らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「瓢箪から駒が出る」の「駒」は何?

2021-10-09 | 雑学

「瓢箪から駒が出る」という諺があります。
でも、駒って将棋の駒ではないようですが、一体何なのでしょうか?
今日はその由来と故事を調べてみました。

「意味」
「瓢箪から駒が出る」の意味は、あるはずのない、思いもよらないことが起こること。また、冗談で言ったことが本当になってしまうことをいう諺で、「瓢箪から駒」とも言います。
「瓢箪から駒」の「駒」は将棋の「駒」ではなく「馬」のことなのですが、ご存知でしたか?

つまり「瓢箪から駒」というのは、小さな口の瓢箪から馬のような大きなものが出てくることで、現実にはあり得ないこと、現実離れしていることを表現した諺なのです。
その由来はつぎのような故事からです。

「故事」
その昔、中国に伝わる有名な八人の仙人「八仙」の一人で、不思議な能力を持っていた張果という人物がいました。
中国では敬愛を込めて「張果老(ちょうかろう)」と呼ばれる伝説の人物です 。
張果老は中国の各地を白い驢馬(ロバ)に乗って廻り歩いていました。
そして、旅の途中で疲れて休みを取るときに、大きくて邪魔な驢馬(ロバ)を、何と瓢箪の中に収めていたというのです。
再び出掛ける際には小さな瓢箪の穴から驢馬を外に出し、その驢馬に颯爽とまたがり駆けていったということです。

このことから、予想外のとんでもない事が起きたのを「瓢箪から駒が出る」と言うようになったと伝えられています。
やがて、その噂は日本にも広まり「張果老という仙人は瓢箪から駒を出すすごい人」と話題騒然になったといいます。

・瓢箪から駒が出た(ネットより)

「伝説の人物・張果老」
張果は生年、没年共に不詳という人物ですが、唐の時代の皇帝・玄宗(げんそう)に宮廷に招かれ、さまざまな方術を見せたという人物で、中国の正史(王朝の歴史書)にも名を連ね、多くの伝承を残している謎の多い伝説の人物だそうです。
なお、方術とは仙人のみが使うことができる、超現実的な術のことです。

張果老は山に籠って生活をしながら付近の村などを歩き回り、年齢は数百歳だと自称したと言います。
そして、則天武后(周の皇帝  690~705年)に招かれ、山を下りた時に死亡したと言われており、その時に死体は既に腐敗していたというのに、後日その姿は多くの人により発見されたという信じられない話も伝えられています。
その張果老は愛用の白い驢馬で、一日に数千里を移動したとされています。

「瓢箪から駒が出る」というよく知られた諺の「駒」は将棋の「駒」ではなく、瓢箪には到底入りそうもない馬のロバのことでした。
本当に現実にはあり得ないことですね。