らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

ヒペリカムの花と伝説

2021-10-25 | 

春に咲いたヒペリカムの花が、先日、2輪咲きました。
ヒペリカムは春と秋の年2回黄色い花を咲かせます。
今日は我が家に咲いたヒペリカムの花と悲しい伝説をご紹介します。

「ヒペリカムの花」
ヒペリカムはオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で、和名は分類名と同じ「オトギリソウ(弟切草)」です。
そして、別名は、ヤクシソウやアオグスリなどと呼ばれることもあります。

開花は春と秋の年2回で、春は4月~5月頃、秋は9月~10月頃に黄色い花を咲かせます。
その後に結実し、白い実は徐々に赤く色づいていきます。
花径は5㎝前後で、雄しべは基部で5つの束となっています。

・秋に咲いたヒペリカムの花です。


「薬草」
ヒペリカムの茎や葉は、昔から民間薬として止血や傷薬などに利用されており、現在も地方によっては民間療法に活用されているということです。



ヒペリカムは、和名にオトギリソウ(弟切草)という怖い名前が付いていますが、この名前には次のような伝説があります。

「弟切草伝説」
平安時代の花山院(第65代天皇:在位984年9月~986年8月)の御代の頃、春頼という優れた鷹匠がいました。
彼は鷹匠としての腕はもちろんのこと、ケガをした鷹を治療する名人でもありました。 
仲間の鷹匠たちはその治療法が知りたくて、春頼に詰め寄るのですが、春頼は秘密を絶対に教えません。
そのため鷹匠たちは、春頼の弟に兄の秘密を教えるよう迫ったのです。

弟は仲間のお願いを断り切れず、「兄はこの草を傷口に揉みこんでいるんです」と、兄の大事な秘密を教えてしまいました。
 このことを知った春頼は、怒りに怒って弟を切り捨ててしまったのです。
それ以来、鷹の治療に使ったその草はオトギリソウ(弟切草)と呼ばれるようになりました。

・赤い実が可愛いヒペリカムです。


「花言葉」
ヒペリカムには、きらめき悲しみは続かない、などの花言葉があります。
ヒペリカムの鮮やかなイエローの花は、太陽の光を受けて、輝いているように見えるため、”きらめき”とつけられたのでしょうか?
また、ヒペリカムは一日花で儚いですが、花が終わった後に、かわいい実をつけることから、”悲しみは続かない”との花言葉がついたといわれています。

弟を切り殺すという怖い伝説があるヒペリカムは、花と共に実も観賞して楽しむ植物です。