らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

かき氷の歴史

2023-07-07 | 季節

蒸し暑い日が続いています。
このような日には冷たい「かき氷」を食べたくなります。
先日、近くのスーパーに行ったところ、かき氷を袋に入れて売っていました。
かき氷を袋に入れて、スーパーで売られているとは思いませんでした。
近年のかき氷ブームにあやかって商品化したのでしょうね。

ところで、かき氷はいつ頃から食べられたのでしょうか?
今日はかき氷の歴史について調べました。

「かき氷の歴史」
かき氷の歴史は古く、平安時代、清少納言の『枕草子』に出てくる「削り氷(けずりひ)」が最初と言われています。
当時は、削った氷に蔓草の一種である甘葛(あまづら=蔦の樹液を煎じた汁のことで、はちみつに似た甘味料)をかけて、真新しい金属製のお椀に入れて食べたようです。

冷蔵庫や製氷機のない時代では、夏の氷は非常に貴重なものでした。
冬の間に天然の氷を切り出して「氷室(ひむろ)」に保存し、夏に氷を切り出して都に運ばせ、宮中で暑気払いを行っていたと言われています。
氷は運ぶ間に溶けて、御所に着く頃には小さくなっていたようですが、その氷を小刀で削って食べることができたのは、一部の貴族階級の人達だけでした。



奈良時代には天皇への献上品として氷を利用する制度があったそうです。
江戸時代には、加賀藩が冬期に切り出しておいた雪氷を、毎年6月1日に将軍に献上していたということです。

そして、明治時代に入ると、氷が製造されるようになり、かき氷はより多くの人に親しまれるようになりました。
それでも明治初期は天然氷を使用していたため、その消費量には限りがありましたが、明治16年ごろになると、人工氷の技術が発達し、一挙に大衆的な存在へと産まれ変わりました。
更に、そこから昭和にかけては、氷が機械で作られるようになり、また氷削機も普及して、次第に現在のような形に近づいていきました。

戦前は砂糖をかけただけの「雪」や糖蜜をかけた「みぞれ」、小豆餡の「金時」が主流でしたが、終戦の1945年以降は「レモン」や「イチゴ」などフルーティーなシロップが続々と出現し、日本全国のお祭りの屋台や店頭に並ぶようになりました。
高度経済成長が進むに従って、「メロン」や「ブルーハワイ」など、現在も人気のシロップが一般的になっていきました。

私の子供の頃は、実家の近くの駄菓子屋さんがかき氷を売っていたので、赤い糖蜜をかけた「みぞれ」を買って食べたものです。
密をかけただけのシンプルなかき氷ですが、とても美味しかったのを今でもよく覚えています。

夏の暑さはこれからが本番です。
いくらかき氷が美味しいからと言っても、食べ過ぎないように十分ご注意ください。