エル=ヴィザ


(前のエントリーに続きます)

 ところで、お話のあとで教頭先生からこんな感想をうかがいました。

 紹介された曲の中でいちばん「すっと入った」のがハスニのEl Visaでした、これは日本でもヒットするのでは、って言われるのです。

 そうですね、演歌になじんだ世代の方には、ああいうのがピッタリくるのかもしれません。
 それに、ライ全般に言えることですが歌詞の内容は非常に演歌に近いですからね。
 せつない愛、愛の苦しみ、やるせなさ、愛しながらも定めに負けて・・・の世界です。

 アルジェリアでは皆が知っている歌、誰もが胸をかきむしられるあの歌『エル=ヴィザ』が日本でも知られるようになる、なんて夢のようなことが起こったら、どんなにいいでしょうね・・・
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無知・無関心は再生産しちゃいけません


 昨日は兵庫県立西宮高校(↑)の国際経済科の学生さんに、ライと社会についてお話してきました。
 校舎は関西学院大学の並びにあるんですね。知りませんでした。
 ここの学生さんたちは、よく躾けられ、実にちゃんとした、いい学生さんたちでした。

 お話は、実際の音を聞きながらライの発展をたどり、それにまつわるアルジェリア、フランス社会の基本条件、歴史、現状を語るというもので、わたくしがこれまでなんどかやっているものです。
 ほんとにいろんなお話がリミッティ、ハレド、タハ等々の音につなげられて出てくるのです。そしてそれらは日本の高校生にとって、自分たちは全く知らなかったけどグローバルな視野から非常に大事な話であることが分かる、という種類のお話です。

 お呼びいただいた清水先生、川勝先生、小松原先生、まことにありがとうございました。

 先生方は、高校生たちの視野を拡げたいという趣旨のことを言われます。
 わたくしの方も、馴染みがないからというだけの理由で世界の多くの魅力的な文化への無知、世界の多様性への無知が日本で世代をこえて再生産されていくことは阻止しないといけない(そんなことしてたら確実に世界全域で政治的、経済的に中国や韓国に負けていくことになるでしょう。それは世界にとってもよくないことだと思います)という思いから、機会があればせっせとライ、アルジェリア、フランスの移民社会等々のお話をしに、あちこち参っております。

 東京の方では関口義人さんやサラーム海上さんたちも大学で通常講義を持って、がんばっていらっしゃいますね。
 でもこういう一回講義も、インパクトはかなり与えられると思います。
 
 今回は120人近い高校生が相手ということで、力が入りました。
 昨日わたくしのお話を聞いた若者の中から、ワールドミュージックや世界の(日本にとって)なじみのない地域に積極的に興味を持つ人が出てきてくれるといいですね。

 ちょっと堅苦しい、自分のやってることの宣伝的エントリーになりました。すみません。

 でも、金沢と西宮の行き帰り、ちょっと疲れました。
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