弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
本ブログがKindle本に!「アマゾン 三色眼鏡」で検索!!

【今日のひとこと】「死ぬまで勉強」(「1日1話…」より)

2024年04月05日 09時27分02秒 | 書評
おはようございます!
雨は、一応あがったのかな…?まあなんとなくぐずつき気味な@湘南地方です。

金曜日。あー、今週は何か空回り感が強かったなぁ。
せめて今日くらいきっちり立ち回って、「借金」を減らそう。
「一週間で4勝3敗」を目標としている身としては、今日から逆転3連勝を目指す。

さてさて、今日は掲題の件。
例によって「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より。
大工棟梁である田中文男さんのお話。
大工の技術取得法は大きく3つにわけることができる。
1)慣れて身につける = いろいろな道具を自分の手足として使いこなす
2)教えてもらって覚える = 親方や兄弟子から大工になるための常識を教えてもらう
3)習って高める =死ぬまで勉強!

これは大工さんに限らず、あらゆる職業に通じるところだと思う。
特に三つ目。

今の職についてぼちぼち四半世紀(早っ…!)なわけだけど、
知識のアップデートを意識的にどん欲にやっていかないと、
まるで「昔受けたギャグを一生やり続けている芸人」状態になってしまう。
いや、芸人さんの場合はむしろそれを「時代に合わせて」やり続けるスキルが必要なわけだけど、
(その意味でダチョウ倶楽部とかゲッツとかは芸達者なわけだけど(ゲッツの名前が出てこないけど(笑)…あ、ダンディだ))

我々は「我々の業界の常識」と「ビジネスの常識」の両方を常にアップデートさせていきつつ
新たな接点を探し、セールスポイントを見出していかないといけない。
そのときになって”あの知識が必要だったのか~”と後から思っても手遅れなので、
常に広め広めに「仕入れ」をしておかなければいけない。

「いけない」を繰り返しているけど、そんなに悲観的には考えていなくて、
新しいことを学ぶのはいつだって楽しい。
ある程度「義務感」というプレッシャーがないと「勉強」はできない。
で、「勉強」は好きだ(たぶんM気質だ)。なので、今の仕事は天職なのだと思う。

「死ぬまで勉強」、望むところだ。
その気持ちが無くなったときが、この仕事を辞めるときなんだろうなぁ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評】「なぜ?」を繰り返す(「1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書」より)

2024年03月25日 09時38分25秒 | 書評
おはようございます!
シトシトと春雨降る@湘南地方です。

♬月曜日の雨は嫌いと~ と歌ったのは福山雅治ですが(「Melody」の2番の出だしね)
25時の電話のベル 土曜日の仕事 はももっと嫌です。
そういえば先週金曜日は事務所のデスクで眠りにオチて、25時どころか26時半頃の警備会社からの電話で起こされました。
…ああそうか、だから週末生活リズムがぐちゃぐちゃだったんだ。

そんな福山雅治が主題歌を歌うドラマ「春になったら」が今日最終回。
本当に、ほんっとーに久しぶりにドラマを観た。
早く観たいような、終わってほしくないような。

さてさて、本題からだいぶ離れた。
毎朝のルーチン、「1日1話」シリーズ。今日はトヨタの張富士夫さん。
「なぜ?」を五回繰り返す訓練、なるほどねぇ。
表面的な原因を見つけて満足するんじゃなく、根本的な問題点を把握して改善していく。
忙しさにかまけてなかなかできないわけだけれども、仕事人としては大事な姿勢。
…とはいえ普段の業務ではなかなかできないけどもね。
でも大事なのは、これを
「訓練」
と称しているところ。
モノの考え方の、姿勢を身につけること。
姿勢が違うだけで、日々の違いはわずかだとしても長い年月経つと物凄い差となって顕れる。
クセ、習慣、習い性としていくことで、物事を洞察・探求する姿勢が身につく。

気が付けばぼちぼち五十歳が近づきつつある。
日々の所作が惰性に流されていないか?
基本こそ大事。姿勢こそ大事。
易きに流れず、日々ちょっとずつの“痛苦しい”を経験していくのが、結局一番ローリスク。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評'24-03】「彼女は存在しない」(浦賀和宏)

2024年02月13日 09時08分14秒 | 書評
おはようございます!
快晴の@札幌です。出先でも頑張ってお仕事!

さてさて、出張移動中に読んだ一冊。
知人と「オススメの本紹介しあう」機会があり、紹介してもらったので手に取ってみた
(ちなみに私は「テロリストのパラソル」を紹介した。懐かしい。)。

ミステリーなのでネタバレにならぬようあらすじは避けるけど、
最後の大どんでん返しの加速感はこれまでに経験がないかな。
「人格」ってなんだろ? って改めて考えてしまったわ。

とはいえ、わたしには若干エグめの描写が…
誰も救われない感で放り投げられてしまうエンディングは、一日引きずる
(昨夜あまり眠れなかったことの一因かも)。

というわけで、人へのオススメ度は ★★★☆☆ 。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評’24-02】「それってパクリじゃないですか? 新米知的財産部員のお仕事3」

2024年01月05日 08時47分09秒 | 書評
さてさて、本日2本目。
そして今年2本目の書評。
…実質正月に数本書評かいて終わりじゃん! と思った本ブログ読者の皆様。さすがです(笑)
ま、今年はもうちょっと読書もしたいとは思っています。

さてさて、シリーズ3作目の本作
今回は「パテントトロール」と「情報漏洩」。
“月夜野ドリンクに最大の危機到来!”との文字が躍る。
そこはかとなく下敷きになっているロマンス的なものとの兼ね合いも良い感じに描かれている。

2時間くらいで読破。次巻へと続くストーリーになっており楽しみ。
詳細は実際にお手に取ってもらうのが一番だが、
飽くまでエンタメはエンタメ、だけどそれなりに知財実務のリアルも描かれてはいる
(あまり身の危険を感じるようなハードボイルドな展開には実務上遭遇したことはないが(笑))。

あとずっと気になっているのは、登場する特許事務所のベテラン女性弁理士、
モデルがいるとしたら自分の「お知り合い」のような気がしてしまう(名前的にも)。

ともあれ、ご興味のある方はご一読を。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評’24-01】「最高の体調」(鈴木祐)

2024年01月01日 11時03分17秒 | 書評
さて、本日2本目のエントリ。
年末から読んでいた本を読了したので忘れないうちに。

「最高の体調」(鈴木祐)

(超要約)
・現代の環境は生き物としての人間にとって「多すぎ」たり「少なすぎ」たり「新しすぎ」たりするものが多々存在する
・「未来」という概念は狩猟民族・原始時代にはない。だから人は「将来」を考えると不安になる
・だから、遠い「未来」を認識可能な「現在」に近づける取り組みが不安を極小化する
・すべてが満ち足りた状態でもなお行動せずにいられない物事こそが、心の底に眠る本当の価値観
 →具体的な実践手法が諸々紹介されている

(役に立ちそうな情報)
・「ストレスを感じた時」には、「楽しくなってきたぞ!」と自分に言い聞かせること(リアプレイザル という手法)
・「NASAが推奨する観葉植物」が多数紹介されていた。とりあえずポトスとサンセベリアを買ってこよう(笑)

ちょうど新年の計画を立てるところだったので、フレームワークとして早速活用してみようと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評(でもないけど)】1日1話読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書

2023年11月07日 08時49分50秒 | 書評
おはようございます!
結構悪天候な@湘南地方です。

今日はお出かけは昼前からなので、そのころには回復、してる、かな…?

さてさて。
日々のルーチンの一つとして組み込まれている「ちょっとずつ読書」。
掲題の本は基本一日一話読むようにしている。
今日は、ホリプロ創業者の堀威夫さんの話。
ハッとさせられたので取り上げてみる。

スカウトの際の着眼点の一節。
「マイクの前に立った時の顔なんか見ても意味がないぞ。
 待っている時の目を見るんだ。キラキラしたやつがいるから目をつけとけ。
 そうやって素の顔を見なきゃダメだ。」


こういう知恵というか、ノウハウってほんと掛け値なしだよね、と思う。
理屈は後からいくつでもつけられる。実践から得たものは、尊い。

採用面接なんかにも通じるところはあると思うんだよなー。
ただどうやって「待っている時」を作るか…。
これだって知恵と工夫だよなー。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評'23-05】「ゼミナール 「DX時代の知財経営入門」」

2023年04月07日 09時42分55秒 | 書評
おはようございます!
どんよりとした曇り空が広がる@湘南地方です。

昨夜炊いた「乙部町黒千石大豆の豆ごはん」が思いのほか美味しく炊けて
ちょっとテンション良化している今朝です。
…幸せなんて、しょせんこんなちょっとしたきっかけなのよね。
→ご興味のあるかたはコチラ

さてさて、情報発信する側として、
情報発信の一例として購読してみたのが掲題の本。

大学での講義もされているとのことで、その講義案的な側面も結構あるのかな、という感じ。
特定の論点について深堀する、というよりは、基本的なトピックスを総ざらいする、という感じ。
なので「読む」というよりは「ざっと目で追う」感じ。
知らない中身があるわけではなく、知財法の「全体地図」の簡略版、といったイメージ。

今後自分が発信していくにあたって、項目立ての参考にはなるかな、という一冊。
こういう本も、栄養剤的には大事。

[お役立ち度]
★★★☆☆
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評'23-04】「それってパクリじゃないですか? 2」

2023年03月28日 09時25分33秒 | 書評
おはようございます<m(__)m>
雨降りそぼる@湘南地方です。

いかん、お仕事の出力が足りない。
今ある戦力で戦うしかない…宵っ張りからの寝不足。

そんな中書評書いているのもどうなのよ?とは思いますが、
夜中にご飯食べながら読んだものですので、どうかお許しください<m(__)m>

さて、掲題の作品。この4月からドラマにもなるらしく、
弁理士会も広報センターで何かしら関連する活動をやるとのお話も漏れ聞こえてきているところ。

ちなみに一作目のレビューはこちら

今回トピックスとして取り上げられていたのは、
・立体商標の周知性
・企業内における開発と知財の関係性
・特許の中間対応(特に、審査官面接)

いやまあ、どれも身につまされるわ…(笑)逆にあれこれコメントしづらいくらい。
自分の普段の業務をネタにされてるんじゃないか、と。
読んでいると自分の過去の案件など思い出しちゃって、
“なにも息抜きの読書タイムまで知財にまみれなくていいじゃん、自分” とか思ったり。

前作のときも書いたけど、
実際の制度やプラクティスをないがしろにするレベルではない程度のリアリティはありつつ、
エンタメ要素はしっかり入っている良作だと思う。
普通特許の中間対応なんて世間一般からはマニアック過ぎて小説のネタにしようとは思わんわ。

ただなぁ…
TVドラマ化とかゲーム化とかすると、そこから更にスポイルされてしまうケースをこれまでも経験しているからなー(「逆転裁判」の「異議ありっ!!」的な)。
芳根京子は好きだけど、こと自分の業界のことが歪んだかたちで世間に波及したりするのは、控え目に言ってあまり歓迎しない。
できればこの小説レベルのリアリティ度は維持して欲しいな、、なんて思いながら読了しました。

(オススメ度) ★★★★☆
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評'23-03】「2023年日本はこうなる」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

2023年01月29日 09時13分09秒 | 書評
おはようございます!
穏やかに寒い@湘南地方です。

この後少しお出かけ予定。慌ただしく書評。
「書評」、といっても、どちらかというと昨日言ってた“情報サプリ”的な位置付け。

普段お仕事ばかりしていると、自分の関心領域以外の情報に疎くなってしまいがちなところもあり。
ということで、知識の偏りを治す“整体”的な意味合いでざざっと読んでみた。

で、思う。
元から関心あるところ(「知財戦略」とか「インボイス」とか「昆虫食」とか)はスイスイ読めるけど、
基礎知識がそもそも欠けているところ(「人的資本経営」とか「パートナー制」とか「オープンバッジ」とか)は、読み進めるのに苦労する。

ま、それが判ることが目的なので良いのだけど。

自分の年齢が上がってきていることをしっかり自覚して、
関心の幅をより広く持つことを意識しないとなぁ、と思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【書評'23-02】「ストロベリー戦争」(南原詠)

2023年01月15日 10時47分46秒 | 書評
さて、書くのを忘れていたので今日2本目の投稿。

先の「特許やぶりの女王」が面白かったので続編を手に取ってみた(Kindleだけど)。
今度のテーマは「商標」と「地域振興」と「農業」。
テーマ的に自分の業務範囲にどストライクということもあり、移動中にささっと読み進める。

あらすじはこちら
横取り商標を巡る各人の思惑と大逆転的展開。
ま、小説だからね…という部分もありつつ、商標制度や業界で起きていることには忠実な描写。
「事実は小説よりも奇なり」という言葉があるけど、その解決策は冗談でしか提示しないな(笑)
事実は事実。小説は小説。

それにしても。
主人公のキャラが、ちょっと1作目と比べて柔らかくなっている印象があるなぁ。
もう少し理知的かつ合理性追求型なキャラと受け止めていたから多少違和感が。

あと、「特許やぶりの女王」も本編もカラクリのベースになっているのが
他人による出願(特許だと冒認出願、商標だと使用者以外の者による出願)。
まあ、私人間の人間ドラマを描こうと思ったら格好のトピックスなのは確かなので着眼はわかる。
出願人と審査官のバトルを小説にしたって受けないもんね。

ともあれ。
何も普段から案件まみれで生きているのに小説までお仕事チックは中身を読まなくても…と自分でも思ったけど、
そこはそれ、法律世界をエンタメとして成立させている作品で、専門家目線としてもそう多くの引っ掛かりを感じることなく読み切ることができた良作。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする