弁理士『三色眼鏡』の 業務日誌     ~大海原編~

おかげさまで事務所開設6周年!
今後とも宜しくお願いします。

【商標】立体商標(『氷結』容器)

2019年02月26日 07時57分01秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
コートの前を止めずに自転車乗っても寒くない。春が近づいているなー、な@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(朝日新聞デジタルより引用)
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キリン「氷結」立体商標に ダイヤモンドのような凹凸

キリンビールのチューハイ「氷結」の容器に使われる凹凸模様の「ダイヤカット缶」が、商品の形状に商標権を認める立体商標に登録されることが決まった。2001年の発売から19年目での登録で、同社は「ブランドとして高く認知されている証し」としている。
(以下略)
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(引用終わり)



こちらですな。

2001年から発売して、累計130億本だそうで。
まあ継続は力なり、というか、継続した力業というか(いや、悪い意味ではなく。ブランド定着させるキモは不変・継続)。
一般に容器の形状について登録を受けるためには、要件としても「使用による顕著性」(3条2項)のハードルがある。
どの会社でもできるという類のものではない。

出願したのは2015年頭のこと。拒絶査定不服審判を経ての登録(の模様。JPlatpatではまだ確認できない)。
審査段階で3条2項で登録になるケース(3条2項的主張ではなく、本当の「3条2項適用」)って、全体の何%程度なんだろうなぁ…?
自分の経験では…あったかな?あったような気もするけど、6号非該当の主張で認められたケースだったような気も。。
基本審判に上げないと無理(そりゃまあ例外的なものなので審査段階で認めるのは難しいのでしょうけど)。

すみません最後の方は“楽屋ネタ”のような感じですが。
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【商標】商標登録を前提としたネーミング 

2019年02月21日 08時21分09秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
今日も曇り空。



今日はやや厚めの雲。それでもこれから晴れるらしい。

さて、今日はこんなご紹介
「日本カワイイ計画。with みんなの経済新聞 Vol.178」

「ネーミングクリエイター」 前田るり さん。
古舘伊知郎さんに、現職に至るまでの経緯を掘り起こされる。

“内圧からの開花”には多少古舘節が混ざっている気がするけど、
進路選択にあたって芸術系に行きたかったにもかかわらず親に反対された、という一節について思うこと。
確かに我々の頃って、親から「安全路線」を勧められた。それも結構強めに。
自分が法学部行ったのも、“つぶしがきく”という両親の勧めが無関係だといったらウソになるものなぁ…そしてある意味その通りの人生を歩んでいるのだろうし。

でもまあ、結局子供は自分の心が向かう方に進んで行くのだものなあ。
そのためには「生きていくチカラ」も必要だし、ある程度の「運」も必要。
自分の子供とはそのあたりどう話をしようかな、とか思いながら聴いていた。

それはさておき。

私のお仕事である「弁理士」とはいわば隣接業種である前田さん。
大学同期である彼女に10数年ぶりに再会したときに「ネーミングクリエイター」をしている、と聞いて、
“そんな仕事があるのかー!”
とそのときは思った、正直。
だって「ネーミング」なんていう、最も思い入れの入る、面白いところを外注するの!?
というふうに思っていたので。

その一方で、既に知財屋として働いていた身として
“いや、その名前はさすがにないんじゃない?商標法的に、っていうよりも、なんというか…伝わらないでしょ!?”
という事案に接することも少なくなかった。
私は結構自分の職分を超えて「ネーミング的には、どうなんですかね?」とご意見することも少なくなかったけど。

そんなこんなを経て、色々直接話も聞いたりして思ったのは、
“ネーミングは、伝える技術だし、専門性強いわ”
ということ。
社名や商品名に対する思い入れも良いけど、伝わらなきゃ独りよがり。
法律的に使えなきゃ尚のこと無意味だし←こっちは当職の守備範囲。

極めて制限された文字数や表現技法の中
作り手の思いを、受け手に伝わる形に「翻訳」する仕事、だなあ、と。


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【商標】ティラミスヒーロー

2019年01月22日 08時26分20秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
気持ちの良い冷え具合の今朝の@湘南地方です。

さて、FBでは先予告していた掲題の件。
ネット界隈では、まあ色々言われているようですね。

[事案の整理]
「瓶入りティラミス」で知られるシンガポールの有名店「The Tiramisu Hero」(=①)。
日本でも催事で過去数年にわたりコツコツとプロモーションを展開していた模様。

ところが、
日本において無関係な別の会社(=②)が商標登録の上つい先日店舗をオープン。

(①Hero Holdings Pte Ltdサイト→こちら
(②HERO's サイト→こちら

なお、②の会社は①の会社がシンガポールで使用している「THE TIRAMISU HERO」のロゴを(ほぼ)そのまま日本で商標登録した模様。
日本で「THE TIRAMISU HERO」を使用できなくなった(現状使用できない)①は、新たに「The tiramisu Star」として日本での販売を継続。


[ネット界隈の声(まとめサイトより)]
“有名人起用して海外ならバレないでしょって本家に結局名前やロゴ消しさせて潰してく手口が酷過ぎる…。 ”
“でもこういうのって気付かない人の方が多かったりどうでもいいわって人もいるしやったモン勝ちなのが悲しい。 ”

 ※その他、他社の看板商品についても②の会社が出願している、という指摘もあり。

[所感]
1.まず、良くも悪くも、CGM全開!な時代だなぁ、と思います。
 情報は出し手と受け手が相互に入れ替わって拡散していくので、それを踏まえた発信の仕方をしないといけない。
 加えてこの時代は、事業活動の「ログ」も蓄積されていき、誰でも自由に閲覧できるということを念頭においておくべき。
 ほんの数年前なら、知財に関係のない人がJ-Platpatを使って出願情報を検索するなんてありえなかったことで。
 でも今は、少し使い方を憶えればこの程度のことなら検索できてしまう(一般の方が検索という行為に大いに親しんでいるという背景もある)。

 隠し事はできない。「悪事千里を走る」なんて諺があるけど、今なら千里どころか一瞬で地球の裏側まで飛んで行ってしまう。
 ついでに過去のことまで引っ張り出されて晒されてしまう。怖い時代です。
 
2.で、②の一連の行為が「悪事」なのか?という点。
 …まあ、商売上お客さんにそっぽ向かれたらダメなお仕事でこうなっちゃ、「悪事」かどうかはさておき「悪手」なのは間違いない。
 “違法な行為は何もありませんでした”っていっても、どこかの地方アイドルの運営みたい。

 ただ、「悪手」という点でいえば、“①が日本で出願をしておかなかったこと”も十分「悪手」。
 情緒的には「盗んだ人」と「盗まれた人」とがいて「盗まれた人」を責める人はいない(むしろこぞって盗人を叩く)というのはよくあることだけど、
 顧客を惹きつけるブランドでありながら権利保護を図らないという「不作為」は、
 なんなら自宅の鍵をかけないままにしておくばかりか開けっぱなしにして中にお宝があることを開陳した状態のようなもののわけです。

 だからって勝手に入って盗んじゃだめよ、というのはそうだけど、盗まれた人が悪くないかというと…どうなんでしょうね?
 どっちも「ルール」なり「セオリー」なりを踏襲していない、という点では大差ない、というと言い過ぎでしょうかね。

 たぶん、適法かそうでないか、という点に、世間はそれほど関心はないよな、と。
 「パクる」なんて最低!というところで思考停止しちゃうならそれ以上言を重ねても届かないだろうし。
 実際問題として、②は日本でロゴを商標登録しているけれど、一方で著作物性もあるロゴだと思われるので商標法第29条の規定に基づいて使用はできないと思います。
 で、使用できなければ結局不使用で取消され得るかなぁ、と。
 あと、①は異議期間になぜ異議申立てしてなかったのかなぁ、とか。
 ※改名した「ティラミススター」について、①は2018年10月に出願しています。つまり自社のロゴが勝手に登録されていたことを遅くともこの時点では知っていたわけで、この段階で打てる手段はまだあったことになります。

3.結果、②の会社は、今回の“やり過ぎ”な行為でレピュテーションを大いに下げ、一方①の会社は自社ブランドを一部棄損されたものの需要者のシンパシーを得ることができた、ということになります。適法/違法とは無関係な文脈で救済される状況が、社会の自浄作用とみるべきなのか、それとも群集心理とみるべきなのか、一弁理士としては判然としません。①の会社が国内の会社ではないことも今回の経緯には少なからず影響していることも理解します。ただ、

「大事なものなら、ちゃんとまっとうな手段で守ろうよ」

というのが、知財サイドからの目線ではあります。
議論百出な話題だとは思いますが、今日はこの辺で。

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【恒例】流行語大賞で学ぶ商標2018(第3回)

2018年11月12日 07時55分39秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
今日もお天気イマイチな@湘南地方です。
これからお出かけ予定…。

さて、週末は、というか先週から体調がもう一つすぐれず、
結構寝て過ごしたのですが、今日もまだ抜けきっていないですな。
昨日日中は結構でかけっぱなしだったし。
あんまり休まっていないのかも。

さて、掲題のエントリ第3回。


(4)身の丈に応じてではありますが、幅広く保護(「おっさんずラブ」)

…これを書くと“炎上”しかねないよな、とおもうのですが、
田中圭って、かっこいいの?よくわからん。役者さんなので演技がうまければそれでよいのだけど、イケメンなのか、というと…

ま、時代に応じて美醜の基準は変わりますからね。

ともあれ、今年を代表するドラマのひとつ(だったらしい…観てないのでようコメントせん)。
で、こういうドラマタイトルについて、テレビ局だったり製作会社だったりが商標権を取得している例は多い。
本件もそう。

で、問題はその保護範囲。
詳しくは、2回前のエントリで「称呼検索」の仕方を載せておいたので、これに沿って「オッサンズラブ」で検索してみていただければと思うのですが、
映像関係にとどまらず、まあ幅広く取得している。
グッズ展開するとなると、こういう感じで幅広く抑えることになる。

「カフェにおける飲食物の提供」とか、「宿泊施設の提供」とか、なんかやだな、生々しくて(笑)
恐らく自身の使用を意図しているというより短期的な模倣被害の防止、という観点だとは思われる。
不使用取消は登録から3年経過しないと請求されることはないから、まあほとぼりが冷める頃までは権利も取消されることがないし目的は果たす、ということなのだろう。

商標は、自身が使用をする商品/サービスについて権利取得する、というのが基本姿勢。
なので、この出願は「原則的」ではない、ということは踏まえておくべき。
とは言いつつ、最初の3年間は自身が使用をしていなくてもそのことで権利を消滅させられるリスクはないので、今は具体的な計画は無いけど近い将来グッズを出すかも、ということならば、流行りだしたら出願をしておくというのはスタンスとしてはあり。
区分が増えるとその分コストもかかるので、身の丈に応じて、ということにはなりますけど、ね。



というわけで、3回にわたりお送りしてきたこの特集も今回で最後。
果たして大賞に選ばれるのはどの流行語なのか…?

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【恒例】流行語大賞で学ぶ商標2018(第2回)

2018年11月09日 08時28分33秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
ここんとこスッキリしないお天気が多いですな。今日も雨降りそぼる@湘南地方です。

さて、昨日の続き。

(3)パリ優先権と分割出願 「TikTok」

全く関心が無い、と思っても知らず知らず耳に入ってくるのだから、やっぱり流行しているんでしょうね、「TikTok」。
提供元は中国のメディア企業Bytedance、というところだそうで。中国企業なんだ、初めて知った。

さて、この「TikTok」、サービス開始は2016年9月とのことですが、日本での出願行動はちょっと遅めの2017年11月29日。
市場として有望視できるようになってから、ということなのでしょうか。




但し、他の国で先に出願を行っていたので、その出願日の利益(=優先権)を主張して出願しています。
商標は、第1国出願から6月以内であれば優先権主張可能です。



ところで、この「TikTok」はアプリなので9類確保がマストだと思うのですが、指定商品としては記載されていません。
この点調べてみると、

出願当初は記載していたのだけれど、


4条1項11号で拒絶されています。
これへの対処として、出願人は出願の分割を行っています。
拒絶理由が無いところは残して先に権利化してしまい、指摘されたところを分割して争う、というのが基本的な使い方。
本件は親出願でパリ優先権も主張しているので子もその利益を引き継ぐ。




この出願は現在も特許庁に係属中。

一点疑問が。
分割の親出願の【先願権発生日】は「2017年11月29日」つまり現実の出願日、
分割の子出願の【先願権発生日】は「2017年10月23日」つまり第1国であるインドの出願日。
インドの出願を見れば判ることなんだろうけど、これはインド出願で指定していた商品/役務が子出願にしか含まれてないから親出願の先願権発生日が事後的に繰り下がったのか、それともJ-PlatPat上審査係属中は形式整ってさえいれば一律に優先日表示するのか。。。
短答か口述試験ででも訊かれそうな、ちょっとマニアックな事案、なのかな。


今日は1件だけ。明日に続く、、、のか?もうあんまりネタがなさそう。




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【恒例】流行語大賞で学ぶ商標2018(第1回)

2018年11月08日 08時02分52秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
おー、今日は快晴ッ! な@湘南地方です。

さて、この話題が出てくると今年も終わりが近付いてきたのだなぁ、と感じずにはいられないのですが、
ユーキャン 新語・流行語大賞
の候補がノミネートされました。

今年で7回目になります。今年も、候補となっている言葉の中から、商標的に面白いネタになる言葉を取り上げていきたいと思います。
ただ、世の知財リテラシーが高まっている(!?)のか、すでにいくつかの語は商標絡みのニュースになった経緯もあるものです。
例えば…

・「(大迫)半端ないって」→6/26のエントリでもネタにしてます。
・「そだねー」→これは、Facebookの方で取り上げたんだった。

まあその他にも色々と面白そうな言葉がノミネートされているので、ちょっといくつか取り上げてみます。

<ちなみに、過去の同シリーズのエントリはこちら>
2012年 
2013年 
2014年
2015年 
2016年 
2017年

(1)「ひょっこりはん」

BGMの著作権侵害でも話題(!?)になったひょっこりはん。
“なにが面白いのか判らない”とか叩かれつつも一時期はテレビに出ない日は無かったほど。

…で、誰かが商標取っているかというと、見当たらず。
※こういうときは、J-PlatPatの「称呼検索」という画面で検索します。


(メニューから「商標」>ドロップダウンで「称呼検索」を選択)


(称呼のボックスに、調べたい称呼(=音)をカタカナで入力。調べる指定商品/指定役務も決まっているなら類似群コード等も入力)

なんか近いところで、「ひょっこりさん」というのが出てきた。
仮に「ひょっこりはん」を出願したら、「ひょっこりさん」と類似とされる可能性は、そこそこあるかなぁ。
目立ちにくい位置で[ハ]と[サ]という母音同じな一音相違。

なお「ひょっこりさん」は顔の図形付きの結合商標。顔はひげ面でメガネはかけておらず、あの「ひょっこりはん」とは似ていない。

(ちなみに「ひょっこりさん」、LINEスタンプも販売されている様子。結構有名なキャラ…?)


(2)みんなもぐもぐし過ぎ…「もぐもぐタイム」

「そだねー」とともにお茶の間にほっこり感を提供したのが、女子カーリングの栄養補給&作戦会議シーン、通称「もぐもぐタイム」。正式には「デッドタイム」というそうです。
…結構みなさんこぞって出願中。



平昌五輪で話題になったのが2月頃なので、大半の出願はそれ以降のもの。
1件だけ、それ以前に出願したものがある。
指定商品も他と違って、おもちゃ、ぬいぐるみ、その他身の回り品関係で食べ物じゃない。
なのに審査経過をみると、3条1項各号(=独占適応性がない、という拒絶理由)で拒絶理由通知書が出されている。

3条の判断時点は「査定・審決時」なので、出願していた言葉がその後に偶然めちゃめちゃ話題になって独占性を満たさなくなる、ということは理屈上無いわけではない。
でもなあ、指定商品がこの言葉とはあんまり関係ないもんなぁ。敢えて言えば「洋食ナイフ」とか「スプーン」とか「フォーク」とかが指定されているから、これらの指定商品との関係で独占性なし、ということ?
それもちょっと強引なような。

ちょっと長くなったので、次回に続く。






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【商標】レトロデザインの商標記念証

2018年11月01日 10時04分46秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
すっかり秋めいてきた今朝の@湘南地方です。

さて今年もあと2ヶ月。平成もあと数か月。
そんななか、こんな話題

(経済産業省HPより引用)
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明治150周年を記念してレトロデザインの商標記念証を発行します!

平成30年(2018年)は、明治元年(1868年)から起算して満150周年に当たります。特許庁は明治150周年記念事業として商標登録継続記念証を発行します。
(以下略)
=============================
(引用終わり)

対象となるのは、「明治(1912年7月30日以前)から継続維持されている商標権をお持ちの権利者。」だそう。
気になって検索してみたら、296件が該当する模様(J-PlatPatベース。JP-NETだと303件ヒットした。差分追いかける暇はないので省略)。

今ではほとんど目にすることのない登録商標もある一方で、
サッポロビールのあのマークだとか、
明治屋のあの三角形だとか、
キンミヤのあのマークだとか、
キツコーマンのあのマークだとか
キリンのあの図形だとか

が未だに登録商標として存続している。

100年以上に亘って化体している業務上の信用はいかばかりか、というのもさることながら(だって、上の説明でどのマークのことかほぼわかるでしょ?)、
昔の商標って、なんとなく戦国武将の旗印にも似て、“これで戦っていく”的な思いが見て取れるところがあって、
ちょっとワクワクする。


ま、たまには弁理士らしいエントリをしつつ、今日から11月。張り切っていきましょう。

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【商標】譲渡価格

2018年10月19日 08時24分32秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
窓を開けて仕事していると既に肌寒い、今朝の@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(STRIKE_「事例で知るM&A」サイトより引用)
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アヲハタ<2830>、「アヲハタ」の商標権を中島董商店から取得

アヲハタは、加工食品販売の中島董商店(東京都渋谷区)が保有する「アヲハタ」ブランドに関する商標権を取得することを決議した。アヲハタは現在、「アヲハタ」ブランドのジャム類の製造・販売を手がけているが、同ブランドの商標権は持っていなかった。同ブランドを自社で保有することで、一体的な事業体制を築く。

(以下略)
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(引用終わり)

上記記事だけ読むと、「えっ。いままで商標権持ってなかったん?」となるけど、そうではなく、
中島董商店はアヲハタ創業時の株主。アヲハタ親会社であるキユーピーが同社と商標権使用許諾契約を結び、再許諾の形で使用していたとのこと。

で、取得価額が21億円
J-PlatPatで見る限り、中島董商店が保有するアヲハタ関連の商標権(防護標章登録含む)は約140件弱。
古くは1918年登録の「アヲハタ」もある(アヲハタの前身である株式会社旗道園は1932年設立)。
歴史の積み重ねによりブランド価値が高まっているのだなぁ。算定根拠とか見てみたい。

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【農業知財/商標】プレスリリースのタイミング

2018年09月22日 10時18分07秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!
雨が降り出しました@湘南地方です。
出張から帰ってまいりました。

さて、今日はこんな記事

(日本経済新聞より引用)
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長野県のブドウ新品種、「クイーンルージュ」と命名

長野県は20日、県が開発した赤いブドウの新品種「ブドウ長果11(系統名)」の商品名を「クイーンルージュ」に決めたと発表した。皮ごと食べられ、種がないことが特徴。甘みも強く、アジアなど海外向けの県産作物の主力にしたい考え。県開発の品種としては初めて海外で商標登録を出願するなど、知的財産保護にも力を入れる。

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(引用終わり)

長野県農政部のリリースはこちら
「シャインマスカット」「ナガノパープル」に並ぶ3本柱として期待されている様子。
「シャインマスカット」といえば苗木の流出が以前話題にもなった(例えばこちらの記事)。
現状国を挙げて農業知財の保護の警鐘を鳴らしており、今回の名称保護についてもそれに沿ったかたちと見て取れる。

参考になるなあ、と思ったのは、
1)出願の仕方 と
2)プレスリリースのタイミング。

1)指定商品を「果実」だけでなく、考えられる加工食品(加工果実、果実飲料)まで広げて保護している。
 また早期審査を活用できるよう、指定商品表記を審査基準に準拠したものにしている。
 早期審査も出願と同時に行っている。



2)プレスリリースが昨日2018年9月20日。
 商標登録されたのが2018年6月29日、公報発行日が2018年7月24日。
 まずは、きっちり登録されてからのリリースである、ということ。
 また異議申立期間は公報発行後2月であるところ、これもほぼ期間が経過した状態でのリリースである、ということ。
 リスクを極小化できている。

それにしてもこの新品種、糖度が22-23度とのこと。どれだけ甘いのか。
お取り寄せして食べてみたいものです。




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【商標】ファストトラック審査

2018年09月21日 12時40分48秒 | 実務関係(商・不)
こんにちはー!
晴天の@札幌→新千歳移動中です。

さて、今日はこんなニュース

(特許庁HPより引用)
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商標審査に「ファストトラック審査」を導入します

商標登録出願件数が急激に増加する中においても迅速・的確な審査を実現すべく、種々の施策を行っているところですが、今般、その一環として、指定商品・指定役務の記載が一定の条件を満たす商標登録出願について通常よりも早く審査を行う運用(ファストトラック審査)を試行的に開始します。

この運用を行い、ユーザーの方に審査負担の少ない適正な出願をしていただくことにより、商標審査全体の更なる処理促進を図ってまいります。是非「ファストトラック審査」をご活用ください。

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(引用終わり)

対象となる出願は、
(1)出願時に、「類似商品・役務審査基準」、「商標法施行規則」又は「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」に掲載の商品・役務(以下、「基準等表示」)のみを指定している商標登録出願
(2)審査着手時までに指定商品・指定役務の補正を行っていない商標登録出願
の両方の要件を満たすもの。

2018年10月1日以降の出願で要件を満たすものは自動的に対象となる(別途手続きが要らない)とのこと。

国際出願を睨んでいない案件、典型的な商品/サービスについて用いる商標の出願であれば、
ヘンに独特な表示をしないで基準に沿った記載を行った方が結果はすこーしだけ早い、ということ
(現状FA=ファーストアクションまでの期間が8月→適用されると2月程度短縮)。
それ以上急ぐ場合は従来通り早期審査を利用すべき。


審査期間、確かに最近まただいぶ延びてきているしねー。
“本運用の利便性を高めるため、今後、基準等に掲載する商品・役務表示の充実も検討していく予定です。”
という点も含め、良いアプローチかと思います。
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