退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

大正ロマン

2007-06-19 01:15:11 | Weblog
雨。

夢野久作「押絵の奇蹟」再読。

一人称の女性による書簡の告白体と
漢文体による疑似科学的文献の引用がうまい。

「心惹かれただけの相手にそっくりな子どもを産む」
というあたりがなかなかロマンチック。

そしてここでも因縁話が繰り返される。
「親の因果が子に報い」

昭和初期の作品だけれど
「大正ロマン」な香りを味わえるのでよろしければ。
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図書館に行かない日は

2007-06-17 00:19:09 | Weblog
快晴。

夢野久作「氷の涯」再読。

日本人、白系と赤系ロシア人、中国人、朝鮮人と
各民族が入り混じった何でもありの満州が面白い。

表紙が米倉斉加年の角川文庫の裏表紙には
「昭和四十九年三月二十日 初版発行
 昭和四十九年六月三十日 再版発行」とある。

表題「押絵の奇蹟」は来週にでも。
ついでに久生十蘭も読み直すか。

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コワイもの

2007-06-16 00:28:50 | Weblog
天気予報は雨だったが、晴れ。

成瀬巳喜男「乱れる」を観る。

義姉を愛する男と世間を気にする女。
戦死した夫の遺志を継いで
焼け跡のバラックから店を育てた女が一瞬「乱れる」ゆえの悲劇。

夢野久作「あやかしの鼓」を久方ぶりに読み返す。

ついつい引き込まれるその語り口と因縁話に
ほとんど分析力を失う。

「毒婦」が輝くのは
「復讐」を恐れる男たちの心情ゆえか。
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雨の日

2007-06-15 00:07:40 | Weblog
雨。ようやく梅雨入り。

大塚英志「物語の体操」を読み直す。

技術的なトレーニングさえすれば
誰にでも小説は書ける。
ところで「文学」ってなに、というお話。

解説の高橋源一郎は
「それは、人が変わりうるという希望を棄てられないために
存在するのだ」と言う。

雨の日にあれこれ考えてみるのも一興。
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流行歌

2007-06-13 23:54:33 | Weblog
快晴。暑さ昨日ほどでもなし。

「新版日本流行歌史(下)1960~1994」を拾い読む。

前半100ページに年代ごとの分析、その後に歌詞があり
資料として発売の年・月と作詞・作曲・歌手・会社、
レコード大賞・歌謡大賞受賞曲がついている。

この手のものとしては
橋本治「恋の花詞集―歌謡曲が輝いていた時―」が圧倒的。

歌で時代を分析しようというのは思いつきやすいことだが
老若男女誰もが聴いた「流行歌」はもう消えた。

「流行歌」を「はやり歌」と読めば
今でもある程度使える言葉なのかもしれないけれど。
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偶然の土地

2007-06-12 23:25:32 | Weblog
快晴。真夏並みの暑さ。

成瀬巳喜男の遺作「乱れ雲」を観る。

事故で夫を失った妻と夫を轢いた男が
互いの憎しみを相手に伝えることで結び付き
周囲を避けて愛に走ろうとする上質のメロドラマ。

司葉子と加山雄三はともに納得のキャスティング。
脇役の層の厚さにしばし茫然。

映画の中で「コレラ発祥の地」と言われていた
西パキスタンのラホール。

気温が52度まで上がり死者も10人出たニュースの中で
同じ名前を耳にする偶然あり。
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教科書

2007-06-12 00:25:26 | Weblog
快晴。暑し。

藤原和博・宮台真司「人生の教科書 [よのなか]」を読む。

これはこれでずいぶん面白い教科書にはなっているのだけれど
たとえば各分野の最先端について
読みやすい文章で書いてもらうのはどうだろう。

言語・文学・数学・物理・化学・生物・天文・化石・地震
火山・気象・歴史・地理・政治・経済・哲学・コンピュータ
絵画・音楽・技術・料理等々。

考えるだけで楽しくなってくるが
作るのはめんどくさいので誰か編集してください。

そういう教科書があれば
喜んで読んであげます。
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心の健康

2007-06-10 00:40:37 | Weblog
くもりのち雷雨のち晴れ。

「石川淳評論選」を拾い読む。

和漢洋に通じ「精神の運動」を好む作者の文章は
論理の透徹が断言と余韻と伝法に彩られるサーカスで爽快。

テレビで「県庁の星」を観る。

知事役の酒井和歌子がポイント。
「猫娘」柴咲コウの足はクネクネしている。

物語は「エリート」と「巨悪」と「身分差の恋」。
いずれも通俗的なイメージを出るものではない。

「ドラマ」より「運動」が心にはいいらしい。
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愛の仮説

2007-06-09 00:55:14 | Weblog
くもりのち雷雨のちくもり。

「ジョルスン再び歌う」を観る。

前作「ジョルスン物語」は「お楽しみはこれからだ」という
イラストレーター和田誠の本で知ったのだけれど
実際にジョルスンの舞台のタイトルでもある。

前作は映画としてよく出来ている。
本作は「才能だけを持って生まれた人間が周囲の人々に
あたかかく包まれて生きる」様子がほほえましい。

何かを持っているということは
別の何かを失っているということでもある。

ただし愛されることはそれを補う、らしい。
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休肝日

2007-06-08 01:25:06 | Weblog
晴れ。

たまにはと思ったが止める。
身体に悪い気がしたので。

ポックリ狙いには
不規則正しい生活が必要。

いろいろと
むずかしい年頃ではあるが

こういうことは
きちんとしておかないといけない。
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