別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

桜花爛漫

2010-04-06 | 自然や花など

  花の匂いにさそわれて ペダルを踏む。  陽射しが暑い。 連翹、 エニシダ、 椿、 すみれ、 カラスノエンドウ、 たんぽぽ・・・

 

       

  みんな笑ってる。

              -☆-

    
  市役所の帰り、 姿のよい桜に逢った。 人気(ヒトケ)ないこの奧は知事公館だ。
  春のひかりを集めた花びらが 白いしずくのようにそっと降りてきた。 腕をたかくあげ塀の外からパチパチやっていると 
  「どうぞ 中へ…」 低い声がして、 黒い頑丈なゲートがひとりでに開いた。 

  ここに入るのは初めてだった。 案内されるままに自転車もなかに止める。 とたんにゲートが閉まって施錠もされたようだった。 がらんとした庭に、 紅紫のハナズオウとレンゲツツジがつつましく立っている。 欅が若葉を光らしていたが、 ここからの眺めは草花など無くて きれいさっぱり静かだ。

     

  まえは ハナズオウが桜の下にあって  しだれ桜と染井吉野と、 三色のグラデーションもみごとでした と。 行事のたびに多くの方が集うのだろう。 園路のみどりが爽やかだ。 

      
  しだれ桜がゆっくり揺れて ふたつの薄紅が競い合う。 大作の点景になる しあわせな蛙、 機転を利かした職員に感謝した。 たぶん 入口の一部始終は、 部屋のモニターに写しだされていたのだ。 季節の耀きを独り占めするのはもったいないなあ と思っているところに自転車が… 
  想像も逞しく 絵の中に入っていた。     
     

  桜は遠くから見ただけで 4、5分のことであったが、 公開できないかとも思う。