昨日、畑でラジオを聞いていたところ、鳩山総理大臣が党の両院議員総会で辞任する意向を示したことが報じられ、一日中このニュースが流れていました。
街では新聞の号外も配られ、街頭インタビューでは、びっくりする人、辞任を惜しむ人、辞任は当然だと言う人、遅すぎたと言う人などさまざまでした。
鳩山首相の辞任発表では、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で社民党の連立政権離脱を招いたことや、自身の政治資金団体をめぐる「政治とカネ」の問題の責任をとり、「職をひかせていただく」として辞意表明し、同時に、小沢幹事長にも「政治とカネ」の問題で辞任を求め、幹事長も了承したと言うことです。
昨年の衆議院選挙で「政治主導」を掲げて民主党が圧勝し、9月に鳩山政権が発足しましたが、僅か8ヶ月余りで終止符を打つことになりました。
こうなったのも素人内閣と言われた鳩山内閣では当然と言えば当然かもわかりません。
総理は「友愛」と言う名の理想ばかりを述べて自分の言葉に責任を持たず、八方美人を貫き、そして八方塞に陥って現実に押しつぶされてしまったように思います。
更に、各閣僚は自由勝手にバラバラに意見を述べ、閣内統一が見られず、行き当たりばったりのドタバタ内閣でした。
振り返ってみれば、この8ヶ月間の民主党政治は事業仕分けで拍手を浴びたものの、昨年の衆議院選挙のマニフェスト(公約)は次々と後退し、選挙目当ての財源なきバラマキ政策と、予算配分での小沢幹事長の党利党略政策が中心だったように思います。
思いつく付くままにままに書き出しても次のようなことがありました。
・CO2の25%削減
CO2の削減では事前のすり合わせもないまま25%削減を国際公約とする無謀な演説をしたこと。
・政治とカネの問題
自身の「政治とカネ」の問題については、検察からの資料が返還され次第公表するとしていたにも拘らず、あっさりと約束を反故にしたこと。
・ガソリン税暫定税率の廃止
野党時代の一昨年4月、ガソリン税の暫定税率延長では廃止を主張して自民党にあれだけ抵抗しながら、政権をとった今年は、廃止どころか名称を地球温暖化
対策税に変えて存続させ、更にその一部の税収を使用して高速道路を建設することまで決めました。
・高速道路の無料化
高速道路の無料化については、実験と言う名目で通行量の少ない地区で実行すというアリバイ工作をし、そのほかの地区では実質値上げの制度を導入しようと
までしていました。
・普天間飛行場の県外・国外移設
普天間飛行場の問題は既にご承知のとおり、最低でも県外、国外に移設と言って沖縄県民の期待を煽りながら、結局前政権の辺野古沖に戻ってくる始末です。
・子供手当てや高等学校の授業料無償化
子供手当てや高等学校の授業料無償化についても問題があり、十分な審議もないまま法案を成立させたこと。
・在日外国人参政権の付与
在日外国人参政権の問題でも、強行に法案を通そうとしている事。
・郵貯の預け入れ限度額の引き上げ
郵貯の預け入れ限度額については、かつては500万円に下げると言いながら、逆に2000万円に引き上げる法案を衆議院で通過させたこと。
・国家公務員の人件費を2割削減
国家公務員の人件費を2割削減と言いながら、組合の抵抗で給与法の改定ができず、給与を下げずに事務次官を降格し、新たに事務次官を任命することで人件費
を増大させる法案を通過させていること。
・天下り禁止
天下り、渡りの全面禁止と言いながら、郵政社長に元大蔵事務次官を起用したこと。
・農家の戸別所得補償制度
この制度に参加するすべてのコメ農家には、米価水準にかかわらず、全国一律の定額補償が10アール当たり1.5万円が支払われるというもので、選挙の農業票
目当てのバラマキ制度です。
・宮崎の口蹄病問題でも発生から1ヶ月以上も経ってやっと宮崎県を訪れるなど、対応が余りにも遅いこと。
・総理の言葉の軽さ
自分のいった事は党の公約ではなく、党の代表・総理の言葉だと言って公約を否定したり、野党時代の「秘書の責任は議員の責任だ。私なら議員辞職する」する
と言いながら、自分のことになると、辞職どころか責任もとろうとしない、所謂、他人に厳しく、自分に優しい無責任さ。
など、パフォーマンスが余りにも多すぎました。
総理大臣の言葉がこれだけ軽く、無責任で、くるくる変わるようでは国民の支持を得られないのは当然でしょう。
次に総理大臣になる人には、党の事よりも現実を見つめた国民のための政治をしっかりとして欲しいものです。