弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

事務所開設12年目!
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【知財記事】偽ブランド品を購入してはいけない理由

2024年07月24日 10時34分42秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
熱気むんむんな@湘南地方です。

ここんとこ業務日誌ばっかりだったので、久しぶりに知財記事など。

今日は京都新聞の記事から。

(以下引用)
==================================
ブランド品に似せた模倣品を買わないよう若い世代に呼びかける授業が6月、京都市北区の紫野高であった。生徒ら約300人が、模倣品の売買が正規品を販売する企業に与える影響について考えた。

フリマアプリや交流サイト(SNS)などで模倣品に出合う可能性が高い若者に向けて注意を促すため、北署が特許庁に講義を依頼。同庁の職員が6月19日、生徒らに向け、偽ブランド品が流通することで、価値ある商品を提供する企業のブランドイメージを傷つけてしまうことなどを説明した。
(以下略)
==================================
(引用終わり)

「模倣品を購入してはいけない理由」を一番シンプルに答えるとしたら、
“購入したその人の価値が下がるから”
だと思う。

仮に気が付かずに偽物をつかまされていたとしたなら、その観察眼が疑われるわけだし、
仮に百も承知で偽物を購入していたのだとしたら、単純にダサい。自分のしていることがどれだけ世の中に悪影響を与えるか、が想像できない大人は、ダサイ。
その意味で、高校生にちゃんと理屈をもって説明する機会を設けている、というのは良い取り組みだと思う。

「模倣品」というだけの言い方だと受け手によってその意味するところが色々変わってきてしまうのだけど、
そのあたり京都新聞さんはしっかり伝わるように“ブランド品に似せた模倣品” “偽ブランド品” と表現していて好感が持てる。
先行商品をベンチマークしその一部を取り入れつつ新たな商品を生み出すことは、この文脈で言う「模倣品」ではないからね。

結局、ブランド品それ自体を愛でる、というのもあるのだけれど、
その逸品を所有するにふさわしい「生き様」とか「信条」を実践しているのが、格好いいんだよな、と思う。
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【実務関係(四法)】J-Platpat刷新に向けた検討状況(だいぶ先の話)

2024年06月26日 08時53分21秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
薄曇りな@湘南地方です。
空気はだいぶムシムシ。。

さて、掲題の件がちょっと前にリリースされていました。
すわっ!(←今の子には通じないんだろうな。)また改変されるのか…?
と思ってみてみたら、予定は2029年1月

だいぶ先の話ではありますが、でも中身は、
現状の有料サービスと同等程度のメニューになるような感じだな。
業務環境が良くなるのは良いことだけど、民間業者も進化していかなければいけないから大変だな。




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【実務関係】知財推進計画2024

2024年06月06日 09時49分27秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
空気がしっとりしている@札幌です。
ここ2,3日こんな感じだなぁ。

さて、掲題の件がリリースされていました。
到底全部読み切れていません。これからちょっとずつ読みます。

ダイジェスト版はこちら
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【雑記】生きづらい世の中だねぇ…

2024年05月23日 08時51分19秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
曇り空の@湘南地方です。

なんか、
・電気代の実質負担が6月から上がったり
・NHKがスマホにも月額課金するとか言い出したり
・物価上昇の流れが止まらなかったり
・社会保険料の負担も増えたり
・損害保険/地震保険もやたら値上がりしたり
・減税分を給与明細に明記しようとか言い出したり…
とても生きづらい世の中だよなぁ、と。
そしてその殆どが不満を個人的に持っていても改善されることがないものだったり。

人心が、荒廃しちゃうんじゃないかね。ほんとに。
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【実務関係(商標ほか全般)】ひな形が欲しいと言われても…

2024年03月01日 08時58分43秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
ようやく雨も…あがったかな?な感じの@湘南地方です。

日米が「大谷翔平結婚!」のニュースに湧いた今朝ですね。
お相手がどんな人だとか馴れ初めだとかプロポーズの言葉だとか、、どーでもいいです。
聞きたいのは、「体制」が変わって今シーズンの意気込み、その一点。
プロスポーツ選手のフィールド外の話は、ほんと結構どーでもいい、と思う派です。

さてさて。
今日は、よくあるお話をタイトルに挙げてみた。
権利者さんがライセンスアウト=例えば自分が保有する商標権を他人に使わせたい、という場面があり、
「契約書のひな形をもらえませんか?」と言われることがしばしばある。
…同業者の方々、どうしてるんだろうな…?

これが例えば、権利を譲渡する、であればまあまだわかるのです。
そんなにバリエーションがあるわけじゃないし、結局対特許庁で申請手続が伴うし、
何なら譲渡交渉や価格交渉を行うこともあるから、その一連の業務の中で契約書をこちらで準備してしまう、というのは。

けど、ライセンスは、ねー…
難しいんですよね。
ネット上にはひな形が転がってはいるけど正直汎用できるものではないし。
ライセンスに及ぶ背景とか、具体的なライセンスの条件とか、当事者同士の関係性とか、色々あるし。。。
何なら依頼人の思惑と相手方の思惑となんて、合致していないことの方が多いし。
…なのに、“なんかこう、ぱぱっとできるでしょ!?”的な感じで尋ねられることが多い。
(まあそのように尋ねられるのはスキルを頼っていただいている顕れでもある)

個人的には、ライセンス契約書って「ドラフティング」というよりは「カウンセリング」に近いな、と思っている。
ちゃんとお話を伺わないと適切なものは作れない。
のだけど、依頼する側からすると“たかが良くある契約書の一つでしょ”と思っているフシが、ときおりある。

例えが適切かわからないけど、「ヘアメイク」に近い、かも。
ヘアカタログをお出しはできるけど、その人の体型や顔のかたちによって合う合わないがある。
「いー感じにして」では、その人にとって何が「いー感じ」かもわからないし、
その人の職業や普段の生活などによって「いー感じ」は変わる。
本人的に「いー感じ」でも周りから見たらそうでないものを進めるわけにもいかない。


とまあ、日常の業務の一つとっても、それなりに考えてやっているのですよ、というお話でした。
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【実務関係】電子特殊申請やってみた(やってもらってみた)

2024年01月30日 08時54分13秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
快晴の@湘南地方です。

昨日は結構早朝から根詰めてたので、夕方早々にスタミナ切れ。
ゆるゆると過ごし、ドラマを観て寝る、というここ数年やったことのないムーヴでした。

さてさて、特許庁も電子化がだいぶ進んでおり。
かつては紙申請のみだったものが徐々に電子化されて行っています。

誤解の無いように念のため言うと、
 「国内出願/PCT出願」は既に遠い昔から電子化されています。
 一方、権利化された後の手続(表示変更=住所変更や名称変更)や海外商標出願関係の手続は結構紙が残っていて
 …主に印紙代の関係からだったのだと思いますが。

で、今年からそうした申請手続も電子化されました。
といっても自ら「手を下す」わけではなく、、、実際のオペレーションは事務員にやっていただいたわけですが。

特に大きな問題もなく無事手続完了。
敢えて言えばクレジットカード決済手数料2.2%が取られるのですが
(なぜ手数料が必要なのかをこちらでくどくどと説明されている)、
郵送費用のことを考えればまあ仕方ない、のかな。立替コストとしては高いが。

そうなのよね。これまでもコストはかかっていて、新たな手続にすると新たにコストがかかるかのように思ってしまうけど、
乗り換えることでなくなるコストもあるわけで(だからまあ郵便局は電子に乗り換えられることで売上がジワジワ減っていく)。

自分が事務もやっていた頃から事務手続きはあれやこれや変わってしまっていて、自力でやらなきゃいけない場面が来たら大変だな…
と思う。時折キャッチアップしておかなければ。
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【実務関係(四法)】令和5年度審査の質についてのユーザー評価調査報告書

2023年10月03日 09時45分31秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
快晴の@湘南地方です。

10月が緩やかに滑り出し、そして気持ちよくお仕事。。。
午後からは外出だし、まあ頑張らねば。

月末のレースに向け、
・脚づくり と
・ウエイトコントロール と
・柔軟
を意識している。

仕方ない。認めるしかない。
身体はね、やっぱり衰えは来てる。
20代、30代前半の頃の踏ん張りは利かない。
だからこそ、やれる努力はやろう。

とまあそんなわけで今日のネタ=掲題の件。

経産省HPより引用)
===================================
令和5年度審査の質についてのユーザー評価調査報告書を公表します

特許庁は、ユーザーの声を把握し、品質管理施策に反映させるため、審査の質についてのユーザー評価調査を毎年度実施しています。
本調査で頂きました評価とご意見を生かして、今後も審査の質の維持・向上に努めてまいります。

(商標について)
…また、分析の結果、「識別性の判断」、「審査官間の判断の均質性」の項目が、商標審査全般の質の評価への影響が大きく、かつ相対的な評価が低いことが分かったため、これらを優先的に取り組むべき項目と設定しました。今後も、商標審査基準等の審査の基本方針に従って適切な審査を行うとともに、業界団体や企業との意見交換、審査官間の協議等を引き続き実施し、判断の均質性の向上に努めてまいります。
===================================
(引用終わり)

9割以上のユーザが「普通」以上の評価。というと、高評価とも取れるけれど、
まあそこまで積極的にネガティブな評価をするのってよっぽど具体的な理由があるケースだったりするから、
ちょっと額面通りには受け取ってはいけないところじゃないかなぁ、と思う。
上記に引用したけれど、「識別性の判断」にはどうしても主観的要素が介在する余地が大きく、審査官によるブレは大きいところだと思う。
(まあそれにしたって昔のような“トンデモ判断”は減ったとは思うけど)

審査能力の向上に呼応して、代理人の能力も向上していかなければなりませぬ。
がんばります。
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【意匠】改正意匠法に基づく新たな保護対象等についての意匠登録出願動向

2023年05月16日 08時32分16秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
快晴!気持ちいい! な@湘南地方です。
なんとなく体調も良い気がする(単純)。

さて、今日は5/11に特許庁より掲題の件の集計結果が発表されました。
その内容がこちら

数字は改正後の累計だと思われる(件数的に)。
ちなみに日本国内の意匠登録出願の件数はここ数年横ばいで年間約3万件弱。

関連意匠は対象が拡充されて、本意匠の公報発行後(但し基礎意匠の出願から10年まで)の出願も対象となった。
出願全体に占める割合として約10%程度。そのうち拡充された対象がどれだけ含まれているかはこの統計からは判らないが、
活用されている(というか後から補正して結果として関連意匠になるケースの方が多いのかと思うが)。
改正の狙いは実現されているといえそう。

画像は、もう少し件数伸びるのかな、と思っていたがそうでもなかった。
建築物、内装は、むしろよくこれだけ件数出たなぁ、と。
いわゆる王道的な知財の活用法ではないけれど、“球種”としてバリエーションがあることは良いこと。
ただまあ代理人としては、レアな案件が来ても焦らないように、普段から準備を整えておかなければなぁ、と思う次第。

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【実務関係(四法)】特許庁が発行しているパンフレット

2023年04月06日 09時27分39秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
やや曇り空の@湘南地方です。
今日から天気は下り坂かな…?

さて、対お客様の説明資料の整備をじわじわと進めています。
その中で、
「使えるものは使う」
という考えのもと、事務所オーガニックじゃない資料の収集(というか情報ソースの確認)も進めています。

そんな中、今日は特許庁の発刊物のご案内 →こちら

これらを直接クライアントさまにご紹介するもよし、
これらに基づいて特にニーズの多いトピックスについて事務所オリジナルのものを作成するもよし。

だいたい年一ペースで更新される感じかな?とすると、5月更新のものが多いので、
来月には多くが更新される感じかな…?


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【実務関係(四法)】審査の質に関するユーザー評価報告書

2022年10月13日 08時41分21秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
小雨降る@湘南地方です。

昨日はCSファイナル第1戦(こう書くと「最初」なんだか「最後」なんだかわからんな)。
ハーフスイングを巡っての判定が物議を醸していた模様。
その時間運転中だったのでラジオでしか聞いておらず映像は見ていないけど、おおかたの声は「誤審(ノースイング)」。
流れが変わる場面だったかもしれないが…まあタラレバですわな。人間が審判しているわけだし。

さて、今日はこんなリリース

(経産省HPより)
================================
ユーザーの声を生かし、審査官の判断の均質性向上を図っていきます
令和4年度審査の質についてのユーザー評価調査報告書を公表します

特許庁は、ユーザーの声を把握し、品質管理施策に反映させるため、審査の質についてのユーザー評価調査を毎年度実施しています。
今回の調査では、審査官の判断の均質性について、多数の意見が寄せられ、ユーザーの関心が高いことがうかがえました。
特許庁は、具体的な課題の把握、審査官間の協議等を通じて、判断の均質性の向上を図ってまいります。
================================
(引用終わり)

野球のハーフスイング、実は公認野球規則には明確な基準は記載されていないらしい。

これに対して、特許庁の審査基準って、かなーり細かいところまで文書化されていて。
それでもまあ審査官ごとの個人差があることは排除はしきれない。
人間が人間の書いたものを見るわけで、時と場所と人を変えれば異なる結論に至ることは、好ましいかどうかは別として一定割合で起きる。

思うに、審査の均質性が問題になる理由って、先行例に基づく予測の前提が覆されてしまうから、というのが多いと思う。
その他には、行政としての同一取扱の原則に反する、とか。
そりゃあ、自分の(あるいは自分の代理する)案件だけが不利益に取り扱われたら納得はいかないわけで。

各法域のコメント、判を押したように
「審査官間の協議等を通じた審査官相互の知識の共有を進め、判断の均質性の向上に努めてまいります。」
とのこと。ま、そう言うしかないよね。


冒頭のハーフスイングの話。
こういう話題になると必ず"だから審判にもAIを導入すれば"という意見が出てくるけど、
それ、ただの責任の外部化だと思う。
審判が恣意的に、或いは怠慢により、あるべきものとは異なるジャッジをすることは厳に謹むべきだけど、
勢いとか、気迫とか、気合とか、何か脳筋ワードの羅列で申し訳ないけど、
そういうものに煽られて判定が微妙に揺れることは、あって良いと思っている(マイノリティかもしれないが)。

人が人とやっていることだもの。機械的判断に基づく合理的結論しか生まれないんじゃ、つまらない。
審判だってスポーツを構成する一要素。審査官だって産業の発展に貢献する一要素。どちらも人間。意思が合ってプロの矜持があるからできること。
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