世界遺産「二条城」の2回目は「唐門」と「二の丸庭園」をご紹介します。
「唐門(からもん)」
唐門は二の丸御殿への正門で、御殿の南側に位置しています。桃山時代末の慶長7年から8年(1602年~1603年)に建造され、寛永2年から3年(1625年~1626年)の改修で現在の姿となりました。
国の重要文化財に指定されており、前後は唐破風(からはふ)、側面が切妻造、桧皮葺(ひわだぶき)の四脚門です。
・彫刻には、牡丹に蝶、龍虎、唐獅子など極彩色の彫刻がふんだんに使われています。
「二の丸御殿」
二の丸御殿は二の丸の中心的な建造物で、周囲を築地塀(ついじべい)で囲まれており、南側の「唐門」が入口となっています。
唐門を入ると正面に二の丸御殿の玄関である車寄があります。
御殿に入ると、順に「遠侍の間」、「式台の間」、「大広間」、「蘇鉄の間」「黒書院」「白書院」と6つの建物が廊下で繋がり一体の建物になっています。
南西側には小堀遠州の代表作となっている日本庭園「二の丸庭園(八陣の庭)」があります。北東側には、「台所」と配膳のための「御清所」があります。
(参考)八陣とは、中国の兵法で8種類の陣立てのことです。
なお、これらの建物は撮影禁止なのでご紹介することができませんが、いずれも国宝や重要文化財に指定されている貴重な建造物です。
・国宝・・・・・・・・・・・・・・・・「車寄」「遠侍の間」「式台の間」「大広間」「蘇鉄の間」「黒書院」「白書院」
・国の重要文化財・・・・・・「唐門」「築地塀」「台所」「御清所」
・国の特別名勝・・・・・・・・「二の丸庭園」
・二の丸御殿と車寄です。
二の丸御殿の玄関「車寄」です。
「二の丸庭園」
「二の丸庭園」は池を中心とした書院造り庭園です。
「二の丸庭園」には、三つの島を置き、四つの橋を架け、西北隅に滝を落とし、池の汀(みぎわ)に多くの岩石を配しており、その景観は秀麗で豪壮な趣がある庭園となっています。
美しい「二の丸庭園」です。
「二の丸御殿」の前の庭園です。
「釣鐘」
この鐘は幕末の政変時期、二条城と北側の所司代との連絡に使われたものです。
鐘は二条城と所司代に設置され、非常時に備え使用されたもので、幕末には薩摩・長州など朝廷側の動向に備え鳥羽伏見の開戦など、非常時の連絡を告げ、住民にも知らせるために鳴らされたそうです。