な拡大が予測されることなどから、介護事業の運営に本格参入することを決めたと説明している。
=====================
(引用終わり)

210億円で買収し、適正人員配置として大規模な職種転換を行い、人件費を年100億円圧縮。
ちなみに損保ジャパングループの介護事業を行っている会社はこちら
こうした「リストラ」について、ネット界隈(主に株方面)でちょっとしたざわつきが起きている(例えばこちら)。

そうしたざわつきとはちょっと違う観点から。

社会全体の構造、というとあまりにもおおざっぱすぎる言い方にはなるが、でもやはりそれぐらいの規模感で、
“何の職種に人が必要とされているか”が急速に変化してきている。
金融分野の人余り現象はあまりにも顕著だ。

職業人一人の「ライフサイクル」の分だけ、その職種があるのかがとても不透明な時代。
かつては(就職という名の)「就社」だったのが、“もはやそんな時代ではない”と言われるようになって久しいが、
もしかしたら時代のスピードはもっと上がっていて、生きている間に数回はjob changeするのが当たり前、になっていくのかも。
上記の異動事案だって、保険屋をやりたくて就職した人が介護職に就くわけだから、グループ内の人事異動(どこかで聞いた言葉だな)だとしてもjob changeだ。

子供との会話で「将来何になりたいの?」という問いを投げかけることがあるが、
この問い自体がもはや「古典」なのかもしれない。
むしろ「どんな自分になりたいの?」「どういう人生をデザインしていくの?」という意識を持つように仕向けていくことが大事なのかも。
それはそのままブーメランとなって、加齢により柔軟性を失いつつある自分にも突き刺さってくる問いなわけだが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【知財記事(意匠)】革命的な改正

2019年06月26日 08時28分46秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
今日は快晴っ!な@湘南地方です。
お出かけ日和だー。

さて、今日はこんな記事

(日刊スポーツより引用)
=====================
意匠法「革命的な改正」ウェブ画面、建物も対象に

来年にもスタートする新しい意匠制度について、日本弁理士会意匠委員会が25日、都内で説明会を行った。布施哲也委員長は「明治、大正からの概念を覆す革命的な改正」と評価した。
これまで「物品」に限られていた意匠の保護対象に、インターネット画像、クラウド画像などの画像デザインや、空間デザイン(建築物、内装)が加わった。意匠権の存続期間も、従来の20年から25年に延長となり、出願方法も簡略化される。すでにあるデザインは対象とならない。

=====================
(引用終わり)

日刊スポーツに載る記事なんだ、ということが驚きその1。
弁理士会の委員長が顔として出るんだ、ということが驚きその2(こっちの方がより大きな驚き。これまで正副会長/執行役員どまりだったのでは?)。

関係団体として発信することは大事よねー。農水知財も、、、ネタはたくさんあるだけに、積極的に発信していくかぁー?
…って、こういう軽いノリじゃダメなんでしょうね。


それはさておき、中身の話。
確かに、当職も各所で説明しているとおり、今回の意匠法改正は「大改正」と言ってよいレベル。
で、ずっと気になっていたのが、

“空間デザイン(建築物、内装)も保護対象になる”ところ、“既に実施している(存在する)建築物や内装の保護はどうするのか?”という点。
意匠の登録要件自体は変更していない以上、公知になっているデザインは保護対象にならない。
だから既に存在する店舗の外観や内装は、どれだけ有名だったり特徴的だったりしても意匠登録を受けることはできない。
一方で、改正法施行以降に実施する店舗の外観や内装については、保護の対象となり得る。

これって、少なくとも目先は、法改正が意図する保護の在り方とは矛盾するように思われる。
コメダ珈琲店事件のように、既存のデザインは周知性を要件に商品等表示として保護され得るからそれをもって足りる、ということなのかな…?
何かしら手当てがあって然るべきアンバランスなように思える。

或いは、法改正を機に外観/内装デザインのリニューアルバブルを引き起こすための施策、なのかな?

ともあれ、法改正は各社の知財戦略に修正を余儀なくさせるもの。
軍師として、色んな対処策をご提案していきたいと思いますよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【知財戦略】知財戦略事例集

2019年06月25日 07時57分03秒 | マネジメント
おはようございます!
スッキリしない空模様ではあるものの、今日は雨は降らずに済むのかな…?といった今朝の@湘南地方です。

さて、今年もでました。
経営における知的財産戦略事例集」(★ちょっと重たいのでご注意)

毎年同様のテーマのものが出ているのだけど、、、今年は何かテイストが違う。
なんというか、よく言えば洗練された外観のレポート。
…あー、PwCさんなのね。

中身は、「数で勝負!」といった感じ。
個々の事例についてはわりとあっさりと。現場の「汗と涙」的なことには言及は皆無。
確かにスライド1枚にまとめられない戦略は、実行も難しいよな。
面白いな、と思ったのは、企業の規模やステージにもよるのだろうけど、
知財セクションの位置づけやミッション、或いは知財に対する考え方が「百社百様」だということ。
自社に参考になる事例は、この中から自分で見つければよい、という感じ。

「経営に活かしてこその知財」を掲げている弊所としても、大いに参考にしたいところ。
週末じっくり読み込むとします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【雑記】訓練は大事…だが。

2019年06月24日 08時26分11秒 | 趣味・その他諸々の雑記
おはようございます!
梅雨ですね。雨ですね。 な今朝の@湘南地方です。

いざというときに備えて訓練をしておくことは、たしかに大事。
でもなあ、これは。。

やっぱりある程度のリアリティって大事だと思うの。
よりによって地元愛媛のとべ動物園ですか(笑)


訓練の様子を前のめりで見ているリアルライオンの画がシュール。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評(19-13)】「天才はあきらめた」(山里亮太)

2019年06月23日 11時17分16秒 | 書評
おはようございます!
なんとか泣き出すのを我慢している空模様な@湘南地方です。

出張戻りの諸々をこなさなければいけませんが、どうにも頭がふらふらしているのでほどほどで切り上げようと思います。

さて、今日は書評。昨日飛行機の中から地元行きのバスで読み切れた。

ある意味今一番話題の芸人。というか「イケメン」。
この人、見た目はちゃんと整えれば少なくとも「ブサイク」なんかではない。

ただ、中身はなんというか…
人間って汚いものだよね、ということを肯定し、それを赤裸々に晒している。
いや、それすら計算の範囲内なのかな。

一冊を通じて、山里さん本人の自叙伝、そしてこれまで組んでいた相方との経緯や南海キャンディーズの歩みが描かれている。
とにかくストイック、そしてとにかく「クズ」。
ただその「クズ」さは、実は誰しも持っている嫉妬だったり他人にマウントしたい気持ちだったり。
嫉妬心や屈辱を、現状で自分を満足させないための「燃料」にして寸暇を惜しんで努力する姿を惜しげも無く晒している。
ある意味自己顕示のカタマリのような一冊。

沁みた一節。
「腐るのではなく全てをパワーに変換する。何か嫌なことがあったらこの「変換」を真っ先に頭に置く。それをひたすらやっているうちにイライラも消えて、かつこんな状況を自分のために使えた俺ってすごい!と張りぼての自信貯金も貯まる。」

自分を鼓舞する術を学ぶ、というか答え合わせ的に確認する、という点において、この本は有益。
たぶんそのうちドラマか映画になるんじゃないかな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【雑記】帰途

2019年06月22日 16時01分55秒 | 趣味・その他諸々の雑記
こんにちは!
雨模様の@新千歳空港です。
エアポートおじさんですみません

今日まで札幌におりました。
今回はいつもにもましてなかなか圧縮された出張。
その反動か、今日は“ふわーっ”としております。

今は「かま栄」で買った「パンロール」をおつまみにラウンジで一息中。
いや、色々と整理したり書面書いたりしなきゃいけないんですけどね。
一回「よいしょっ!」ってしないと気合が乗らないのです。


(食べかけを載せるのも何なので、参考写真)

いやー、最高だわ…パンロール。

…なんてことを書いていたら、機材繰りの都合でまさかの1時間45分遅れだそうな。
…風呂でもいこうかな(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【知財記事(商標)】「3本線」の商標権

2019年06月21日 11時51分25秒 | 知財記事コメント
こんにちは!
若干曇り空な@札幌です。

さて、今日はこんな記事

(AFP BB NEWSより引用)
=====================
アディダスの3本線、商標権は無効 EU裁判所が判断

【6月20日 AFP】独スポーツ用品大手アディダス(Adidas)が製品に使用している「3本線」について、欧州連合(EU)の高裁に相当する一般裁判所(General Court)は19日、保護に値する独自性に欠けるとして商標権は無効とする判断を下した。


 3本線はランニングシューズからスポーツバッグ、Tシャツの袖に至るまであらゆるアディダス製品に使われているが、一般裁判所は「ありきたりな象徴マーク」だと指摘。3本線がEU加盟28か国全域において「際立った特徴」を示しているとアディダス側が証明できなかったとし、2016年に商標登録を取り消したEU知財当局の決定を支持した。

(以下略)
=====================
(引用終わり)

過去にも本ブログでも取り扱ったことがあるアディダスの商標。



「どんな向きにも付けられる同じ幅の3本の平行な線」を、被服関係(Cl.25 Clothing; Footwear; Headgear)について2014年に登録。
ところがこれに対して異議申立てがなされ、登録が取り消された、というもの。

アディダスが保有する「3本線」商標は、付する位置や方向を特定したものとしてはまだ他に多数あり、
3本線が常にアディダスの商標権の効力の範疇外、となったわけではないことには注意が必要。
また本件はEUでの判断なので、これが日本国内での解釈に影響を直接与えるものでもない点についても要注意。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【業務日誌】北海道には梅雨が無い…?

2019年06月20日 14時12分46秒 | 業務日誌
こんにちは!
つい先程まで豪雨でしたが、その名残の雨が未だ降り続けている@札幌です。

北海道には梅雨がない

はよく言われる話ですが、殊ここ数年で言えば、
“梅雨なんじゃない、これ?”
と思いたくなるくらいの雨が降ることがあるように思います。

よく言われる「蝦夷梅雨」という奴は、いわゆる「梅雨」とは別物。
梅雨前線に起因した降水ではないもののようです。
こちらに詳しい説明)

というか、そもそも現在梅雨前線は日本列島よりもだいぶ南に位置しており
今日本州から北海道にかけて降っている雨も、梅雨前線によるものではない模様。

確かに、しとしとと降る雨、というよりはいわゆる「ゲリラ豪雨」のような降り方。
都市型集中豪雨に見舞われている、ということなんですかね。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする