外出は珍しいものに出遇うので、 カメラは必ず持っていく。 手ぶらに限って特ダネがあったりするのも口惜しい。
余所のお宅で、うつむく姿を盗み撮り。 垣間見るのもドキドキする。 平安朝も、 かくやあらん… やわらかな姫君である。
蘂が多い。 萼の色に見覚えがあり、 調べるとキウイだった。 漢字では 茘 (読み リ・ レイ) 柱頭が放射状に並んでいる。
花言葉 ひょうきん
-☆-
ひと月前の夕ぐれ、 うちの庭でみしもの…
垣の上を 見慣れぬ奴が渡ってくる。 猫でなし、 犬で なし… 口はとがって、 眉は白く、 焦げ茶の斑毛で… と、 説明しても家族は本気にしない。 落ち着いて思うに、 アライグマではなかったか。
ひょうきんな あの顔立ちだ。 口元、 目元。 毛並みはどうしたってアライグマ。 どこかで飼われていたのが 逃げ出したか。 見かけによらず獰猛で、 手に負えなくなった?
驚き慌て 写真はない。