弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

おかげさまで事務所開設8周年!
今後とも宜しくお願いします。

【知財記事】「アマビエ」その後

2020年07月13日 08時19分34秒 | 知財記事コメント
おはようございます。
曇り空、ちょっと涼しい@湘南地方です。

さて、先週こちらで取り上げた標記の件。
取り上げた翌6日に出願取下げとなったとのことです(記事はこちら)。

取引先において「アマビエ」を使用するキャンペーンを検討しており、
「第三者が商標登録をする可能性を考慮」して登録を試みた、というのがD社さんサイドの説明。

弁理士の目線としては、(キャンペーンのアリ/ナシはさておきとして)出願それ自体は合理的な行動だと思う。
登録されるかどうかは、終局的には出願してみないとわからない、という面がある。
クライアントが使うのに出願し忘れてて訴訟沙汰になったら担当者はそれこそ打ち首もの。

とはいえ、予想以上に世間の“逆風”が強かった、というのが実際のところなのでしょう。
仮に取下げせずにそのまま審査係属していたら、、、どうなのでしょう。4条1項7号(公序良俗違反)で拒絶になっていたのかは
微妙なところです。先行類似も見当たらず、それ以外の拒絶理由はぱっと思いつきません。
敢えて無理くり当てはめるとすれば3条1項6号(識別標識として機能しない)でしょうが、やっぱり無理があると思います。

審査基準上、4条1項7号に言う(いわゆる)公序良俗を害するおそれがある商標とは、以下の通りです。
(1) 商標の構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音である場合。
なお、非道徳的若しくは差別的又は他人に不快な印象を与えるものであるか否か は、特に、構成する文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音に係る歴史的背景、社会的影響等、多面的な視野から判断する。
(2) 商標の構成自体が上記(1)でなくても、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反する場合。
(3) 他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されている場合。
(4) 特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反する場合。
(5) 当該商標の出願の経緯に社会的相当性を欠くものがある等、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ない場合。


これらの内(1)~(4)は該当しない。
当てはめようとするなら(5)なわけだけど、ネット民のざわつきが“商標法の予定する秩序に反する”に相当するかと言うと…。

ただ、先のエントリで触れた「ギコ猫」の件でも思ったけど、
これだけ情報通信手段が発達した時代にあっては、
「秩序」という概念も静的なものから動的なものに変異しているのかなぁ、とも思う。

秩序=社会の諸要素が相互に一定の関係・規則によって結びつき、調和を保っている状態 (大辞林 第三版)
という意味合いからすれば、先に「規則」があり、これに基づいて整然とした状態のことを指すわけだけど、
ことが起きてからのリアクションが、反射的と言うか感覚的というか。
ただその発信がフレッシュで直接的なためにインパクトがある。
むしろそうした反射的なリアクションが積み重ねられて新たな秩序が形成されている、というふうに感じる。
ただ少なくともこのあたりは「商標法の予定する『秩序』」というときの秩序には含まれない、含まれるべきじゃないんじゃないかな、
というのが当職の考え。

法律の解釈の在り方って、どこまで弾力性をもって許容されるもんなんでしょうね。

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【試しに】スーパーメン【買ってみた】

2020年07月12日 11時13分54秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
出張から帰ってまいりました。
1週間不在にすると色々とあります。
コツコツ片付けていこうと思います。

さて、
ようやく届きました。

スーパーメン(SUPER M.E.N.)

同様の形状の製品が既に多数世の中で使われている中、注文してから3カ月以上経ってようやく到着。


127件の発明で構成されているとのことで、検索してみるもまだ公開はされていない模様。
…それにしても発明者名「中松義郎」で637件の公開公報がヒット(特実)。
すげーな、さすが“エジソンを抜いた世界の発明の父”。

単なるネタとして買ってみたが、まあ使ってみてもよいかも。
装着していても息苦しくないし。普通のマスクでお肌荒れている身としてはありだ。

今後お会いする方には装着状態でお目にかかることもあるかもしれません(笑)




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【知財記事コメント】セルフレジ

2020年06月23日 07時38分41秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
雨も上がり気持ちの良い天気の@湘南地方です。

さて今日は、昨日から同業者も結構コメントしている標記の件=ユニクロ-アスタリスクのセルフレジ特許訴訟。

(DIAMOND onlineより引用)
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ユニクロ・セルフレジ特許訴訟「泥沼化」の内情、今度はGUも提訴へ

「GUの店舗に行ったら、セルフレジがユニクロと同じ形態に変わっていたんです。うちが特許権侵害行為差し止めの仮処分を求めている、あのレジです。店員さんに聞いたら、『5月20日に設置しました』と。ファーストリテイリングさんが何を考えているのか全く分からなくて、頭を抱えました」
そう嘆くのは、セルフレジの特許侵害についてファストリと争っているアスタリスク社の鈴木規之社長だ。

ファストリが全国に設置しているセルフレジは、商品のICタグを読み取り、かごをレジのくぼみに置いただけで決済できる。アスタリスク社は19年1月にこの仕組みと同様のセルフレジに関する特許を取得しており、同年9月、ユニクロに対して特許権侵害行為差し止めの仮処分を求めて東京地裁に申し立てた(詳細記事:https://diamond.jp/articles/-/217080)。

これに対しファストリは、特許そのものが無効であると主張して特許庁に無効審判を請求し、審理が進行中だ。さらにその後、ファストリはアスタリスクのセルフレジに関する別の特許も含めて計5件の無効申請を行う徹底抗戦ぶりだ。

「あれから毎日ファストリさんとの訴訟の資料作りをしている気がします」と鈴木社長は苦笑する。

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(引用終わり)

ステータスどうなんだろう?と思って該当案件のファイル情報(審決の予告)をJ-Platpatで開こうとしているけど、
なんとも動きが重たい…。知財クラスタの方々みんな関心を持ってみているのね。

なので諦めて経過と周辺情報からだけでコメント。

[無効審判について=事実関係]
・「審決の予告」が出た=少なくとも一部のクレームについてこのままだと無効審決がでる見込み。
被請求人には(再度の)訂正の機会がある(無効審判中で一旦訂正請求をし認められているが訂正後クレームも請求項3以外は無効との判断が示されている)。
・周辺情報(記事、他の方のツイートなど)からは、“請求項3は無効にできず残った(本件特許の請求項数は4)”
 →ユニクロのレジが請求項3記載の要件
  =前記シールド部は、
   前記電波を吸収する電波吸収層と、
   前記電波吸収層の外側に形成され、前記電波を反射させる電波反射層と、
   を備える
  を満たすのか(つまり、生き残った特許の侵害になるのか)は、ユニクロのレジの仕様次第。


[この状況でユニクロが対象レジの実施をし続けている点について]
終局的に無効or非侵害の確信があるのであれば、非難にあたることではないように思う。
(まあ係争対象物については、「傷口を広げない」ために実施を取りやめるのが一般的だとは思うけど)
記事にあるような、中小企業の体力を見越した長期化戦術、というのはちょっとバイアスがかかった見方にも思える。
“現状は、特許侵害は大企業の「やり得」”との指摘は、さすがに言い過ぎではないだろうか?

[審決の予告(特許法第164条の2)について]
あと、
ただし、知財の専門家の間では、審決の予告を出す特許庁の意図は、当事者に和解の可能性を探らせる効果があると判断した場合だと考えられている。
というのもミスリーディング。
もともと「キャッチボール現象」(=無効審決→審決取消訴訟→訂正審判→訂正認容で実体審理せず差戻→改めて審判→無効審決→…、という、特許庁と裁判所との行ったり来たりになる現象)の解消のため審取訴訟係属時に訂正審判ができないように法改正されたのと同時に設けられたのが「審決の予告」。
つまり、
“ここで訂正しとかないともう訂正の機会はないよ”というある意味での最後通告が「審決の予告」。
164条の2第1項の語尾は「しなければならない。」であって、裁量規定ではなく「判断」の余地はない…誰だ、この「知財の専門家」?

[有効無効の結論はまだ出ていない]
また、
知財高裁は「後知恵による特許性の否定」を排除しており、特許が審決で無効とされる割合は減っている。”との一般論を述べている(それはそのとおり)が、
本件はそう言ったトレンドの中にあって一部無効との判断が「審決の予告」で示されている。
記事は総じて、“権利化された特許は全て有効、或いは権利者の主張は全て正しい、との前提で他社は事業をしなければならない”という先入観で書かれているようにも読める。
コンプライアンスって、そういうことではないんじゃないかと。

ユニクロ側にも色んな算段があるのかもしれない。
それが全て“大企業のエゴ”だと見立てるのはちょっと乱暴というか、不自然に思える。
この記者の方は(他と比べると)比較的良く勉強をしているほうだと思うのだけど、率直に言えば「バランスを欠いた」見方に見えてしまう。
コメント

【知財記事】新興企業の知的財産保護

2020年06月17日 08時30分53秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
カラっと暑そうな@湘南地方です。

昨夜は少し涼しかったんですけどね、なんだか眠りづらく。
寝不足による頭痛と背筋痛が残っております。

さてさて、今日はこんな記事

(JIJI.COMより引用)
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新興企業の知的財産権保護を 大手による無断活用防止―自民提言案

自民党の競争政策調査会が新興企業やフリーランスの保護に向けてまとめた提言案が15日、明らかになった。新興企業の知的財産権が一方的に大企業に帰属することを防ぐため、政府に契約書のモデルや独占禁止法の考え方などをまとめたガイドラインを示すよう求めることが柱。近く正式決定し、政府が今夏にまとめる経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に反映させたい考えだ。
(以下略)
==========================
(引用終わり)

昨年末から公正取引委員会が実態調査を行っていた“知財の「横取り」問題”(当時の記事はこちら)。
下町ロケットじゃないけど、相対的に規模の小さな企業が大きな企業を相手に取引をするにあたっては、自社技術についての特許を取得している(最低限特許出願している)ことが前提条件。
その前提の部分についてまで実質無力化されてしまうと、ステップアップのチャンスもない。
・ライセンス契約などの内容はきちんと確認する
・そもそも自社を支える無形資産とその価値についてボードメンバーが把握しておく
・何がオープンにしてよい情報で何が秘密情報なのか、開発から営業まで認識共有しておく

といったことは大事じゃないかな、と思う。

コメント

【知財記事】我が国の知的財産制度と経済の関係に関する調査報告

2020年06月02日 08時12分37秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
少し天気が回復した@湘南地方です。

さて、色々ある調査報告。今日は掲題の件
かなりのボリュームなので、さしあたり4点ある調査分析事項のうち
「Ⅱ.知的財産活動の組織体制と知的財産権の活用に関する分析 」についてだけ斜め読み。

…うーん。日本語が難しい。

読解力の問題なのか、一文の長さの問題なのか。
少なくとも、親切な日本語ではないなぁ。

情報ソースとして存在は知っておこう、という程度。
コメント

【知財記事(商標)】混同の範囲

2020年05月13日 08時42分04秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
今日もやや蒸し暑い@湘南地方です。

今週から完全に衣替え。基本半袖に移行ですな。

さて、今日はこんな記事

(日経電子版より引用)
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「Re就活」と「リシュ活」 商標権侵害で訴訟

就職活動に関する2つのサイトの間で商標権を巡る訴訟が争われている。20代向け転職サイト「Re就活」(リシューカツ)と、大学生が履修履歴を登録する就職支援アプリ「リシュ活」(リシュカツ)。読み方が似る一方、使用される文字や対象とする利用者などは異なる。サービスを混同する恐れがある範囲をどう考えるかのケーススタディーにもなりそうだ。

(以下略)
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(引用終わり)

「Re就活」のサイトはこちら
「リシュ活」のサイトはこちら

うーん…称呼類否の議論でも、「美容院」と「病院」間違えるか…? ってレベルの話にも思われるけど、
一方が(ここでは「Re就活」が)周知だと、これに“タダ乗り”している、という判断になる可能性はあるんだよなぁ。。
そのあたりの、周知性に関する個別具体的な事情は分からないけれど、
その要素を除いて考える限りは、称呼ですら非類似だと思うけどなぁ…。
※実際、「リシュ活」(登録第6179363号)の審査経過でも、情報提供により一旦4条1項11号の拒絶理由が出ているけれど意見書で覆って登録に至っているわけで。

「〇〇活」の表現自体は極めてありふれているところ、「リシュ活」もその並びの言葉としてまずは把握される。
「リシュ」が何を意味しているかは即座には理解できないから「リシュ活」全体で一つの造語として認識される。

一方「Re就活」も造語ではあるものの、“再び”の意味を想起させる「Re」と、“就職活動”の略語である「就活」とを組み合わせた語であることは
容易に把握可能。

つまり、観念としては双方とも造語なのでそもそも対比はできないものだけれど、
敢えて意味を取った場合でも、その意味するところは明確に異なり、混同の余地はなさそう。

外観も、詳細省くけど明白に異なる。

取引者/需要者の注意力、という観点でみても、
・求職者(就活中の学生/第二新卒)が需要者であるサービス[求人情報の提供、就職に関するセミナー 他]についてみれば、
 それぞれの需要者は異なる
・求人企業が需要者であるサービス[求人活動・採用活動及び人事に関するコンサルティング 他]についてみれば、
 需要者=求人企業、は一致する。しかし取引で提供される具体的なサービスは異なる
つまり、抽象的な意味で“就職に関するサービス”という捉え方では一致するものの、その詳細は異なる。

そして(ここが重要なポイントの一つだと思うが)、
求職者(学生/第二新卒)であっても求人企業であっても、
それぞれに通常有する注意力を想定すれば、混同の可能性は低いように思われる。
“求人を出す企業内で、部下が上司の指示を聞き違えて発注する可能性が高い”という主張は、ちょっと厳しいんじゃないかな、と。

というわけで、周知商標へのフリーライドの議論でバイアスがかからない限りは混同可能性の主張は厳しいように思われる
(仮に「Re就活」が周知だと認定されたとしても、それは飽くまで前提条件であって具体的な混同可能性の主張は苦労しそう)。

ともあれ、今後の動きをケアしておきたいと思います。
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【知財記事(特許/商標)】ロゴもディスタンス

2020年04月25日 09時40分39秒 | 知財記事コメント
こんにちは!
快晴の@湘南地方です。

今日も今日とて勤務中。
とはいえ、少しゆるゆる目に、普段手が付けられずぐちゃぐちゃになっている身辺の整備に着手。。。
したら、なかなか終わらないぞこれ。
現在机の上は摩天楼状態です。

さて、そんななか、今日はこんな記事

(日経電子版より引用)
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企業もディスタンス探ろう


最近目にするのが、おやっと感じるような企業の広告への工夫だ。独高級車ブランドのメルセデス・ベンツとアウディ、米国のコカ・コーラやマクドナルドはシンボルマークや社名のつづりに間を空けたデザインを採用し、ネット上でも話題だ。「気持ちは顧客と一体だが、当面はお互いのために離れていましょう」。そんなメッセージが込められている。


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(引用終わり)

自社のCIを“いじる”というのは、実は結構ハードルが高い行為なわけで。
既に十分ターゲットとなる顧客との関係が構築されていることが前提。
例として挙げられている企業がいずれも超有名企業であることもうなづける。

一連のコロナ騒動で、消費者の購買行動も変わってきており、
自動車等の大きな買い物は控えがちになり、
外食はしたくでもできなくなり、代わりにテイクアウトが増え、
巣篭りで、ECサイトをこれまであまり利用していなかった人も利用するようになり。

こういう状況だと、「商標の機能」というものもすこし意味合いが変わってくる、のかな。
本人の購買体験以外の評判(口コミとか)に立脚して生じる信用を、如何に商標と結びつける行動をとることができるか。
もちろん“あくどい”手段(ステマとか)はなしで。
広告宣伝機能的側面がより強くなってくる。サイト上に数多ある商品群の中で需要者の目に留まる/検索に引っかかる/ノイズが入りにくいマークの選択。
…まあ、今に始まった話じゃないのか。
短くて覚えてもらいやすい名前より、予測変換で出てきやすい名前、とかか。
このあたり、工夫の余地は大きそう。

なお、
記事の趣旨自体は上記はおまけ的位置づけで、要旨としては
・「ソーシャルディスタンス」には、飛沫が届かない距離という考え方のほかに「Level of Service」という国際標準も根拠になっている、という見方もある。
・企業の競争戦略戦略策定においても「ディスタンシング」は重要で、顧客との距離、ライバルとの距離、海外市場との距離を見据えて決定していくのが良い。
というところ。

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【知財記事】スタートアップ向けのサービス

2020年04月22日 08時40分59秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
気持ちの良い風が吹く今朝の@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(日経新聞より引用)
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スタートアップ向け定額法務サービス、ZeLo

法律事務所のZeLo(東京・千代田)は月内に、スタートアップ向け定額法務サービスを始める。複数の弁護士がチームで対応し、一般的な法律事務所の時間制料金に比べて相談料を3割程度安くした。料金は相談時間に応じて異なり、月数万円~数十万円。相談は契約書のチェックや知財戦略など幅広く受け付け、回答時間も短くする。資金に限りがあり、迅速な対応を求めるスタートアップの需要に応え、年100社程度の利用を見込む。
(以下略)
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(引用終わり)

記事になっているサービスに関するページ…をリンク張ろうと思ったけど「大人の事情」でヤメ。

リーガルサービスもサブスクの時代なのね…というか、「顧問契約」というと敷居が高くなっちゃうから「定額サービス」という言い方にした、といったところかな。
うちもまあ、開業当初からそんな感じでやっているのだけど。ニュースバリューとしてどのあたりが評価されたのだろうか?
それにしても、サービスメニューと単価決めが、難しいところなのよね。

時代が変わっていっているなか、サービスの提供の仕方もアップデートしていくのは当然のことで。
ただ、「適正対価」をどう納得感あるかたちで説明できるかは重要なポイントだと思います。
「価格を」ではなく「価値を」高める行動を日々行うことが肝要。

弊所でも、メニュー刷新も含め色々検討中。
今回のコロナ禍を「禍」だけではなく「きっかけ」にするんだ、と思い取組み中。
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【知財記事(商標)】「TOKYO2021」

2020年04月20日 09時04分44秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
雨振りそぼる今朝の@湘南地方です。

自分がちょこちょこ聴いているラジオのパーソナリティが体調不良で番組をお休みするとの報(こちらとかこちらとか)に触れると、
「うーん、いよいよ近づいているのだなぁ」
と思います。
声のお仕事の方々なので普通の人よりも一層注意されているにもかかわらずこの状況。。。

さてさて、そんな中、対人接触8割減で今週も過ごしてまいります弊所です。

今日は、こんな記事

(livedoorNEWSより引用)
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五輪組織委が超ファインプレー!!「TOKYO 2021」商標出願していた

これは驚きだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催が1年延期となった東京五輪について大会組織委員会は引き続き「TOKYO2020」の名称を使用すると発表したが「TOKYO2021」の商標を出願している個人・団体が存在することが判明。本紙が調査したところ、なんと“本家”の組織委も「――2021」を出願していた。しかも、五輪延期が正式決定した翌日という用意周到ぶり。その真意とは?
(以下略)
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(引用終わり)

…再三表明しているように、当職としては
“オリンピックなんて要らない”
のスタンスなので、、、まあそこはさておき、事業をするにあたって先回りして保護を試みる、
という点においては、確かに良い振る舞い。

記事の中にもあるけれども、
本件出願前に2件先行出願がある。
(レピュテーションの問題もあり画面は貼りませんが、ご興味ある方はJ-Platpat > 商標検索 > 「検索項目」を「商標(検索用)」として文字列「TOKYO2021」を入力すると結果が得られます)

もう、あれじゃない?
会議もテレビ会議システムにひたすら移行しているし、なんなら飲み会だって遠隔でやるようになってるんだから、
オリンピックもそれぞれ地元で競技してリモートでやればいいんじゃない?
公平性はともかく、興行的に盛り上げることは、技術的には可能かと。

だめなら、選手がみんなハイパーオリンピック(古い)をプレーして対決。

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【知財記事(著作権)】コロナ周りの著作権騒動もろもろ

2020年04月15日 09時23分01秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
今日も引き続き快晴っ!な@湘南地方です。

さて、こんな春うららかな日々に多くの方々は巣篭り生活を余儀なくされているわけです。
子供たちも休校になったり自宅学習になったり、或いはオンライン授業になったりしているところもあるようです。

そんな中、著作権関連のニュースを何点か。

(1)遠隔授業での教科書利用
日経新聞より引用
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遠隔授業で教科書利用可能に 改正著作権法、28日施行

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は10日、教科書などの著作物をインターネットなどによる遠隔授業で使えるようにする改正著作権法を28日に施行する政令を閣議決定した。政府の緊急事態宣言発令で多くの小中高校や大学などで休校が続く中、遠隔授業をしやすい環境を整えて学習の遅れが生じないようにする。

ネットやテレビを通じた遠隔授業で、教科書などの著作物を自由に無償で使えるようになる。このほか、予習・復習用の教材を、教員がメールで子どもに送ったり、外部のサーバーで共有したりできるようになる。
(以下略)
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(引用終わり)

もともと2018年に成立していた改正著作権法の、第33条の2→第35条ですね。
音楽のデジタル化補償金の教科書バージョンですな(ちょっと乱暴?)。

経緯が少しわかりにくいかもしれないので平たく言うと
・改正法の施行にあたって補償金で関係者調整が遅れていた
・ここにきてこんなコロナ騒ぎ→オンライン授業全面導入待ったなし
→ひとまず今年度に限っては補償金無償でやろうや

という流れ。

その管理団体=SARTRAS(一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会)のサイトがこちら

専門家なのにバカっぽい発言させてもらうとすれば、
“「文化の発展に寄与することを目的とする」著作権法の枠組みで、きょうび教科書の「デジタル化」で金取るのが基本的枠組みになってるのってどうなん??”
と思う面も正直ある。
いまどきオンライン化で手数料取るなんて…特〇庁の窓口じゃあるまいし(ボソッ)。

とはいえ、事態に即して速やかに適切な措置が取れたことについては歓迎して良いんじゃないかと思う。
いっそこのまま恒久無償化で。必要なのは文化の発展と教育環境の改善であって天…(以下自粛)。

(2)絵本の読み聞かせ動画

BuzzFeedJAPANより引用
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「好きだから」こそ思いとどまって。“愛ある”著作権侵害に悩む、絵本出版社の嘆き

1歳の息子に見せるYouTubeの動画を探す時、いつも気になっていることがあった。「この絵本の読み聞かせ動画たち……アウトだよね?」

数分で読み終わる絵本。短い本文はもちろん全文転載……ならぬ全文読み上げで、挿絵もたっぷり入っている。
出版社や作者の名義で公式にあげられているものもあるが、多くは個人によるもののように見える。
人気動画の中には、広告が入っているものも少なくない。1000万回を超える再生数のものも複数ある。
マンガの海賊版サイト「漫画村」の騒動は記憶に新しいが、絵本ももちろん著作権がある作品だ。
動画のコメント欄には「子どもが大好きなので助かります!」なんて無邪気なものもあるが、立派な著作権侵害にあたる。 特に読み聞かせ動画が目立つ「だるまさん」シリーズを刊行しているブロンズ新社に現状を聞くと、出版社側もネット上での著作権侵害の対応に苦慮している実態がわかってきた。
(以下略)
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(引用終わり)

良いものだからネット上で拡散したい。。
このご時勢、おうちで子供のお相手に困っている人もいるだろうから少しでもそのお役に立てば。。
善意に発する行動であるケースもあるだろうし、広告収入目当ての場合もあるでしょう。

後者は当然にNGだとして、前者も法律的にアウト。
善意だから違法を免れるわけじゃない。

この、
「良かれと思ってやったこと」
というのは結構厄介で、ともすると
なんでそんな法律になってるの?誰得? とか、
みんな喜んでくれるのに とか
つい考えてしまいがち。そして実際それで喜んでくれる人がいるのも事実。

だけどこの考えには、「クリエイターに対する敬意」という視点が抜け落ちている。

当方、個人的には、

(コロナ云々という意味じゃなくこれだけ情報通信手段が充実しているという意味で)
こんな時代なんだから可能な限りシェアできるものはシェアして、
金銭的な解決を図れば良いじゃん

というスタンスの側ではあるのだけど、
その前提としては「それをクリエイターが(明示的であれ黙示的であれ)許容していれば」 という条件が付く。
(この時代だから、クリエイターもそのあたりはもうちょっと柔軟に対処しようよ、という思いもあるけど、そのあたりは掘り下げだすとこのブログ内では収拾付かなくなりそうなのでここらで止めておく)

星野源の動画に乗っかった某首相の件も、根本にあるのはこの点かなあ、と。
この(某首相の)ケースは当然「違法」じゃないんだけど、クリエイターがどういう思いで作ったものか、を汲み取ることは最低限の礼儀かなと思う。


未曽有の国難に著作権とか細かいことをぐじゃぐじゃ言うな!という風潮にはまだなっていないことに、逆に少しほっとしている。
法律が先にあって人の気持ちがあるんじゃなくて、人と人とが立場も利害も違う中で共存する中のルールとして法律があるのだから、
まずは“自分が同じことされたらどう思う?”というシンプルな視点で捉えてみることは大事じゃないかな、と思う次第。
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