皆さんはコーヒーをよく飲まれますか?
家庭で飲むコーヒーは、粉をお湯で注いでそのまま飲めるインスタントコーヒーがお手軽でいいですね。
このインスタントコーヒーの存在がコーヒーをより身近になるきっかけを作ったと思いますが、いつ頃、誰によって発明されたのかご存じでしょうか?
「インスタントコーヒーの発明」
・発明者:加藤説
実は、インスタントコーヒーを発明したのは明治時代の日本人科学者なのです。
1899年、アメリカのシカゴに在住していた日本人科学者の加藤サトリ氏は、緑茶を粉末化する実験の途中に、コーヒーへの応用がひらめき、スプレードライ製法を用いてその技術を活かした実験の結果、コーヒーの抽出液の粉末化に成功しました。
その後、1901年にニューヨーク州で開かれた「パンアメリカン博覧会」に「ソリュブル(溶ける)コーヒー」と言う名前で、世界初のインスタントコーヒーを発表しました。
加藤氏は、1903年に自身が考案した製法の特許を取得しますが、残念ながら「コーヒー特有の香りに欠ける」との理由で、それほど注目されなかったそうです。
また、その当時に飲まれていたコーヒーはレギュラーが定番であったことから、なかなか一般には浸透しないだろうとの予想から、加藤氏が発明したインスタントコーヒーは商品化されませんでした。
・発明者:ワシントン説
加藤氏の特許取得から3年後の1906年、アメリカ人の発明家ジョージ・ワシントンが、スプレードライ製法を改良した別の方法でインスタントコーヒーに関する新しい特許を取得しました。
ワシントンが発明したインスタントコーヒーは、1909年に『ベルナ』という商品名で大量生産が始まりました。
「世界初の定義」
世界初のインスタントコーヒーは誰が発明したのか?
年代だけで言えば、加藤氏の発明が世界初と呼べるのですが、アメリカ人発明家のジョージ・ワシントン説も根強く残るのだそうです。
その理由は、実験成功か、特許取得か、製品化の成功か、など、どのタイミングを「発明」と定義づけるかにさまざまな意見があるのだそうです。
ただ、現在、世界に普及しているインスタントコーヒーの粉末化の発明は日本人の加藤氏であることは疑いのない事実なのです。
「国内初のインスタントコーヒー」
日本では1960年(昭和35年)、森永製菓が「インスタント」の名前を冠した国産第1号のインスタントコーヒーを発売し、翌年、自由化で海外勢も本格参入して急拡大しました。
しかし、1980年代をピークに微減傾向にあったようですが、今年に入り、コロナ禍の巣ごもり需要もあってか、売り上げは好調だということです。
・国産第1号のインスタントコーヒーです(森永製菓より)
コーヒーは1日に飲む量は成人であれば3~4杯ほど(カフェイン量では300~400mg)ほどがよいとされています。
コーヒー100ml当たりのカフェインは60mgと言われているので、1回に飲む量を計算して飲みすぎないようにコーヒーブレイクを楽しみたいですね。