秋が深まって、紅葉が全国で見られ、一年の中でも最も美しい日本の風景となっています。
先日の3連休には各観光地は紅葉を楽しむ観光客であふれていましたが、その一方で、コロナの感染者数が連日2000人を超えて、過去最多を更新していました。
大阪でも22日には490人となり、東京を抜いて全国最多となりました。
このため吉村知事は昨日Go to travelキャンペーンから大阪市を除外するよう国に要請し、27日から除外される見通しとなりました。
コロナの感染予防と経済の再生、どのように両立を図っていくか悩ましいところです。
ところで、皆様は紅葉、もみじ、カエデの違いをご存じでしょうか?
今日はその違いについて調べました。
「モミジとカエデの違い」
先ず、モミジとカエデの違いですが、実はどちらもカエデ科のカエデ属に属しており、外国ではカエデ属植物を全て「maple」と呼んでいます。
モミジもカエデも同じカエデ属の植物なので、分類学的に言えばカエデという大きなくくりの中にモミジという種があるというイメージです。
日本での認識はイロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジが、現在、日本で認識される「もみじ」に当たります。
更に、モミジとカエデは分類上は同じでも区別されている部分もあるようです。
その判断基準となるのが、葉の切れ込みの数や深さです。
即ち、葉が5つ以上で深い切れ込みがあって、手のひらを広げたような形状をしているものは「もみじ」と呼ばれており、切れ込みが浅く葉先が細かな形状をしているものを「楓」とすることが多いようです。
「モミジの由来」
モミジの語源は「揉む(もむ)」からです。
平安時代から使われていた染料に植物の紅花(べにばな)がありますが、この紅花を使って布などを染めるときは、水の中で手で揉んで色を出します。
こうして、紅花を揉んで絹布を紅色に染め上げたものは「もみ」と呼ばれていました。
そこから、まるで染料が染み出すように草木が色づいたさまを「もみち」と言うようになりました。
この「もみち」は、当時はイロハモミジやオオモミジなどを示すわけでなく、草木全般が色づいた様子のことを言っていたのですが、いつしか濁音がついて「もみぢ」となり、それがやがて、かえでの中でも特に色を変えて目立つものを「もみじ」と呼ぶようになったということです。
・葉が5つ以上で、深い切れ込みがあって、掌を広げたような形をしているのがモミジです。
「カエデの由来」
一方「かえで」はカエデ属植物の葉形が蛙の手の形に似ているとこから「かへるで」から「かえで」となって現在に至っています。
・切れ込みが浅く葉先が細かな形状をしているものが「楓」とされています。
「紅葉」
紅葉は、全ての木が紅葉するのではなくサクラ、カエデ、ブナ、イチョウなど葉の落ちる落葉樹が紅葉します。
紅葉の簡単な原理は、夏から秋へと季節が変わると、だんだんと光を浴びる時間が少なくなり寒くなってきます。
そうなると、葉の根元と枝の間に「離層」と呼ばれるコルク状の物質ができます。
この「離層」によって、光合成で葉の中に作られていた糖分が枝の方に運ばれず、葉の中に留まってしまいます。
葉の中では、自然と糖分の濃度が上がりそこに日光が当たると、葉の中にある葉緑素「クロロフィル」が分解され糖分と一緒になって化学反応が起こり「アントシアニン」という赤色の色素に変化するのです。
この「アントシアニン」がだんだん増えてくると、葉の表面が赤くなります。
これが赤く紅葉する葉の簡単な原理です。
「紅葉をモミジと読む理由」
「紅葉」と書いて何故「もみじ」と読むのでしょうか?
「もみじ」という言葉は「草木の葉が赤、または黄色くなる」という意味の動詞「もみず(紅葉ず)」に由来します。
紅葉を「モミジ」と読むのは、この「もみず(紅葉ず)」が葉の色が変わることや、紅葉そのものを指す名詞へと変化したということです。