今日は大阪府貝塚市の水間寺に伝わる伝統行事「千本餅つき」をご紹介します。
水間寺は聖武天皇(724年~749年)勅願の古刹(こさつ)で、「千本餅つき」は古来より伝わる唯一の行事です。
「千本餅つき」の由来
その起源は、伝承によると行基菩薩(水間寺を開基)が、この地を捜し求めて歩かれたとき、十六人の童子が出現し、鳥羽村(現在の貝塚市鳥羽)まで迎えに出て、水間の地に案内しました。
そのとき現れた白髪の仙人が一体の仏様(ご本尊の聖観世音像)を行基菩薩に手渡されました。
十六人の童子は、観音出現を祝い、木を切り棒を作り、喜びの余り手に手に千本の木をもって、座の歌に合わせて餅をつき、本尊を供養したのが水間寺千本つき行事、厄除け餅の始まりで、以来現在まで伝えられているものです。
・我が家からは3㎞ほどの距離にある水間寺は、毎年お正月には大勢の初詣客で賑わいます。
現在この行事は、伝承の童子16人に因んで16人の若者たちが2チームに分かれ、それぞれがつき手7人、捏ね手1人の8人で14番まである長い歌にあわせて餅をついています。
・餅搗きをしている16人です。
・つき終わると搗(つ)き棒で持ち上げて気勢を上げます。
この後、利生(りしょう:仏の利益)の銭を入れた餅まきが行われます。