喪失感


 西宮高校からの帰り、ちょっと西宮北口の駅から外を見てみました。

 むかし、わたしはこのあたりに住んでましたので。

 上の写真は、駅の南側です。

 わたしがここを離れてからあの大震災が起こりました。
 もう何もかもすっかり変わってしまっています。

 マイケル・ジャクソンが花火を炸裂させて踊っていたあの西宮球場(このエントリーのコメントをご覧ください)ももちろんありません。左手の、阪急百貨店があるのが元の球場跡でしょうか。

 正面に、甲南大学の大きな建物ができています。
 わたしの住んでいたのはその右側のあたりかもしれません・・・

 かつて自分がなじんでいたあたりに見慣れない大きな建物がどーんと立っているのを見ることほど喪失感を抱かされることはない、というのがわかりました。
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『エル=ヴィザ』の歌詞


 ところでEl Visa (N'chouf el 'aziza『あの子に会いに』)の歌詞って、こんなのです。

僕が愛する人に会いに行こうと決めたのに
僕を苦しめるなんて、あなたはなんて人だ。
僕にヴィザを出さないなんて。
あなたは僕を殺す気なんだ。
もう僕は飲んだくれて喧嘩でもするしかない。
パスポートはあるのに旅ができないのはなぜだ。
神の愛にかけて,僕は愛する人に会いたいんだ。
僕の苦しみを終わらせるために、たとえ一時間でも。
僕にヴィザをくれ、僕は災難に苦しんでいる。
僕は善意をもってきた。喧嘩をしにきたんじゃない。
わが神よ、僕には運がない。
フランスに行くにはほんの一足だというのに。

 もちろん、ヴィザを出してくれないフランスの担当官にアルジェリアの恋する男が食ってかかっているわけですが、アルジェリアで職が見つからずなんとしてもフランスに渡って自分の運を開きたい若者の思いがそこにそのまま重なります。

 さらにガブリエレ・マランチという人は、アルジェリア側からフランス側にいる恋人を思うハスニの歌は、逆にフランスにいる移民一世のひとびとが、地中海の向こうの故国を思う郷愁の気持ちとも重なる、と言うんですね。この論文に書いてあったはずです。
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