ドアの向こう

日々のメモ書き 

野辺を匂わす

2011-11-05 | 自然や花など

 

 遊歩道の藤袴 キク科

 なに人か来てぬぎかけし藤ばかま くる秋ごとにのべをにほはす 
                 としゆきの朝臣

 どんな人か来て 脱いで掛けていった上着…  藤袴にふわりとかけていったから 毎年 野辺を匂わせているのね。  薫香をたしなむような 身分の高い男性でしょう
   ふいに訪れる ほのかな香りは

やどりせし人のかたみかふぢばかま わすられがたき香ににほひつつ    貫之
ぬししらぬ香こそにほへれ秋の野に たがぬぎかけしふぢばかまぞも    素性

 香りは葉を干すと生じ 桜餅の香り。  平安時代 茎や葉を乾燥させたものを水につけて髪を洗ったようだ。 (花おりおり)


  

     
  花を揉んで嗅いでみると かすかに桜の葉の塩漬けの匂いがした。
  クマリンという香りの成分。
  
  藤袴… 香草 ・ 香水蘭とも。 古くは 「あららぎ」という
   古歌に 蘭(らに)というのは藤袴である (山本健吉)

   防虫剤や芳香剤、お茶などにも 利用された と 

         -☆-

 再び瑛九展へ   感想を10/30のところに追記しました 

          

コメント
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