弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【実務関係(知財統計)】特許行政年次報告書2020

2020年07月15日 08時38分07秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
どんより曇り空な今朝の@湘南地方です。

さて、毎年この時期に公表されている掲題の件
年ごとのトレンド、またそもそも特許なら特許が年間何件程度出願されているか、という
「相場感」を知っておくことは大事だと思うので関心を持ってチェックしています。

肌感覚と違うことの“感覚の調整”という面もある。

例えば、ここんとこ自分の仕事としては取り扱いが増加傾向な審判の件数。
商標の不服審判、2019年は811件。感覚的にはその倍程度はあるものと思っていた。

或いは、弁理士の登録人数。合格者数の減少とともに全体数も漸減しているとおもっていたら
実は今も緩やかではあるが増加していた(現状登録者数は11,488人)。

特許登録率(※特許出願件数に対する特許登録件数の割合なので審査請求していない件数も含み、純粋な査定率とは異なる)が約55%
こちらも感覚よりも高い。
出願件数が漸減しているのに対して審査請求件数はほぼ横ばいなので、率としては上がっている。
出願人としても戦略的に出願段階で案件を選別しているのかな、と感じる。

特許の拒絶査定不服審判の請求成立率=68%。
まあ、前置審査で特許になっているものも含まれているからこの数字なのだろうけど、意外と高いな。

一方で商標では「特許登録率」のような指標は無いけど、
敢えて「商標登録率」(=商標登録出願件数に対する商標登録件数の割合)をみると、109,859/190,773=約58%
こちらは、肌感覚よりもかなり低いな。

とまあ、全体像を踏まえて自分の仕事を見つめ直してみるのもときには大事。
コメント
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